三浦しをんのおすすめエッセイランキングベスト5!BLから文楽まで

更新:2016.12.15

直木賞を受賞した『まほろ駅前多田便利軒』や、本屋大賞を受賞した『舟を編む』など、数々のヒット作を生み出した人気作家・三浦しをんは、優れたエッセイストでもあります。独特な視点が魅力的な、おすすめのエッセイをランキングにしてご紹介していきましょう。

千葉県出身。1976年生まれ。 学習塾で働きながら、趣味で漫画や小説の投稿もしています。読者として好きなのは少女漫画やエッセイです。 手芸が得意なので、小物を作るなどして日々を過ごしています。
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オリジナリティー溢れる感性を発揮する作家・三浦しをん

1976年、東京都に生まれた三浦しをんは、小さい頃から本の好きな子供だったそうです。主に海外の作家が書いた児童書を好んで読み、小学校低学年になって、日本人作家の作品を読むようになったのだとか。大学4年の就職活動中、出版社の入社試験で書いた作文が編集者の目に止まり、小説を書くことを強く勧められたそうで、それがデビューするきっかけになった、という珍しい経歴を持っています。

2006年、『まほろ駅前多田便利軒』で直木賞を受賞。2012年、『舟を編む』で本屋大賞を受賞。さらに2015年『あの家に暮らす4人の女』で織田作之助賞を受賞するなど、その作品の素晴らしさからたいへん注目が集まっています。独特のユーモアを、読みやすい文体でテンポよく綴り、小説家としてもエッセイストとしても大人気の作家です。

5位:三浦しをんが大好きなBLの世界をとことん語る『シュミじゃないんだ』

BLについて熱く語るエッセイです。意外と奥の深いBLの世界について、楽しく知ることができ、三浦しをんの妄想も全開。第1作目からハイテンションでBLについて熱く語っています。
著者
三浦 しをん
出版日
BLとは「ボーイズラブ」の略で、主に少年や青年同士の愛を描いた作品のことです。昔から、濃密な人間関係を描いたBLマンガや小説が好きだった、という三浦しをんが、独自の視点からBLの世界を深く探究しています。一言にBLと言っても、そのジャンルはいろいろ細分化することができるらしく、それぞれのジャンルについての奥深い説明を、面白おかしく読むことができます。

三浦しをん曰く、BLの魅力は、重厚な人間ドラマにあるのだそう。BL好きの方にはもちろんですが、本作は、興味はあるけどその世界に踏み込んだことはないという方にも自信を持っておすすめできるものです。BLガイドブックとして、かなり質の高いエッセイとなっています。また、著者独特の痛快な語り口は、BLに全く興味がない方でも楽しく読むことができるのではないでしょうか。

章の合間に挟み込まれる、今は亡きあとり硅子の素敵なイラストが、作品に彩りと柔らかい印象を与えています。三浦しをんに秘密の花園・BLの手ほどきを受けてみませんか。

4位:三浦しをんを知ろう!「よそゆき仕様」の痛快エッセイ『お友だちからお願いします』

三浦しをんという人物が、どんな人なのかを知りたいなら、このエッセイを読むのが良いかもしれません。著者の日常を綴る『お友達からお願いします』は、新聞に掲載されたエッセイをまとめた一冊ということで、本人いわく「よそゆき仕様」なのだそう。少しだけ妄想が抑えられているとは言え、そこは三浦しをん。軽快でコミカルな文体は健在で、あちこちにユーモアを織り交ぜた、笑いのこみ上げる素敵なエッセイになっています。
著者
三浦 しをん
出版日
2012-08-11
電車をよく利用するらしい三浦しをんは、いかにスムーズに改札を抜けるかを考え、その準備はいつも万端。駅弁を食べるタイミングに本気で悩んだり、他の乗客の話に聞き耳を立てるのが好きだったりと、読んでいて興味をそそられる彼女の日常が描かれています。家族についても度々語られ、母の理不尽な態度に本気の殺意を感じる、と語る場面では、自分の感情にとことん向き合っている姿が印象的です。

様々な日々の出来事を、軽い調子で面白おかしく語っていますが、亡くなった祖母との思い出にはほろりとさせられる場面も。「生きて死ぬ。生き物はそれだけで充分なのであり、『何かをしなければいけない』という考えからは完全に自由なのであり、だからこそひとつひとつの生命は尊い」(『お友達からお願いします』から引用)という三浦しをんの言葉が、心にしみ込みます。

読者を引き込む文章のうまさは折紙付です。三浦しをんの自由な人となりを知ることができ、ぜひともお友達になりたい!と思わせてくれるエッセイ。とても読みやすいので、三浦しをんのエッセイ入門編としておすすめです。

3位:日常の妄想をさらけ出すおもしろエッセイ『乙女なげやり』

三浦しをんが真骨頂である妄想も含め、これでもかと日常をさらけ出している痛快エッセイ。家族や友人たちと過ごす日々を赤裸々に語り、直木賞作家であることを忘れそうになるほど、親近感を抱きます。
著者
三浦 しをん
出版日
2008-08-28
『白い巨塔』にはまっていたという三浦しをん。物語の世界にどっぷりとはまり込み、どちらの男がタイプか、付き合ったらどうなるかなどと妄想を膨らませる姿は、とても女性らしいのではないか、とすら感じます。それが2次元でなければ。

驚くほど奥深いキャラ分析を見せる、直木賞作家の本気の妄想は読み応え充分。その内容は人々のツボをついたもので、共感できる女性も多いのではないでしょうか。妄想は自身の弟にまで及び、弟とその友人との関係(妄想)に、女性読者はドキドキしてしまうことでしょう。

愉快な友人たちと、ああでもないこうでもないと、妄想を語りあう姿がなんだか微笑ましく、母との確執さえも自分のエネルギーに変えてしまう柔軟さには、とてつもないたくましさを感じます。

「人生は愛と欲望と思い込みだ!」と、自身の内面を包み隠さずさらけ出し、持ち前のコミカルな文章で爆笑を誘う、爽快なエッセイになっています。元気をもらいたいときにぜひ読んでみてください。

2位:三浦しをんの本に対する愛が凝縮されたエッセイ『三四郎はそれから門を出た』

生粋の活字中毒者である三浦しをんが、様々な本を紹介するエッセイです。新聞や雑誌に連載された内容を1冊にまとめたもので、書評や、本に関するあれこれが書かれた、本が好きな方にはたまらない作品になっています。

また、温泉や盆栽、歌舞伎など様々なことについて書かれていて、三浦しをんのものに対する考えを色々な切り口で読むことができます。
著者
三浦 しをん
出版日
2010-04-05
読書が好き、生活に密着している、という三浦しをんは、1日の大半を読書に費やしているそうで、その膨大な読書量には驚くばかり。これまでに読んだ、様々な本についての感想が書かれていますが、着眼点がとても面白く、本の紹介がされているだけなのに笑いがこみ上げてきてしまいます。本にまつわるエピソードなどもコミカルに語られ、他にはない魅力的なブックガイドになっています。

紹介されている全ての本が、とても面白そうに思え、読書好きの方は読みたくてうずうずしてしまうことでしょう。これまで読んだことのないジャンルを、開拓できるチャンスになるかもしれませんね。

三浦しをんの、本への愛に溢れた1冊である本作は、読みやすく軽いタッチで綴られているので、著者のファンの方、本が好きな方はもちろん、普段本を読まない方でも楽しく読むことができると思います。

1位:日本の伝統芸能を三浦しをんと一緒に楽しく学ぶエッセイ『あやつられ文楽鑑賞』

文楽の虜になった三浦しをんが、その魅力を余すことなく語ります。日本に古くから伝わる、伝統芸能の1つである文楽について、いろいろと解説。文楽とは、なんとも敷居が高いそうなイメージですが、三浦しをんの軽快で親しみやすい説明により、文楽を鑑賞してみたい思いがこみ上げてきます。
著者
三浦 しをん
出版日
2011-09-15
文楽とは、物語を語る太夫と三味線の音に合わせ、人形たちが物語を演じる、芸術作品で、文化遺産にも登録された、時代を超えて語り継がれている伝統芸能です。文楽を深く愛し、『仏果を得ず』という小説も発表した三浦しをんが、独自の視点から文楽作品の解説や、それを楽しむコツを教えてくれます。

面白いのは独特のツッコミ。「忠臣蔵」を鑑賞しながら、センスの良いツッコミを連発する姿は、思わず吹き出してしまいます。文楽に対するハードルを下げ、親しみやすいものにして私たちに面白さを伝えてくれます。

文楽についてだけでなく、歌舞伎や落語など、日本の古き良き文化について、楽しく笑いながら学ぶことができます。三浦しをんの文楽に対する熱い思いが伝わってくる、良質なエッセイ。皆さんにぜひおすすめしたい1冊です。日本人に生まれたからには、1度は文楽に触れてみたいものですね。

三浦しをんのエッセイをランキングにしてご紹介しました。BLから伝統芸能まで、そのジャンルの幅の広さには本当に驚かされます。心が明るくなるエッセイばかりですから、気になるものがあれば、ぜひ気軽に読んでみてくださいね。

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