美術や学術をテーマにしたミステリーから歴史小説まで幅広く書き切る門井慶喜。その作品の中には多くの魅力的な「天才」が登場します。そんな門井慶喜のおすすめ作品をご紹介します。

そのアイディアを受けて、現代小説から歴史小説に移行中だった門井は「歴史ミステリーでやらせてほしい」と答え、企画はスムーズにいったのだとか。
- 著者
- 門井 慶喜
- 出版日
- 2016-04-06
「テレポーテーションが現実に可能であること証明してください」「海を山に、山を海に変えられることを証明してください」「サンタクロースがほんとうにいることを証明してください」の三点をつきつけられて、「雄弁」術で証明しなければならなくなります。失敗したら教師失格の烙印を押されてしまうようなピンチを、能勢はどのように乗り越えていくのでしょうか。
- 著者
- 門井 慶喜
- 出版日
- 2013-01-16
「俊輔」とは伊藤博文の幼名です。「俊輔」は、周防の百姓の生まれなのに、武士に憧れ、更に一国の宰相となりたと大胆な夢を抱いていました。生まれ持ったひさむきさや明るい性格をもって、好奇心いっぱいに動乱の幕末を生きる「俊輔」に、吉田松陰、高杉晋作、桂小五郎、坂本龍馬などの志士たちが引き寄せられてきて……。
- 著者
- 門井 慶喜
- 出版日
- 2016-07-23
美術の教科書にも載っていそうなボッティチェッリやフェルメールの名画がつぎつぎと登場し、その絵を表現する文章が実に美しくみごとです。未知の絵であっても、ちゃんと脳裏にイメージが浮かびます。門井慶喜の語彙が豊富さを改めて感じます。
- 著者
- 門井 慶喜
- 出版日
- 2010-02-10
国民的作家である宮沢賢治の一生涯を賢治の父、政次郎の視点で描いている力作です。明治時代の父親らしく厳格であろうとする政次郎ですが、子供たちへ慈愛に満ちた行動が多く心が温まる1冊です。
- 著者
- 門井 慶喜
- 出版日
- 2017-09-13
宮沢家は岩手の花巻で有数の商家で、賢治の父の政次郎は祖父の代から続く質屋を継いだ家長です。当時の家長とは家を守るために常に威厳をたもち、笑顔を見せず、嫌われ者を引き受けなければいけない存在でした。
賢治はそんな商家の長男として生まれました。政次郎は賢治を質屋の跡取りとして厳しく育てなければいけません。しかし、政次郎はそれ以上に父親としての愛情に満ちていました。賢治が赤痢にかかった時には病院に泊まり込んで自ら看病をしますし、祖父から質屋に学問は必要ないと言われる中で賢治が望む中学進学と実業専門学校進学を叶えてやります。卒業後も政次郎は自分の希望に反する道を行く賢治の活動を精神面・金銭面で支えながら見守り続けるのです。
そんな父親のもとで、賢治が偉大な父を越えられないことに悩みもがきながら、最愛の妹の病死も経験して、童話の執筆までたどり着き生涯をとげる姿を描く物語です。
父政次郎が自分の希望に反する道を進む子どもたちに悩み、時に呆れながらも、子供たちに好きなことをさせて愛情を持って見守り続ける姿に心打たれます。
また、この作品で宮沢賢治の生い立ちや生きた時代背景、性格、苦悩、生きざまが描かれているので、宮沢賢治作品の世界観の原点がつかめます。この作品を読んだあとに、宮沢賢治の詞や童話に触れたらより理解が深まるでしょう。
水はけが悪い未開の地・江戸で、秀吉のいやがらせを受け入れて現代の東京の基礎ともなる街づくりをおこなえた家康は、天下を取って戦乱の世を宥め、そのあとに300年もの長きに続く太平の世を作り出せる器の人物だったのだと、彼の手腕が感じられる1冊で、2016年の直木賞候補作にもなっています。
- 著者
- 門井慶喜
- 出版日
- 2016-02-09
少しずつ歴史小説の分野にスライドしている門井慶喜。どのジャンルを描いても痛快で魅力的な天才が登場するので、どの「天才」が好きか、探しながら読むのも楽しいと思いますので、是非いろいろ読んでみてくださいね。