テロリズム、インターネット、ロリコンといった現代的要素を多く作中に扱う阿部和重。しっかりと過去の名作群を読み込み、土台にした作家だと思います。そんな阿部和重の作品のおすすめ作品をご紹介します。

「自分は特別な存在」だと思い込むと同時に、特別ではないとわかってもいるという、屈折した感情をもつ主人公の描写もとても響くのです。このあたりは同世代、あるいは同じように悩んでいる人が読んだら、きっとすさまじい共感があるのではないかと思いました。
- 著者
- 阿部 和重
- 出版日
- 2001-01-17
ちょっと詰め込み過ぎなぐらいですが、情報に振り回される現代の縮図を見せつけられているような気もしました。
- 著者
- 阿部 和重
- 出版日
- 2000-06-28
この手の一族ものは書ききる能力はもちろん、設定やプロットを構築する力が絶対的に必要になりますので、阿部和重の才能を味わうにはもってこいではないでしょうか。
- 著者
- 阿部 和重
- 出版日
- 2013-05-15
ひとりの少女は兄が殺人犯で一家が孤立し、近く引っ越す予定。もうひとりの少女は友人に同情し、ふたりで自殺サイトにアクセスしたりしていました。沢見はそのことに気づきつつ傍観しているだけなのです。
- 著者
- 阿部 和重
- 出版日
- 2007-07-14
どの作品も、スピード感溢れる展開の果てに、ほんの少し乾いた笑いも過ってしまうような、狂気に彩られています。
- 著者
- 阿部 和重
- 出版日
伊坂幸太郎と阿部和重、二人の作家が意気投合したことで叶えられた合作です。
主人公は男二人の設定で、一人は相葉時之、もう一人は井之原悠。かつての少年野球のチームメイトで、厳しい練習や試合に勝つ喜び、負ける悔しさを共に味わった盟友であるこの二人ですが、高校時代に起きたある出来事をきっかけに関係が壊れ、疎遠になってしまいます。
そして12年の歳月が過ぎ、大人になった相葉と井之原。別々の道を歩みながらも、共通点を持つ大人になっていました。それは「金が必要」だということ。相葉は後輩の女性のために借金を背負うはめになり、井之原は病気の息子のための莫大な医療費を必要としていました。
そんな二人が再会し、お互いの現状を打破しようともがきます。相葉・井之原の旧友コンビに犬のポンセが加わり、強大な組織を相手にしたアクションあり、スリリングな展開ありのジェットコースターストーリーです。
- 著者
- ["阿部 和重", "伊坂 幸太郎"]
- 出版日
- 2017-11-09
相葉と井之原のコンビネーションが良く、そして犬のポンセがとにかくかわいいです!
かつての野球少年たちが、思春期を迎えて色々な意味で成長していき、そして大人になった今。かつて描いた未来とは違う今を生きている二人の、もがく様子が切なくも感じられます。
実写化されたらキャスティングは誰に……と想像しながら読むのも楽しい作品です。
作家として認められた後で芥川賞を受賞するという逆を進んだ阿部和重。ですが、やはり受賞するだけの筆力をもつ作家です。短編集からでも、その世界に浸ってみていただきたいです。