映像でキャラクターたちが生き生きと動く姿を見て、原作を読んでみたいということもあるのではないでしょうか。今回はそんなアニメ化したライトノベルを、バトルをキーワードにおすすめ作品を紹介します。

- 著者
- 川口 士
- 出版日
- 2011-04-20
- 著者
- 川原 礫
- 出版日
- 著者
- 竜ノ湖 太郎
- 出版日
- 2011-03-31
《獣》と呼ばれる怪物にヒトが滅ぼされた世界が舞台。唯一、長い眠りから覚めたヒトの青年ヴィレムは戦うことはできなくなっていました。ヒトに変わり《獣》と戦うのは、討ち滅ぼせる《聖剣》を振るえる少女達のみで……。
自分たちの変えられない終末が近づくまでの間。彼女たちは何を思い、何をしようとしていくのかが見どころです。
- 著者
- 枯野 瑛
- 出版日
- 2014-10-31
シリアスでしんみりした空気が作中に立ち込めており、それでいて心温まる交流が広がりを見せているのが本作の魅力でしょう。物語の中心にいるのは生物兵器であるがゆえ死ぬ宿命を背負ったヒロインと、戦うことができなくなった青年教官。
戦うため励み、限られた時間の中を生きている者たちを見守りながら、話は進んでいきます。その時間の流れは穏やかであり、苦しくも温かみがあるのです。
魔神を倒す6人の勇者。世界最強を自負するアドレットはこの魔神を倒す資格を持つ六花の勇者に選ばれます。しかし集まった六花の勇者は7人いました。彼の視点で進むこの物語の敵は仲間の中に隠れる7人目。誰がその7人目なのかわからない疑心暗鬼の中で勇者たちは森の中に閉じ込められてしまいます。嫌疑をかけられ仲間たちから追われながらもアドレットは知恵と勇気でその7人目を見つけようと戦います。
- 著者
- 山形 石雄
- 出版日
- 2011-08-25
この物語の戦いとは、彼を追う他の勇者たちとのバトルであると同時に、「誰が7人目なのか」という謎との戦いでもあります。仲間からも疑惑の目を向けられ、追いつめられていくアドレット。
彼の戦い方は秘密道具を使った一見卑怯なものですが、そこには常に知恵と工夫があります。そしてどんな時でも笑うことを忘れない彼は困難な状況であっても諦めずに真相へと迫ります。そこに彼が自称する「世界最強」が決して嘘ではないと実感するのです。
勇者同士の知能戦も楽しめるこの作品は、ミステリーが好きな方もきっと楽しめるのではないでしょうか。
魔力や闇の生き物たちが息づく世界、聖十字大陸エンテ・イスラ。魔王サタンは、完全征服目前というところで、勇者エミリア一行に追い詰められてしまいます。やむなく魔王は、現代日本へと逃亡することに。魔力のない現代日本で人間となってしまった魔王サタンは、東京は渋谷のアパートに住み、アルバイトまで始めてしまい……。
- 著者
- 和ヶ原 聡司
- 出版日
- 2011-02-10
魔王が現実世界でフリーターをするという斬新なストーリーは、この先どうなるのか想像がつきません。異世界の魔王たちは、現代社会でやっていけるのか? 後を追った勇者たちは、社会に溶け込んでいけるのか? 現代と異世界で交差する物語から目が離せません!
- 著者
- 丸山くがね
- 出版日
- 2012-07-30
- 著者
- ["ブラッドレー・ボンド", "フィリップ・N・モーゼズ"]
- 出版日
- 2012-09-29
- 著者
- 海冬 レイジ
- 出版日
- 2009-11-19
- 著者
- 鎌池 和馬
- 出版日
- 2004-04-10
- 著者
- 長月 達平
- 出版日
- 2014-01-23
どこからともなく聞こえてくる「目覚めよ」という声。その声に導かれるように目を覚ましたハルヒロは、自分が暗闇の中にいることを知ります。
しかも、自分のことで思い出せることといえば名前くらいで、他のことは何もわかりません。もちろん、どうしてここにいるのかもここがどこなのかもわかりません。ハルヒロの周りには同じように何人かの男女がいましたが、全員ハルヒロと同じように何もわかりませんでした。
その後、外に出たハルヒロ達は、その世界が「グリムガル」と呼ばれる赤い月の浮かぶ世界であることを知ります。そしてここには人類と魔物がいて、戦いを繰り広げているのだということも……。
ハルヒロ達がこの世界で生き残るためには、義勇兵となるか町で貧しい生活を送るかしかありません。戸惑いを隠せないハルヒロ達はどうしたものか迷いますが、そんな中でいち早く決断を下したのは、レンジという男でした。
- 著者
- 十文字 青
- 出版日
- 2013-06-22
RPGが好きな人には、特に手に取ってもらいたい本作品。基本的な世界観はほとんどゲームのようで、目を覚ましたハルヒロ達が初めて外へ出た時に見た空に浮かんでいたのは、赤い月でした。
「ため息をついて空を仰いだ。(中略)太陽じゃないはずだ。星にしてはあまりにも大きすぎるし、そもそも欠けている。半月と三日月の中間くらいの形だ。ということは、もしかして月なのか。だけど月にしてはおかしい。『……赤い』」(『灰と幻想のグリムガル』より引用)
典型的なゲームっぽさがありますが、だからこそわかりやすく、世界観に入り込みやすくなっています。冒頭のハルヒロ達が記憶を失っており、物語の始まりの時点で読者と同じ知識量しか持っていないのも感情移入しやすくてなっています。まさにRPGを始めた時の感覚ですね。
一方で、パーティを組んだ仲間が死んでしまったり自分の弱さと直面したりと、決してゲームのようにリセットできない事象もあり、キャラクター達の心の葛藤や成長へと繋がっています。まるでゲームのプレイヤーになったような感覚で楽しめるライトノベルです。
高校生の佐藤和真は、ある日トラックに轢かれそうになった女の子を助けようとして、代わりに死んでしまいます。死後の和真が出会ったのは、アクアと名乗る女神でした。女神は地球で若くして死んだ者の案内をする係らしく、和真に転生の話を持ちかけてきます。そして、異世界に転生する時は、「望むものを1つだけ持っていける」という特典の説明をするのでした。
しかし和真は、アクアが和真の死亡時のことをからかったことに怒ってしまいます。そして1つだけ持って行ける「望むもの」に、女神のアクアを指定しました。そしてアクアと共に異世界へ転生した和真は、「アクセルの街」へと降り立ったのでしたが……。
- 著者
- 暁 なつめ
- 出版日
- 2013-09-28
異世界に転生したはいいものの、そこから勇者になって冒険が始まる……という訳ではなく、無一文の和真達は生きるために働かなくてはなりません。しかし連れてきたアクアはあっちこっちトラブルを引き起こし、和真を振り回します。
この女神アクアは、登場した時から強烈なインパクトを残すキャラクターで、死んだばかりの和真を自分のストレス発散のためにからかいます。少女が轢かれそうになったのはトラックではなくトラクターで、しかも和真が突き飛ばさなければ怪我ひとつしなかったと説明したうえで、更に追い打ちをかけるように和真に言うのです。
「あなたはトラクターに轢かれそうになった恐怖で、失禁しながら気を失い、近くの病院に搬送。『なんだこいつ、なっさけねー(笑)』と医者や看護師に笑われながら、目を覚ます事なくそのまま心臓麻痺で……』」(『この素晴らしい世界に祝福を!』より引用)
そんなアクアのダメっぷりは異世界に行っても同じことで、和真を悩ませる種になります。しかしこのアクアの存在が、数多くある異世界転生もののライトノベルの中でも際立った特徴を残しており、物語を楽しませてくれる要素にもなっています。他にも美少女や美女が登場するのですが、どのキャラクターも何かしらの欠点を抱えているところが、親しみやすさを増しており魅力的です。
ライトノベルらしく「ライト」な語り口とイメージしやすい設定で、どんどん読み進めることができる作品です。
無数の隕石が地球上に降り注ぐという大災害「落星雨(インペルディア)」。その後、世界は大きな変化を遂げました。その1つが「星脈世代」と呼ばれる超人的な身体能力を持つ新人類の誕生です。
主人公の天霧綾斗も「星脈世代」であり、同じように星脈世代である生徒達が集う「星導学園」へ特待生として訪れました。しかし学園へ到着した早々、綾斗は拾ったハンカチを持ち主に返そうとした拍子に少女の着替えを見てしまいます。
- 著者
- 三屋咲ゆう
- 出版日
- 2012-09-22
少女の名前はユリス=アレクシア・フォン・リースフェルトといい、リーゼルタニアという国の王女でした。怒った彼女に決闘を申し込まれてしまった綾斗ですが、そのことをきっかけにユリスとの交流が始まり、次第に彼女の抱えているものを知っていくことになります。
「『星武祭』とは世界最大のファン人口を誇る総合バトルエンターテインメントである。(中略)通称アスタリスクを舞台として年に一度開催されるそれは、六つの学園それぞれの学生たちが武器を手に覇を競う過激なものだ」(『学戦都市アスタリスク』より引用)
物語の設定はかなり壮大なものなので、慣れていない方にはもしかしたら分かりづらいところもあるかもしれません。しかし基本さえが押さえられれば、バトルシーンやキャラクター達の魅力でどんどん読み進めることができます。
主人公の綾斗は最初、自分の目標がないどこか頼りない雰囲気もありましたが、次第に成長していきます。その様子は学園ものとしても魅力的ですし、バトルもの、ユリス達とのラブコメものとしても読むことができます。様々な要素が詰まったおすすめライトノベルです。
「魔法少女育成計画」は、作中で人気のソーシャルゲームです。しかしそのゲームには、ゲームのプレイヤーを数万人に1人の確率で「魔法少女」にする力がありました。「魔法少女」とは、どんな人間でも変身すれば可憐な美少女になり、超人的な身体能力と特殊能力を持つ存在のことです。
しかしある日、ゲームの運営はN市にいる16人の魔法少女達に、人数を8人まで減らすことを告げます。その理由は、N市に魔法少女が密集し過ぎたため、土地の魔力が不足してしまうというものでした。
魔法少女達はいきなりの宣告に動揺しますが、頑張って選抜試験をクリアしていきます。しかし本当の選抜試験とは、「脱落者は命を奪われる」というサバイバルゲームだったのです。
- 著者
- 遠藤 浅蜊
- 出版日
- 2012-06-08
生き残りをかけた魔法少女達を群像劇で描いた異能バトルものの物語です。絶望的な状況の中で可憐な魔法少女達が殺し合う様はかなり重く悲惨なので、凄惨なストーリーが苦手な方は少し気を付けたほうがいいかもしれません。生き残りをかけたサバイバルゲームへの参加を余儀なくされた魔法少女達は、それぞれの考えのもと解決方法を探します。
「今こそ団結すべき時です。これ以上の犠牲をださないためにも知恵を集めて考えましょう。私達には現状を打開するアイディアが必要です」
「……助けに行こう。私達だけでも」(『魔法少女育成計画』より引用)
協力を呼びかけるものや殺し合う者、仲間を庇おうとする者など、過酷な状況の中で必死に生き残るための戦いを繰り広げていきます。
魔法少女の戦いは、ただ力が強い方が勝つというバトルではなく、様々な制限やルールが存在します。例えば、魔法少女の特殊能力は1人につき1つで、能力の相性や組み合わせなど運に頼る部分でも勝敗が左右される可能性があります。
他にも、敵の武器を奪って利用する、知略を尽くす頭脳戦など、誰が勝つかわからないようなバトルが続くので、最後までハラハラしながら読むことができるスリルのある作品となっています。
主人公の西村英騎は、ネトゲ(ネットゲーム)オタクの男子高校生です。英騎はオンラインゲームの中で一緒に遊んでいたプレイヤーの女性にインターネット上で告白をしますが、何とその女性はネカマ。つまりリアルでは男だと告白されて大きなショックを受けてしまいました。
その出来事がトラウマになってしまった英騎は、その後「リアルとゲームは別物」と思うようになります。だからと言ってネトゲを止めることはなく、ゲームの中のギルド「アレイキャッツ」の所属メンバーと一緒にゲームを楽しむ日々を送っていました。
そんなある日、英騎は同じギルドの仲間であるアコから告白をされ、そのままゲーム内で結婚までしてしまいます。しかもギルドマスターからオフ会の誘いを受け、英騎はとうとうゲーム内の妻・アコと現実の世界で対面することになりました。
いざオフ会に参加してみると、何と英騎の所属している「アレイキャッツ」の仲間は、英騎と同じ高校の生徒であることが判明します。クラスメイトの瀬川茜、生徒会長の御聖院杏、そしてアコは玉置亜子という名前で、リアルとゲームの区別がつかないネトゲオタクのちょっと残念な少女だったのです。
そんな彼女を更生するために、リアルで出会ったギルドの仲間達は、杏の生徒会長権限で「現代通信電子遊戯部」を立ち上げます。それは放課後に部室でネトゲをするという部活。そうして英騎達のそこでリアルにゲームをする生活が始まったのでした。
- 著者
- 聴猫 芝居
- 出版日
- 2013-07-10
タイトルに「ネトゲ」とあるように、作中ではネットゲームが重要なキーワードになってきます。中にはプレイ中のシーンもあり、そこでのチャット機能を使った表現も再現されています。
「◆アコ:それで、ルシアンと初めて会った場所に来てもらって、そこで告白したんですよ。
◆アプリコット:ついにか。まだかまだかと思っていたが、アコの方からだったと。
◆シュヴァイン:俺様から見れば遅すぎるくらいだ。はっ、腰抜けだなw」(『ネトゲの嫁は女の子じゃないと思った?』より引用)
アコは当然亜子のことで、アプリコットは清藤会長の杏、シュヴァインは茜のことです。この表現はよりネットゲームの臨場感を与えてくれています。途中、実際のネトゲのパロディなど、知識がないとわからない部分もあるのですが、知らなくても作品を楽しむには問題ありません。ただ、知っていればまた違う視点から楽しむこともできるでしょう。
とはいえ、ストーリーの中で重要なのはネトゲの中ではなく、むしろ現実の方です。リアルでゲームをするキャラクター達の学園生活が、会話中心に描かれています。テンポも良く、どんどんと読み進めることができる本作品をぜひお楽しみください。
- 著者
- ["大森 藤ノ", "ヤスダ スズヒト"]
- 出版日
- 著者
- ["アサウラ", "柴乃 櫂人"]
- 出版日
- 著者
- ["丈月 城", "シコルスキー"]
- 出版日
- 著者
- ["橘 公司", "つなこ"]
- 出版日
主人公の少女、ルーン=バロットは、少女娼婦として働いていましたが、店を失った後にシェル・セプティノスの専属娼婦に。シェルに名前や身分を与えられたことで自分の存在を得たように思えたバロットですが、それは見せかけであり、シェルの計画によって殺されかけてしまいます。
- 著者
- 冲方 丁
- 出版日
- 2010-10-08
爆破によって全身を焼かれ死の淵に立たされたバロットでしたが、委任事件担当捜査官のドクター・イースターによって、マルドゥック・スクランブル09法に基づき、金属繊維による人工皮膚を全身に移植されて命を取り留めました。
そしてその技術によって、あらゆる電子機器への干渉能力や常人離れした身体能力を手に入れたバロットは、イースター、そして委任事件担当捜査官でありネズミ型万能兵器のウフコック・ベンティーノと共に、自分を殺そうとしたシェルとの戦いに身を投じていきます。日本SF大賞を受賞した冲方丁の人気作品です。
バロットが未成年娼婦(ティーン・ハロット)として働いていた店が摘発され居場所を失くし、シェルがバロットを拾ってくれましたが、その後バロットは「どうして自分だったのか」という問いを捨てられないでいました。そんなバロットにシェルは言います。
「『与えられたものに疑いを持たないこと。それがルールだ。なぜ自分なのか、などと考える必要はない。言っていることがわかるかね?』少女はわかると言った」(『マルドゥック.・スクランブル』より引用)
そうしてあらゆるものを持たない少女になったバロットは、その命さえも一度は失いかけます。しかし新しい出会いを経て、生きるために戦いへと身を投じ、自分自身の存在を得ていくのです。
少女の成長物語ともいえる作品ですが、作中にはグロテスクな描写も多く、苦手な人もいるかもしれません。しかし、そういったものを含めて楽しめる人にとっては、丁寧に描かれたバロットの超感覚やアクションに引き込まれること間違いなし。しっかりとつくりこまれた作品なので、古典SFを好む人にもオススメです。
- 著者
- ["井上 堅二", "ファミ通文庫編集部", "葉賀 ユイ"]
- 出版日
- 著者
- 三雲 岳斗
- 出版日
- 2011-05-10
- 著者
- ["佐島 勤", "石田 可奈"]
- 出版日
- 著者
- 宇野朴人
- 出版日
- 2012-06-08
- 著者
- 水沢 夢
- 出版日
- 2012-06-19
物語の舞台は東京の池袋。高校進学のために上京してきた竜ヶ峰帝人は、非日常に憧れている普通の高校生です。そんな彼はある日、池袋で「首なしライダー」を目撃してしまったことをきっかけに、思いがけず様々な事件に巻き込まれていくようになります。
- 著者
- 成田良悟
- 出版日
- 2004-04-10
池袋には様々なものが集まってきます。チンピラや闇医者、電波な娘、そして人間外のものも……。そんな人物達の1人1人に焦点を当てて描かれる、ハイテンションでちょっとヤバめな群像劇です。複数の視点で語られる群像劇である作品ですが、1巻目の頭は、こんなチャットルームの会話から始まります。
「《あ、じゃあじゃあじゃあ、黒いバイクの話って知ってます?》(中略)《最近新宿とか池袋で話題の奴。昨日ニュースにも出てたよー》」(『デュラララ!!』より引用)
その後、チンピラの男が「化け物」に襲われているシーンに変わり、何となく不穏な空気が流れながら物語は始まっていきます。たくさんの登場人物が出てきますが、その人間関係はかなり複雑です。しかも語られる視点がどんどん入れ替わっていくので、一読目よりも二読目のほうがより物語をおもしろく感じられるかもしれません。
たくさんの登場人物達がそれぞれに抱いている「歪んだ恋」。しかし歪んではいてもどこか真っ直ぐに進んで行くキャラクター達の様子は、読者をぐいぐいと物語の世界へと引き込んでくれます。累計530万部を突破した超人気作です。
栄華を極めるパルス王国は、武勇に優れた国王アンドラゴラス三世率いる不敗の騎兵隊を持つ最強の王国でした。アルスラーンはパルス王国の王太子ですが、心優しい性格ではあるものの特に飛び抜けた才能を持つわけでもなく、父からは疎まれて育ちました。そんなアルスラーンも14才になり、侵攻してきたルシタニア王国を討つため、初陣に臨みます。
しかしそこでアルスラーンを待ち構えていたのは、不可解な霧や味方の裏切り、そして自軍の総崩れという最悪の事態でした。以前より親交のあった武将ダリューンの助けもあり、アルスラーンは何とか戦場から逃げることには成功しますが、その後もルシタニア王国の勢いは衰えません。最強を誇っていたパルス王国は、とうとう王都エクバターナまで陥落してしまい……。
- 著者
- 田中 芳樹
- 出版日
- 2012-04-12
王太子のアルスラーンは、優しい性格が仇となったのか周りからは疎まれ、母からは関心すら寄せられず育ちました。しかしやはり秘めたものを持っているらしく、時おりその才能の片鱗を覗かせます。冒頭、アルスラーンが初陣に臨む直前、軍は不可解な霧に見舞われますが、そこでアルスラーンは嫌な予感を覚えます。
「『ヴァフリーズ、この霧は味方には不利ではないのか』冑の中に、晴れわたった夜空のような色の瞳をひからせてアルスラーンは老騎士にたずねた」(『アルスラーン戦記』より引用)
結果としてはこの霧も児軍敗北の一因となってしまったのですが、この時点ではまだ、他の者はアルスラーンの不安をただの心配性と笑い飛ばしてしまいます。この世界では、優しいということは強さではなかったのです。
タイトルに戦記とあるように、物語は進めば進むほどアルスラーンを中心に激しい戦いが起こっていきます。もちろん人もたくさん死ぬため、決して軽い物語ではないのですが、その中で最強の武人であるダリューンと智略を尽くす参謀ナルサスの軽妙な会話や、アルスラーンの無邪気な雰囲気など、気が緩むあたたかなシーンもあります。
この作品は戦記ファンタジーであると同時に、アルスラーンの成長物語でもあります。冒頭では頼りないところもあるアルスラーンがどうなっていくのか、壮大なストーリーと共に楽しんでいくことができる物語です。
- 著者
- ["川原 礫", "abec"]
- 出版日
いかがでしたでしょうか。アニメ化作品、ともなればやはり人気、知名度ともに高くその分完成度の高い作品が多いです。原作を見てから、アニメでバトルシーンの動きを確認するなど二度楽しめます。