ページをめくるドキドキ感。読み終わったあとのカタルシス。推理小説を読んでみたいけど、数がありすぎてどれから読めばいいか分からない……。そんな初心者の方におすすめの推理小説をご紹介します。

- 著者
- アガサ・クリスティー
- 出版日
- 2010-11-10
ミステリー界の女王、アガサ・クリスティーの作品。世界でもっとも売れたミステリー小説です。
本格ミステリーとは、謎解きとトリックに重きを置き、名探偵役が事件を解決する作風のこと。本作ではとある島に招かれた8人の男女と、島で出迎えた2人の召使いの全員が死に、事件が迷宮入りしかけたところですべての謎が解決します。
もはやミステリー小説の一般教養といってもいい作品、迷ったらぜひ読んでみてください。
- 著者
- アントニイ・バークリー
- 出版日
- 2009-11-10
イギリスの作家アントニー・バークリーの作品です。
「犯罪研究会」のメンバーたちに未解決の毒殺事件が報告され、各々が推理合戦をくり広げます。集まった推理は全部で8つ。それぞれの職業や性格がよく現れた内容でした。
果たしてこのなかに正解はあるのでしょうか……?
- 著者
- 殊能 将之
- 出版日
- 2002-08-09
殊能将之のデビュー作。「メフィスト賞」を受賞しています。
主人公は、2人の女子高生をハサミを使って惨殺した26歳の人物。マスコミからは「ハサミ男」と呼ばれています。3人目の犠牲者を定めて調査をしていた時、自分とそっくりな手口で、その女性が殺されてしまいました。しかもハサミ男は、死体の第一発見者となってしまったのです。
一体なぜ、そして誰が……。読み進めていけばいくほど、作者が仕掛けた壮大な仕掛けにはまっていってしまう作品。思いもよらない結末に、読後はもう1度最初から読み直したくなってしまうはずです。
- 著者
- 我孫子 武丸
- 出版日
猟奇的な殺人をくり返していた男、蒲生稔が逮捕されました。物語は過去へと時間を戻し、稔が起こした事件を克明に描いていきます。その描写はかなりグロテスクで、慣れていない人は読み進めるのが大変かもしれません。
しかし怒涛の展開のあとに訪れる衝撃は、どんでん返しの最高峰といわれるほどのもの。どこから騙されていたのか、どうしても確かめたくなってしまうはずです。
すべての物語は、読者を騙すために書かれていたのかと唖然としてしまうでしょう。ミステリー好きにこそおすすめしたい作品です。
- 著者
- ["ダン・ブラウン", "越前 敏弥"]
- 出版日
- 2004-05-31
アメリカの作家ダン・ブラウンの作品です。
物語の舞台は、ルーヴル美術館。レオナルド・ダ・ヴィンチが描いた「ウィトルウィウス的人体図」に模したかたちで、館長が殺されます。
捜査は、「モナ・リザ」や「最後の晩餐」などの有名絵画に潜む謎と、ヨーロッパの歴史を絡めながら進行。誰もが知っているアイテムを上手く用いた、暗号解読の魅力を感じられる作品です。
- 著者
- ジョセフィン・テイ
- 出版日
- 1977-06-30
イギリスの作家ジョセフィン・テイの作品。15世紀にイングランドの王で、歴史上もっとも悪名高いといわれるリチャード3世にまつわる謎を、現代の警察官が追っていきます。
歴史書や遺された資料を参考に事実を紐解いていく様子は、まさに歴史ミステリーの王道。歴史の意義や政治との関わりなども考えさせられる作品です。
- 著者
- 横山 秀夫
- 出版日
- 2015-02-06
横山秀夫が10年以上かけて執筆した作品です。
「ロクヨン」とは、昭和64年にD県で起こった未解決の誘拐殺人事件のこと。ある日、ロクヨンの被害者である雨宮宅を慰問する計画が広報官の三上に告げられます。しかしその裏には、キャリア組とノンキャリア組の対立と、誘拐事件の真相が隠れているのです。
怒涛の展開と伏線の回収っぷりに圧倒されるはず。社会派ミステリーの名作です。
- 著者
- 天祢 涼
- 出版日
- 2019-10-09
「メフィスト賞」を受賞しデビューした天祢涼の作品。
14歳の女子中学生が、同級生を殺害した容疑で逮捕されました。犯行は認めるものの、動機を一切語らない少女。捜査を進めるうちに、彼女が抱える闇が明らかになっていきます。
物語の根幹をはしるのは、母子家庭と貧困という大きな社会問題。読み進めるのが辛くなってしまうような暮らしが描かれます。
ラストの真相が明かされる際には意外性もあり、ミステリーとしても満足できる作品です。
- 著者
- 横溝 正史
- 出版日
- 著者
- 島田 荘司
- 出版日
- 2013-08-09
- 著者
- 綾辻 行人
- 出版日
- 2007-10-16
- 著者
- 有栖川 有栖
- 出版日
- 1997-07-14
- 著者
- 柳 広司
- 出版日
- 2011-06-23
- 著者
- 鯨統 一郎
- 出版日
- 2006-04-12
- 著者
- 森 博嗣
- 出版日
- 1998-12-11
- 著者
- 松本 清張
- 出版日
- 著者
- 東野 圭吾
- 出版日
- 1995-03-07
- 著者
- 中井 英夫
- 出版日
- 著者
- 京極 夏彦
- 出版日
- 1998-09-14
- 著者
- 夢野 久作
- 出版日
- 著者
- 鮎川 哲也
- 出版日
- 著者
- 天藤 真
- 出版日
- 著者
- 貴志 祐介
- 出版日
- 2002-10-25
『戻り川心中』は、連城三紀彦による「花葬」シリーズが収録された短編集です。事件の真相を追う極上の謎解きと共に、情緒あふれる美しい世界観を堪能することができ、名作中の名作と絶賛される1冊となっています。
日本推理作家協会賞を受賞した表題作の「戻り川心中」では、主人公が大正時代の天才歌人、苑田岳葉の死の真相に迫っていきます。
苑田岳葉は、生前2度の心中未遂事件を起こしていました。いずれも相手の女性だけが亡くなり、生き残った歌人は事件についての歌を完成させた後、結局自ら命を絶ってしまいます。
世間では、愛する女性との心中の失敗を苦に、自殺を図ったと考えられていましたが、小説家であり彼の友人でもあった主人公は、事件について調べるうちに、意外な真相にたどり着くことになるのです。
- 著者
- 連城 三紀彦
- 出版日
次から次へと新しい真実が明らかになり、徐々に事の全容が明らかになっていく過程にどんどん惹きつけられていく作品です。物語には歌人が詠む様々な歌が登場するのですが、綴られている言葉のひとつひとつがとにかく美しく、その芸術性の高さに思わず酔いしれてしまいます。
その他の短編でも、恋愛要素を織り交ぜた雰囲気たっぷりのミステリーが展開され、どの物語でも「花」が重要な意味を持って登場してきます。犯人探しよりも犯行の動機に焦点が当てられ、明らかにされる登場人物たちそれぞれの想いに、心を揺さぶられるような感情が湧き上がることでしょう。
数ある日本の探偵小説の中でも、とりわけ難解なことで知られている小栗虫太郎の『黒死館殺人事件』。三大奇書のひとつとしても有名な作品で、探偵役の法水麟太郎が披露する深すぎる知識の数々に、読者は奇怪と混乱の世界へと引きずり込まれていきます。
神奈川にある、通称黒死館と呼ばれている降矢木の館で、殺人事件が発生しました。弦楽四重奏のヴァイオリン奏者、グレーテ・ダンネベルグ夫人が何者かに毒殺されたのです。これまでにも奇怪な事件がたびたび起こってきたこの館は、いつかまた不可解な事件が起こるのではないかと人々に噂されていました。
そんな不思議な降矢木家で起こった殺人事件と聞いて、法水の目は輝きます。事件を伝えに来た支倉検事と、熊城捜査局長と共に調査に乗り出し、黒死館を訪れたのでした。ダンネベルグ夫人の遺体を見て一同は息を飲みます。なんとも不思議な光が遺体全体を覆い、その光は皮膚から放たれているようでした。しかも夫人のこめかみには、降矢木家の紋章の一部によく似た切り創が残されていて……。
- 著者
- 小栗 虫太郎
- 出版日
- 2008-05-02
作品内では、神学や悪魔学などのオカルト的知識や、心理学や薬学などについての専門的な知識が、法水を通して惜し気もなく披露され、その全てを理解するのは到底不可能なことのように感じてしまいます。それでも、物語全体に漂う怪し気な雰囲気だけはひしひしと伝わってくるため、気づけばその文体から目が離せなくなっているという、不思議な感覚を味わうことになります。
難解な知識で溢れ、一見読み進めるのも困難な作品ですが、理解しようとせずただ文章に身を任せて読んでいけば、いつしか黒死館というおどろおどろしい世界の虜になっているかもしれません。まさに「奇書」としか言いようのない本作。読書が好きな方には、ぜひ1度チャレンジしてみていただきたい1冊です。
死んだ人間が蘇るという、ミステリーの中でも奇抜な設定が目を引く、山口雅也の『生ける屍の死』は、長い時を経てもなお人気の衰えない傑作長編推理小説です。
1900年代末期、アメリカ各地では死者が次々と蘇るという、なんとも奇怪な現象が発生していました。そんな中、ニューイングランドの郊外で「スマイル霊園」を営み、巨額の富を築いたバーリーコーン家では、当主のスマイリーに死期が近づき、遺産分配の話が持ち上がります。
当主の孫である主人公の青年グリンをはじめ、一族が揃って屋敷に集められました。ところが、なんとグリンが何者かに毒物を盛られ死亡。自室で蘇ったグリンは、自らの死の真相を暴くべく、周囲に死んでいることを隠して調査を開始するのです。
- 著者
- 山口 雅也
- 出版日
タイトルの印象とは異なり、物語にはいたるところにブラックユーモアが散りばめられ、コミカルなミステリー作品になっています。全体を通して「死」をテーマに描かれており、宗教、医療、歴史などの知識がふんだんに取り入れられていますが、とても読みやすく綴られているため、すんなりとこの一風変わった世界観に入り込むことができます。
死者は生前となんら変わらない様子で蘇る一方、身体の腐敗を止めることはできません。様々な人物描写から、その登場人物が生きているのか、死んでいるのかを推測するのも面白く、興味深く読んでいくことができます。
死んだ人間が次々と生き返る特殊な世界であるにもかかわらず、犯人はいったいなぜ殺人を繰り返すのでしょうか。明かされる犯行動機には驚きを隠せません。その手腕に感動すると共に、なんと言えない切ない余韻を残す印象深い作品になっています。
ハンサムなのにどこか風変わりな名探偵、亜愛一郎が活躍する泡坂妻夫の短編集『亜愛一郎の狼狽』には、秀悦なトリックが仕掛けられた、極上の短編8つが収録されています。
著者のデビュー作であり、「亜愛一郎」シリーズ第1話となる「DL2号機事件」では、愛一郎が飛行機の爆破予告についての真相を暴きます。
DL2号機に爆破予告が入ったため、空港で警備に当たっていた羽田刑事。結局機が爆破されることはなく、無事フライトを終え着陸したのですが、爆破予告があったことを知る実業家の柴が搭乗していたため、「警備体制が甘い」と猛抗議を受けてしまいます。
そんな中、羽田は雨の中夢中になって写真を撮る、変わった3人組の男と出くわしていました。そのうちの1人の男が、柴が降りてきた階段をしげしげと観察しており、羽田に「カメラマンの亜愛一郎です」と名乗ります。翌日、講義を受けたこともあり柴邸へと向かった羽田は、またしても写真を撮る愛一郎と再会したのでした。
- 著者
- 泡坂 妻夫
- 出版日
どの短編もそれほど長いものではなく、ひとつひとつが独立したストーリーであるため、気軽に楽しむことのできる作品です。見惚れてしまうな美しい風貌の持ち主でありながら、運動神経が皆無で雲や虫をこよなく愛する、亜愛一郎の突飛なキャラクターに心を奪われるのではないでしょうか。どこまでも論理的で鮮やかな推理が小気味よく、探偵小説の醍醐味を堪能することができます。
コミカルでゆるい世界観であるにもかかわらず、仕掛けられたトリックの完成度はすこぶる高く、そのギャップにたまらない魅力を感じる方も多いことでしょう。ストーリーもリズムよく展開されていくため、難しい推理小説は苦手という方でも、安心して楽しむことができる小説です。
『空飛ぶ馬』は、女子大生と落語家という異色のコンビが、日常の中に潜む些細な謎をテーマに交流する連作短編集。北村薫のデビュー作であり人気シリーズ第1弾となった作品です。
第1話である「織部の霊」は、主人公の女子大生「私」と、落語家の春桜亭円紫の出会いの物語です。
文学部の「私」は、あることがきっかけで加茂教授の紹介を受け、落語家の円紫と出会いました。集まりの席で、古典落語の「夢の酒」が話題に上ったことから、加茂教授は幼い頃によく見た夢の話をはじめます。
幼少の頃、教授は叔父の家に行くと、決まって男が切腹する夢を見ていました。その夢の男は焼き物作家の古田織部で、実際に切腹した人物なのですが、当時の加茂教授はもちろんそんなことは知りません。存在すら知らなかった男が、なぜ何度も夢に出てきたのか。教授はずっとそのことが気になっていました。
- 著者
- 北村 薫
- 出版日
殺人事件が一切起こらないミステリーとして人気を博した本作は、探偵役となる円紫の軽妙な謎解きと、円紫との交流を通して成長していく主人公の「私」の姿が、温かい文体で綴られた物語です。
日常で出会うちょっとした謎がテーマになっているとは言え、展開される推理は人間の本質を突いた本格的なもの。読んでいて思わずハッとさせられる場面が多々あり、要所要所で考えさせられてしまいます。
落語についての話題も頻繁に登場するので、興味のある方はより楽しめることでしょう。円紫師匠の優しいキャラクターがとにかく魅力的で、落語がまったくわからなくてもすんなりと物語の世界に浸ることができます。人が死んでしまう推理小説は苦手という方には、文句なしにおすすめの作品ですから、ぜひ1度読んでみてくださいね。
太宰治らとともに無頼派と呼ばれ、数々の名作を残した作家、坂口安吾による推理小説『不連続殺人事件』は、純文学の傾向が強かった著者による推理小説とあって、刊行当時から大きな関心を集めました。作品は絶賛を受け、探偵作家クラブ賞を受賞しています。
1947年6月。小説家であり主人公の「私」は、文士仲間の歌川一馬に誘われ小料理屋を訪れていました。一馬は、この夏に歌川邸には、事情がありさまざまな人間が集まることになっていて、どうにも落ち着かないので、昔からの文士仲間も誘い一夏を一緒に過ごそうと考えているという話をします。
一馬は「私」にもぜひ来てもらいたいと言うのですが、妻の京子に相談したところ、そんな話はまっぴらだと断られ、「私」も歌川邸に行くことを断念したのでした。
ところが7月に入り、一馬から1通の手紙が届きます。「恐るべき犯罪が行われようとしている」「君と巨勢博士だけが頼みだ」と書かれた手紙には、「私」、京子、巨勢博士にと、3枚の切符も同封されていました。こうして歌川邸に向かった 3人だったのですが、着いてみると一馬はそんな手紙は出していないと言います。そして、なんと作家の1人が刺されて殺されているのが見つかり……。
- 著者
- 坂口 安吾
- 出版日
巨勢博士とは、小説家になることを目指している若者なのですが、小説を書くのは下手でも、人間の心理を読み取ることに関しては天才的な力を発揮する、という特異なキャラクターです。あまりにその手腕が見事なため、文学者たちから博士と称されており、物語はこの巨勢博士を探偵役として犯罪心理に焦点を当て、スピーディかつスリリングに展開されていきます。
序盤から次々とクセのある人物が登場し、しかもそれぞれの人間関係が複雑に絡み合っているため、頭の中で相関図を整理するのには少々苦戦することになるかもしれません。
ですが、殺人事件がこれでもかと頻発する独特なストーリーは面白く、語り口も軽妙なため、読んでいてどんどんその世界観に引き込まれていきます。複雑な人間関係の裏に隠された真相が明かされた時、驚きとともに何ともいえない切なさを感じることでしょう。
『二銭銅貨』は、かの有名な名探偵「明智小五郎」を生み出したことでも知られる、江戸川乱歩のデビュー作です。本作は暗号解読ものとなっていて、日本で最初の本格推理小説とも言われ、高い評価を受けました。
「私」と松村武が、6畳1間の下宿部屋でゴロゴロと貧乏暮らしをしていた頃、世間ではある事件が注目されていました。
通称「紳士泥坊」が、給料日当日の電気工場へ朝日新聞の記者を装って侵入し、職工の給料として用意された現金5万円を盗んでいったのです。
刑事の必死の捜査が功を奏して犯人逮捕となったものの、「紳士泥坊」は5万円の隠し場所を白状しないまま懲役となってしまいました。困ったのは被害を受けた工場で、支配人は懸賞金をかけて5万円の行方を捜すことを発表したのです。
そんなある日、銭湯から帰って来た「私」に、松村が興奮した様子で机の上の二銭銅貨をどこで入手したのかを聞いてきます。松村は、その二銭銅貨に隠されたある秘密に気づき、なんと懸賞金のかかった5万円を見つけたと言い出したのでした。
- 著者
- 江戸川 乱歩
- 出版日
冒頭、物語は「あの泥坊が羨しい」という印象的なセリフで幕を開けます。貧乏な生活を送る青年2人のやり取りは、大正時代に発表されたものとは思えないほど読みやすく、情景を自然と脳裏に思い浮かべることができるでしょう。作り込まれた暗号の解読もとても面白く、興味深く読み進めていくことができます。
そして、この作品の最後に用意された驚きのどんでん返しには舌を巻くばかり。著者のイタズラ心を垣間見るかのようなストーリー展開で、ファンならずとも楽しめる作品になっています。
短編なので気軽に読むことができますから、ミステリーが好きな方や、古典に興味のある方はぜひ一度読んでみてくださいね。
高木彬光による本格推理小説『人形はなぜ殺される』では、明智小五郎、金田一耕助と並び「日本三大名探偵」と称されている、神津恭介が事件解決に挑みます。
ある日、「日本アマチュア魔術協会」の会員たちによって、新作マジックの発表会が行われました。メンバーである水谷良平と京野百合子のペアは、人形とギロチンを使ったマジックを披露することになっていたのですが、発表会が行われている最中に、その人形の首が盗まれてしまいます。
偶然にもその場に居合わせた推理作家の松下研三は、奇妙な盗難事件に不安を感じ、友人の神津恭介に相談するもなかなか相手にしてくれません。そんななか、人形と同じようにギロチン台で首を切られ殺害された、百合子の遺体が発見されてしまうのです。そして続けざまに、破壊された人形と同じように殺害された、第2の被害者が出てしまい……。
- 著者
- 高木 彬光
- 出版日
- 2006-04-12
容姿端麗で頭脳明晰な名探偵、神津恭介が登場するシリーズ作品のなかでも、代表作といわれている人気ミステリーです。
怪奇的な雰囲気漂う世界観にどんどん引き込まれ、ついつい夢中になって読んでしまいます。鮮やかなトリックの数々は、今読んでもまったく色褪せることなく、ミステリー小説の醍醐味を思う存分堪能できることでしょう。
被害者が殺害される前に、なぜ必ず人形が先に「殺される」のか。本作ではその謎がもっとも重要な鍵を握ります。
作品内に「読者への挑戦」が用意されているのも面白いところ。謎解きが得意な方は、ぜひこの難問に挑戦してみてはいかがでしょうか。
昭和史に残る未解決事件、「グリコ・森永事件」を題材として描かれた、高村薫の長編推理小説『レディ・ジョーカー』。上・中・下の3巻からなる大作となっており、毎日出版文化賞を受賞しました。
競馬仲間である物井清三、松戸陽吉、布川淳一、半田修平、高克己の5人が、大手ビール会社「日之出ビール」の社長誘拐を計画しました。
労災で2本の指を失った青年松戸、警察体制に不満を感じている警察官の半田、在日朝鮮人の高、障害を持つ娘を抱える元自衛官の布川。この4人が日之出ビールの差別問題を知る物井によって集められたのです。
5人は布川の娘の愛称から取った「レディ・ジョーカー」という名前を名乗り、日之出ビール社長の城山恭介を誘拐。3日後には城山を解放し、続いて日之出ビールの製品に異物を混入するなどして、商品を人質とし、身代金20億円を要求したのでした。
- 著者
- 高村 薫
- 出版日
- 2010-03-29
本書は、警部補の合田雄一郎が登場する、シリーズ第3弾となる作品です。物語は複数いる重要人物たちの視点を巡るように、交互に語り手を変えながら展開されます。さまざまな社会問題や人間関係、組織の不条理などが複雑に絡まり合っていくため、先が気になり最後まで目が離せません。企業や経済について知らなかったことを教えてくれる作品でもあり、読み応えたっぷりの重厚な社会派ミステリーとなっています。
すっきりとは終結しないラストが、逆に現実の世界をリアルに描き出しているようで、読後は物悲しい気分も湧き上がるのではないでしょうか。何ともいえない余韻に、さまざまなことを考えさせられる、時間を忘れて読みふけってしまう傑作です。
山田風太郎による連作短編集『妖異金瓶梅』は、中国の「四大奇書」の中のひとつ『金瓶梅』をモチーフに、オリジナルとなる独自の物語が描かれています。
舞台となるのは宋時代の中国。県下でも名の知れた豪商である西門慶(せいもん けい)は、8人の夫人や取り巻きたちを屋敷に住まわせ、毎日のように性の饗宴をくり広げていました。第1話の「赤い靴」では、この屋敷で起こる最初の怪事件が綴られています。
第4夫人の孫雪娥(そん せつが)は夢遊病の気があり、罪人を生きたまま徐々に切り刻んでいく「凌遅刑」を見物してからというものの、人形の手足をちぎりながら徘徊することが増えていました。
そんななか、第7夫人の宋恵蓮(そう けいれん)と第8夫人の鳳素秋(ほう そしゅう)が、両足を切り取られ殺害されるという事件が発生。雪娥が真っ先に疑われたものの、屋敷に居候する西門慶の友人、応伯爵(おう はくしゃく)はまったく違う推理を展開させるのです。
- 著者
- 山田 風太郎
- 出版日
- 2012-06-22
妖艶で残虐な雰囲気が作品全体を漂い、女の情念の恐ろしさを感じさせる作品となっています。物語は応伯爵を探偵役として、ひとつの短編にひとつの事件が描かれる形で進んでいきますが、それぞれが絶妙に繋がっていく過程が素晴らしく、壮大な長編小説としても読むことができるでしょう。
作品内には、艶かしいほどの魅力を放つひとりの悪女が登場します。恐ろしいのに惹かれてしまう独創的なキャラクターとなっていて、読んでいて思わずこちらまで魅せられてしまいます。原作となる『金瓶梅』の、官能的かつ非道な世界観を巧みに活かし、本格的なミステリーに仕上げる著者の手腕には脱帽するばかり。圧巻のトリックや壮絶な結末を、ぜひ堪能していただければと思います。
更生保護施設・かすみ荘の施設長・設楽結子は、自転車の飲酒運転で女児を死なせた入所者が遺族から送られた手紙のことを気にしていて……「迷い箱」
消防署員の諸上将吾がほのかに想いを寄せるシングルマザー・新村初美宅も延焼に遭い、彼女の4か月の娘が家に残されていて……「899」
刑事・羽角啓子の自宅近所に住む老女が居空き窃盗事件の被害に遭い、間もなく、過去に啓子が捕まえたことのある窃盗の常習犯が逮捕・拘留され……「傍聞き」
間もなく結婚予定の救急隊員の蓮川は、逆恨みで刺された検事の葛井の救急搬送に向かうのですが、その搬送中に蓮川の上司・室伏は救急車を迷走させ……「迷走」
この4本が収録されています。救急救命士や警察官や消防士が職業柄持っている知識を使って展開していく長岡弘樹のミステリーです。
- 著者
- 長岡 弘樹
- 出版日
どのお話もラストは救いがあって、ほっと温かい気持ちになる人情もののミステリーと呼べるのではないでしょうか。ぜひ読んでみてくださいね。
ちなみに、表題作のタイトルにもなっている『傍聞き』とは、信じさせたい情報を別の人に喋って、それを聞かせる漏れ聞き効果のことだそうです。
主人公、文哉は大学生ながら借金を抱えていました。そんなとき、「100万円払うから、一緒に散歩をしないか」という提案をしてくる借金取りの男、福原に出会います。
文哉はその男との散歩の中で、自分の記憶をめぐっていくのです。
- 著者
- 藤田 宜永
- 出版日
まず思い浮かぶのが、「現実逃避」という言葉でしょう。
現実逃避というのは、精神的なことを言う場合が多いですが、この作品は、散歩という形でまさしく「現実逃避」しているのではないかと思わされます。
物語では、散歩の中で、文哉と福原の過去が明かされていくのです。文哉の借金は、ストリッパーの女に振り回されたことがきっかけでした。
一方福原は、妻を殺したことがあると明かします。全体的に暗い、しかしその暗さが、東京と彼らの闇を表現しているのかもしれません。
『転々』という題名は、東京を転々とする事と、2人の気持ちや人生そのものが転々としていることすら表していることが分かります。
藤田宣永特有のミステリー要素もありますが、文章でも魅力を持っている内容といえるでしょう。特に、東京を散歩するということで、散歩の細かい描写のシーンが数多くあります。
二人の関係が徐々に縮み、会話が増えていくことも魅力の1つといえるかもしれません。
そして、ラストは意外な真実が明かされます。ミステリー作家ならではの仕掛けに、思わず驚くこと間違いなしでしょう。
またこの作品は、かなり内容は異なりますが、映画化されていることでも有名です。そちらもおすすめできる作品なので、併せてご覧ください。
竹本健治によって描かれた『涙香迷宮』は、暗号ミステリーの最高峰との呼び声も高い1冊。2017年、「このミステリーがすごい!」第1位に選ばれ、さらに本格ミステリ大賞を受賞しました。
IQ208を誇る若き天才囲碁棋士・牧場智久は、対局を終えた直後に知り合いの刑事と出会い、殺人事件の現場へと一緒に向かうことになりました。被害者の身元は不明。背中を刺されており、遺体の周辺には碁石が散乱しています。囲碁の対局をしていたにしては、散らばっている碁石の数が多過ぎるようでした。
その日の夜、恋人の類子と共にミステリ・ナイトに参加した牧場は、麻生という男に声をかけられて意気投合し、明治の偉人・黒岩涙香の隠れ家へと発掘調査に行くことになります。ところが彼らは隠れ家で、驚くべきものを発見してしまうのでした。
- 著者
- 竹本 健治
- 出版日
- 2016-03-10
本作は、牧場智久の活躍を描いた人気シリーズの一作です。殺人事件の謎と、黒岩涙香が遺した暗号を解明していく渾身の作品となっており、著者によって創作された、暗号の仕込まれた「いろは歌」は圧巻の一言。日本語とはこんなにも美しいものだったのかと、感動に胸が震えます。
スピーディーな謎解きを楽しむというよりは、神がかった超絶技巧によって創り出された、言葉の魔法に酔いしれる1冊。神秘的とすら感じるその技には驚嘆するばかりです。我こそはという方は、この難解な暗号に挑戦してみてはいかがでしょうか。
日本人の女性フリーライターが遭遇する、ネパールで起きた殺人事件を描く推理小説『王とサーカス』。人気作家、米澤穂信が執筆する本作は、実際にネパールで起きた事件がモチーフとなっています。過去には「このミステリーがすごい!」で1位に輝いた作品です。
新聞社を辞め、フリーの記者となった太刀洗万智は、旅行記事の取材のためネパールを訪れました。同じ宿の客たちや現地で知り合った少年らと交流しながら、取材を進めていたのですが、その矢先、予想もしていなかった大きな事件に遭遇することになります。
ネパール国王を始め、王宮に集まっていた8人の王族たちが殺害されてしまったのです。容疑者の皇太子は自殺を図り重体。前代未聞のこの事件で、国全体に衝撃が走りました。太刀洗は、記者としてこの事件の取材を開始するのですが、取材の申し込みをした王宮の警備官が、遺体となって発見されてしまい……。
- 著者
- 米澤 穂信
- 出版日
- 2015-07-29
事件の謎に惹きつけられると共に、報道とは何か?ということを深く考えさせられる作品です。なんのために伝えるのか?どのように伝えれば良いのか?自問自答を繰り返しながらも、自分なりの答えを見つけていく主人公の姿が印象深く心に残り、同時に、それを受け取る側の私たちにも、重い疑問が投げかけられているのです。
事件の展開、ネパールの風景、そしてそこに住む人々、全てがリアルで、作品全体が臨場感に溢れており、文章もとても読みやすいので、一気に読み進めることができるでしょう。本を閉じた後も、様々な思いが脳裏を巡る重厚な作品になっています。
雪山に不時着した飛行船の中で、次々と起こる凄惨な連続殺人事件を描き、鮎川哲也賞を受賞した『ジェリーフィッシュは凍らない』。市川憂人のデビュー作となる本書は、「21世紀版『そして誰もいなくなった』」とも称されている話題作です。
舞台となるのは、「真空気嚢」という新技術を使い、小型飛行船が開発された世界。最終確認試験のため、6人の開発メンバーが飛行船「ジェリーフィッシュ」へと乗り込みました。ところが航行テスト中、メンバーの1人が死亡しているのが発見されます。更には、自動航行プログラムがトラブルを起こし、「ジェリーフィッシュ」は雪山に不時着してしまったのです。
飛行船内で起こる惨劇と並行して、物語では事件後に行われている、警察の捜査の様子が描かれていきます。乗組員たちは全員が他殺体となって発見されました。一体何があったのか……。2人の刑事、マリアと九条が、この不可解な事件に挑んでいきます。
- 著者
- 市川 憂人
- 出版日
- 2016-10-11
事件と捜査を行き来しながら進んでいくストーリー展開がスリリングでどんどんのめり込んでしまい、読む手が止まらなくなる作品です。刑事コンビのコミカルな掛け合いが心地よく、重苦しくなりがちな残酷な事件とのバランスを、絶妙なものにしています。1つずつ謎が解けていく様子から目が離せなくなり、明かされるトリックや真相には思わず膝を打ってしまうでしょう。
事件の展開や謎解きに焦点の当てられた、シンプルな構成がわかりやすくて読みやすく、推理小説に慣れていない方でも飽きずに読み進めることができるはず。二転三転しながら訪れる結末が、魅力的な余韻に包まれている、おすすめの本格ミステリーです。
早坂吝のデビュー作であり、メフィスト賞受賞作品の『○○○○○○○○殺人事件』。タイトルの伏せ字部分を読者に推理させる、一風変わった試みが話題になった1冊です。
主人公の沖健太郎は、アウトドアが趣味のごく平凡な公務員。毎年夏になると、フリーライター成瀬のブログで知り合った7人のメンバーで、オフ会(現実世界で集まること)を開催するのが恒例となっています。開催場所はメンバーの1人で資産家の、黒沼重紀が所有する無人島。ところが今年の夏は、成瀬が恋人の上木らいちを連れてきたため、メンバーが1人増えていました。
派手な女子高生らいちの登場に困惑したメンバーでしたが、すぐに打ち解け一行は島へと到着します。ところが、思う存分バカンスを楽しんだ次の日の朝、メンバーの浅川史則と、黒沼の妻である深影の姿がなく、クルーザーも消えメンバーたちは孤島へと閉じ込められてしまうのです。そして、メンバーの1人が密室状態の部屋で殺害されているのが見つかり……。
- 著者
- 早坂 吝
- 出版日
- 2017-04-14
謎多き登場人物たちと、クローズドサークルで発生する密室殺人事件。王道ミステリーとも言える展開には、思わずわくわくさせられてしまいます。わかりやすく読みやすい文体のあちこちに伏線が張り巡らされ、読み応えは十分。トリックも古典ミステリーを彷彿とさせるものになっています。
ラストには、それまで見ていた世界ががらりと姿を変える、どんでん返しが用意されており、心底驚かされる一方、その奇抜な種明かしに笑いがこみ上げたり呆然としたり。とにかくそのインパクトの強さが心に残り、忘れられない推理小説となること請け合いです。
物語が幕を開ける前に、いきなり「読者への挑戦状」からスタートするという、なんとも斬新なこの作品。タイトルにはあることわざが入ります。興味のある方は、ぜひこの謎解きに挑戦してみてはいかがでしょうか。
若竹七海によって執筆された推理小説『さよならの手口』は、どうにも不運が付きまとう女探偵、葉村晶の活躍を描く人気シリーズの中の1冊です。
探偵を休業中の葉村晶は、現在知り合いが経営するミステリー専門書店でアルバイトをしています。ところが古本の回収作業に行った先で、建物の倒壊に巻き込まれてしまい負傷。しかもそこで白骨化した遺体を見つけてしまいます。葉村は意識をなくし入院することになりますが、入院先まで話を聞きに来た刑事に、白骨遺体についての推理を話し、事件を解決に導きました。
そのことをきっかけに、同じ病室に入院している元女優、芦原吹雪から、20年前に行方不明になった娘の調査を依頼されます。
- 著者
- 若竹 七海
- 出版日
- 2014-11-07
登場人物たちは皆一癖も二癖もあり、キャラクター設定がわかりやすいので混乱せずにストーリーを追うことができます。受難続きの女探偵には同情してしまうこともしばしば。それでも決して折れることなく、冷静に問題と向き合っていくハードボイルドな姿に胸を打たれます。
主人公はシリーズとともに歳を重ねており、本作でもとても魅力的に描かれています。様々なプロットが絡まりあい、謎が謎を呼ぶストーリー展開は秀逸。最後までドキドキしながら読み進めることができるでしょう。シリーズを知らない方でも、問題なく楽しめる作品ですから、気になった方はぜひ1度その世界観を覗いてみてくださいね。
- 著者
- 皆川 博子
- 出版日
- 著者
- 宮部 みゆき
- 出版日
- 1998-01-30
- 著者
- 桐野 夏生
- 出版日
- 2002-06-14
- 著者
- 辻村 深月
- 出版日
18世紀のオーストリア。雪に閉ざされたベルンシュタインブルク城館の、密室となっていた書庫で、当主の伯爵が背中を短剣で刺されて死んでいました。
たまたま城にいた客人フランチェスコ・プレラッツィが謎を解こうと奮闘しますが、次々と惨劇が起こってしまうのです。古城にいるのは、伯爵の子供たちや妻、兄弟たち。近親憎悪が渦巻く古城で、真相は明らかになるのでしょうか。
- 著者
- 篠田 真由美
- 出版日
古城となる舞台や、美しい若き城主や薄幸の美少女などの登場人物、城をさまよう過去の亡霊、加えて、人間関係の在り方なども独特で、中世ヨーロッパならではの世界を堪能することができます。もちろん、密室ミステリーとしても、秀逸です。
なお、探偵役となるプレラッツィは、人間らしい血の気を感じさせない古代ローマ彫刻のような端正秀麗な顔をしており、代表作「建築探偵桜井京介の事件簿」シリーズの桜井京介を思わせます。
とあるニュータウンの二世帯住宅。一階に住む河野祐二・史子夫婦は、裕二の兄夫婦が海外赴任になったことを機に、阿部数彦・なつき夫婦に二階を貸すことになりました。
パッチワークが好きで大人しい性格の史子と、キャリアウーマンのなつき。当初はうまくやろうとする二人ですが、家に対する思い入れの違い、なつきの妊娠、過去におきた2つの悲劇を背景に、次第にお互いへの不信を募らせていきます。
- 著者
- 新津 きよみ
- 出版日
「女の生きる道に二つあるとしたら、わたしは右を選び、彼女は左を選んだ。」「自分が選んで歩む道は間違っていない、と思いたいものです。」(『階上に住む女』より引用)
家という閉ざされた空間で交錯する、違う生き方を選んだ二人の女の感情は、物語が進むにつれ閉塞感がましていき、読みながら息苦しさすら覚えます。
なつきの家の床の汚れが許せず留守中にこっそり掃除に行く史子や、トラウマを克服し友人であるなつきの力になろうと明るく振舞っていたにも拘らず、直後に精神のバランスを崩した恵……。「普通」の女性が抱える生きづらさが随所に描かれています。そして最後にあかされる史子の秘密を知ったとき、「普通」の影にある狂気に、思わず戦慄することでしょう。
1888年、日本人の柏木薫は、国費留学生としてベルリンで解剖学を学んでいました。ある日、友人から聞いたエレファント・マンの話に興味を持ち、ロンドンに向かった柏木。ロンドンでは友人の下宿に部屋を借り、エレファント・マンに会うためにロンドン病院に通います。その最中、連続娼婦殺傷事件が発生。犯人は、切り裂きジャック。柏木は友人とともに、切り裂きジャックの謎に巻き込まれていき……。
- 著者
- 服部 まゆみ
- 出版日
1996年に発表された『一八八八 切り裂きジャック』。ヴィクトリア朝時代のロンドンの街並みや道徳を描きながら、医学留学生の柏木と、スコットランドヤードに勤める鷹原のコンビが歴史上の謎である、切り裂きジャック事件の真相に迫ります。エレファント・マンという実在の人物と、切り裂きジャックを巧みに絡めて、著者が考える真実を提示するのです。
本書の魅力は、実在の人物を登場させる点です。その数、なんと100人以上。当時の王侯貴族から巡査や子どもに至るまで、実名という徹底ぶり。実在の人物を絡ませることで、よりリアリティを楽しめることでしょう。
- 著者
- 宮部 みゆき
- 出版日
- 2005-11-26
おすすめの推理小説をご紹介しましたがいかがでしたでしょう。たくさんの読者から愛される不朽の名作ばかりです。素晴らしい推理小説で、ぜひ素敵な読書時間を満喫してみてください。