高田郁は「みをつくし料理帖」シリーズで、困難な中でも夢に向かってひたむきに生きる主人公を書いて多くのファンの心をつかみ、その後もコンスタントに、感動する作品を生み出しています。そんな高田作品をご紹介します。

寺の中だけでなく、寺の外の人々の暮らしにも接したり、不条理な世の中を静かに悲しんだりしながら人生を学んで、お縁は人間として成長していきます。男女や家族を超えた、深い人間愛がじんわりと染み込んでくるような、味わい深い物語です。
- 著者
- 高田 郁
- 出版日
- 2011-04-15
初めは厳しかったけれど、年を経るごとに松吉への態度も言葉も柔らかくなっていく番頭の姿や、井川屋のみんなの気持ちがひとつになっていく過程は、読んでいて何度もほろっとさせられます。
- 著者
- 高田 郁
- 出版日
- 2010-08-05
同じく水害で家族を亡くした幼馴染との深い友情にも感動します。
- 著者
- 高田 郁
- 出版日
- 2009-05-15
こんな出会いに恵まれたのも、周囲の人が夫婦の人柄に感化されたからだったのでしょう。故郷で患者が来なかった日々、長崎留学した寛斎の留守を守って子育てする日々、あいはいつも機織り機で反物を作って家計を助けたり、家族や世話になった人に着物を作っては重宝されたりしました。
- 著者
- 高田 郁
- 出版日
- 2015-02-14
夫のために毎朝お弁当を作る妻を書いた『お弁当ふたつ』、悩みに押しつぶされそうになっている孫に祖父が教えたことに胸を打たれる『ムシヤシナイ』、庭の花に癒されながら穏やかに余生を送る女性の心の動きが四季の移ろいとともに描かれた『晩夏光』を読むと、読者も家族についてしみじみと思いを馳せることでしょう。
- 著者
- 高田 郁
- 出版日
- 2013-11-14
先輩の女衆(おなごし)であるお竹とお梅から厳しく仕込まれ、懸命に仕事を覚える幸。幸にきらりと光るものを感じた番頭は、丁稚たちが学ぶ商売の基礎を、密かに幸にも教えていきます。
- 著者
- 髙田郁
- 出版日
- 2016-02-12
本作の内容はタイトルのとおり、高田郁が時代小説を描く作家になるまでの出来事を綴ったものです。学生時代の高田は法曹界を目指し司法試験を受けては落ちていました。結局法曹の世界は諦めることになりますが、その頃入院していた父とのエピソードからは、自分の病気よりも試験に落ち続ける娘を思いやる父の優しさを伺い知ることができます。
時代小説家になる前の高田郁は漫画の原作を書いていました。その時代に訪れた取材先での体験談も描かれており、その中には微笑ましい出来事もありますが哀しい出来事もあります。取材という立場で人から話を聞きだすことの難しさを思わずにはいられません。
- 著者
- 髙田 郁
- 出版日
- 2014-12-04
高田郁は兵庫県宝塚市の出身で、神淡路大震災を体験しています。さらに高田は車に追突されるという交通事故の被害も体験し、その後後遺症に苦しみしばらく不自由な生活を余儀なくされたそうです。それらの困難な時期に色々な人から受けた親切とそれに対する感謝の気持ちも描かれています。
こうした高田の体験が、「刀での切り合いが中心ではない、人情を中心にした時代劇を描きたい」という時代小説作家としての原点なのでしょう。高田郁という作家の人柄を知ることができ、ぜひ他の作品も読みたいと思わせてくれる一冊です。
高田郁のおすすめ作品をご紹介しました。逆境にあってもひたむきに生きる主人公や周囲の人とのつながりを優しく描く高田作品をご堪能下さい。