3位:これが、運命の恋。『僕の好きな人がよく眠れますように』
東京の理系大学の大学院生である「僕」は、運命のひと――北海道からきた研究員の斉藤恵(めぐ)と出会いました。
日夜、一緒に研究を続けていくうちに、「僕」はめぐへの思いを募らせて、誰とも付き合えない事情を持つ彼女と許されない関係へと……。
「出会ってから楽しかったこと。一緒にいるときの自分が好きなこと」、「ずっと優しくいられる気がすること。空かないフタでも、開けられる気がすること」……運命のひとと出会ってしまったときの心模様がこんな言葉で綴られ、なんだか羨ましい気持ちになりました。
- 著者
- 中村 航
- 出版日
- 2011-01-25
一生に一度の運命と思える人に巡り合ってしまったのに、その相手は恋してはいけない理由があって、それでも思いが止められなくて……という過程が巧みな文体で描かれています。よくないことなのに「恋っていいな」と思ってしまうくらいです。
だめだと分かっているのに、好きになってしまう。そんな淡く切ない恋愛小説として完成度の高い中村航の作品です。ぜひ手にとってみてください。
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2位:なにかを失っていく純愛物語『100回泣くこと』
実家で飼っていた愛犬・ブックが死にそうと連絡を受けて、「僕」はバイクで帰ることを決めます。ブックは2ストバイクのエンジン音が大好きだったのです。
4年ほど乗っていなかったバイクをともに修理しながら、「僕」は彼女にプロポーズし、彼女は「結婚の練習をしよう」と答えてくれました。愛犬も一命をとりとめ、バイクも動くようになり、幸せはずっと続くと思っていたのに……。
- 著者
- 中村 航
- 出版日
- 2007-11-06
中村航の純愛物語です。心温まる幸せな日常、死に直面した際の感情が淡々と描かれていきます。
それがやがて失われていくのですが、幸せな描写がしっかりとあるだけに余計に悲しくて切なくなるのです。
登場人物も、「僕」と彼女の距離感も、物語の展開も自然で読みやすい中村航の作品。読みながら、自然に涙が滲むことでしょう。
1位:あの時と今が切なくリンクする『あのとき始まったことのすべて』
営業マンとして働く社会人3年目の「僕」は、中学時代の面影を残す同級生・石井さんと再会し、楽しい思い出がよみがえり、別の新しい感情も芽生えていきます。
そして、一夜をともにしたあとに待っていたのものは……。
- 著者
- 中村 航
- 出版日
- 2012-06-22
とても心に切なさの残る中村航の恋愛小説です。
「人生でいちばん笑わせたひと」といっしょにいられるのは幸せなことでしょうし、そう思える誰かの存在は大切で素敵なものになるに違いありません。そんな姿が描かれています。
激しい感情のやりとりではなく、淡々と展開は進むからこそ、それが胸に染み込んでいくのです。
ベタな設定かもしれませんが、中村航の手にかかると切なくて、甘酸っぱくて、最高にピュアでさわやかな作品に仕上がるのだと、改めて驚かされました。
幸せにしたい、幸せになってほしい大切なひとがいるひとたちにぜひ読んでほしい1冊です。
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