1980年代後半から90年代前半にかけての新本格ムーブメントを最前線で引っ張った綾辻行人。ミステリーに留まらず、ホラー作品も多く著しています。今回は綾辻行人のおすすめ小説を8点、ご紹介します。

- 著者
- 綾辻 行人
- 出版日
- 2007-10-16
- 著者
- 綾辻 行人
- 出版日
- 2012-06-15
- 著者
- 綾辻 行人
- 出版日
- 2014-03-25
- 著者
- 綾辻 行人
- 出版日
- 2011-08-25
- 著者
- 綾辻 行人
- 出版日
- 2011-11-25
「囁き」シリーズ3部作の第1作目です。祥伝社から出版されているものにはきたのじゅんこのイラストが、講談社のものには天野可淡の人形が、表紙を飾っています。その幻想的な表紙は、手に取ったときから既に本の中の世界が垣間見えるようです。
- 著者
- 綾辻 行人
- 出版日
- 1997-11-14
物語は冴子という女子高生が名門女学園に転校してきたところから始まります。
思い出される赤い記憶、思い出してはいけない緋い記憶。これは誰の記憶なのか、その囁きは誰のものなのか。始まってしまった惨劇。級友たちを次々と殺していくのは、もしかして自分なのではと冴子は怯えながらも、真相に近づいていきます。
幻想的な雰囲気がありながらも、しっかりミステリーとしても成り立っています。ミステリーを初めて読む方にも、そうでない方にもおすすめの作品です。
タイトルからすでに、どんな話だろうと期待が膨らみます。奇譚ではなく綺譚なのもポイントでしょう。その名の通り、ただ不思議なだけではなく、不思議な美しさを持った話が7つ集められています。
全ての短編に咲谷由伊という人物が登場しており、その人物が同じ人物なのか、あるいはただの同姓同名なのかを想像しながら読むのもおもしろいかもしれません。
- 著者
- 綾辻 行人
- 出版日
- 2009-01-24
第一話は「再生」です。
「私」の17歳年下の妻の由伊はある日、自分は身体の一部を切り落としても再生するという呪われた身体を持っているのだと告白します。少しずつ精神がおかしくなっていき、暖炉で顔に大火傷を負ってしまう由伊。首を切り落としても、新しいのが生えてくる。「私」はそう考えたのです。愛しい妻の首を切り落とし、首のない身体を前に、首が再生するのを待ち続ける「私」に、一体どんな結末が待っているのでしょうか。
以降の6作品も、確かに奇譚ではなく綺譚だと思える珠玉の短編で構成されているので、短い通勤時間に一遍ずつ読むこともできそうです。ただし、どれも非常に世界観の濃い話ですから、現実に戻るのに少し時間がかかるかもしれません。
最後の短編「眼球綺譚」にも出てくる文章ですが、「どうぞ読んでください。夜中に一人で」
このタイトルは何と読むのだろう、と思った方も多いかもしれません。「みどろがおかきだん」と読み、9つのつながった奇談から構成されています。ジャンルを分けるなら、その名前の通りミステリーやホラーではなく、奇談や怪談というのがぴったりです。
- 著者
- 綾辻 行人
- 出版日
- 2014-06-20
京都在住のミステリー作家「私」が、ある日体調を崩し、通りすがりにあった深泥丘病院に検査入院するところから話は始まります。京都を舞台にしているはずが、少しずつボタンを掛け違えるように日常がずれていきます。なにかがおかしいと感じる「私」が普通なのでしょうか。ずれた世界を日常として、当然のように生きている「妻」と「病院の人々」が普通なのでしょうか。
ちちちという妙な声とともに現れるようになった「顔」。長く住んでいるはずの市内に私の知らない路線があり、得体のしれない邪悪なものがやってくる「丘の向こう」。虫歯が痛みはじめて思い出したのは、昔、妻の実家がある島で行った歯医者の治療法。その治療法は一生もので……「サムザムシ」。
そのほか6話の最初から最後まで、少し不気味な、なんとも言えない居心地の悪さが続きます。
なお、この病院で看護婦をしている咲谷由伊は、前に挙げた『眼球綺譚』にも登場しています。同じ人物かどうかはともかくとして、合わせて読むことで楽しさが増えるのではないでしょうか。また咲谷由伊は、今回はご紹介していませんが、他の作品にも登場しますので、探してみるのも一興でしょう。
以上、綾辻行人のおすすめ小説8選でした。綾辻の小説は基本的には本格推理小説ですが、ホラー味や幻想性の強い小説もあります。ぜひ多彩な世界観を楽しんでくださいね。