長い時代の流れの中の物語もほんの数日間のできごとも巧みに紡ぎあげる盛田隆二。リアルだけれど冷たくない、切ないけれど悲しくない。そんな後味が魅力です。

下諏訪から江戸へ逃げた三次を初代とする一族の人間たちは、男色、遊民、歌舞伎役者、詐欺師など、みなアクが強く、さらに性的に早熟で奔放、小児男色、3P、近親相姦などなど背徳の限りを尽くします。その一族の血の流れは危うく、消えそうになりながらも300年の間続きます。
- 著者
- 盛田 隆二
- 出版日
- 2009-10-08
短い期間のできごとですが、パキスタン人労働者のシカンデル、日系四世のルイーズ、フィリピン人でバーのママのミルナ、裕一の父親の再婚相手の衿子、父親の愛人でフィリピン人のフェー、追っかけの中学生あずさなど、多くの人物が登場します。先ほどの『ストリート・チルドレン』が流れを楽しめるスケールが魅力なら、これは8日間という短い日々の一瞬の濃密さが魅力です。
- 著者
- 盛田 隆二
- 出版日
俊介は裕里子に夢中になり、将来を棒に振ります。内定をなくし、大学を中退、すりにまで手を出します。落ちぶれていくことになるのですが、彼らは満ち足りていて幸せ。周囲の目線とはうらはらに、どうしても離れられないのです。
- 著者
- 盛田 隆二
- 出版日
週に一度食事をいっしょにして会話をするだけの関係だったはずなのに、抑え切れずに男女の関係になってしまったふたり。スタートすらありふれた不倫がテーマなのですが、リアルな展開を見せるため、気がつくと引き込まれてしまいます。
- 著者
- 盛田 隆二
- 出版日
- 2008-10-09
恋愛小説ですが、互いが人には簡単に相談しづらい問題を抱えていることで、甘いだけの恋愛を描いたものではありません。リアルで厳しい現実がそこにあるという感じで、読んでいてもなかなかに堪えます。ですが、だからこそほんとうに大事なもの、守らねばならないものが身近なものとして見えてくるのかもしれません。
- 著者
- 盛田 隆二
- 出版日
- 2012-11-13
盛田隆二の作品はリアルさと切なさがうまく交ざり合ったものが多いと思います。いろいろな形の人間模様を描くのが魅力ですので、ぜひ読んでみてくださいね。