トラベルミステリーの第一人者であり、ドラマ化もされた人気キャラクターである十津川警部の生みの親・西村京太郎。他のジャンルの作品も数多く書いています。そんな西村京太郎作品のおすすめを6作ご紹介します。

- 著者
- 西村 京太郎
- 出版日
- 2009-09-08
- 著者
- 西村 京太郎
- 出版日
- 2014-07-23
- 著者
- 西村 京太郎
- 出版日
- 2006-07-12
- 著者
- 西村京太郎
- 出版日
- 1981-10-15
- 著者
- 西村 京太郎
- 出版日
- 2015-02-13
西村の社会派推理小説のひとつです。執筆当時の社会問題である、アルドリン睡眠薬を服用した妊婦から奇形児が生まれた「サリドマイド事件」を扱っています。被害を受けた者たちの、これからの生き方まで問題提起なされており、西村の思慮深さを知ることができます。
物語は、都内にて強盗事件が起こったことから始まります。顔も隠さず、次々と犯行を重ねる大胆不敵な強盗犯。警察の捜査により犯人と思しき人物が捕らえられますが、ここで思わぬ問題が起きました。
「あんなに似てたんじゃ、どうしようもありませんよ」
「だが、どっちかが犯人だ」
(『殺しの双曲線』より引用)
なんと、その容疑者、いや、容疑者「達」は一卵性双生児。つまり双子だったのです。証言と一致している以上、どちらかが犯人であることは間違いない。しかし、犯人は顔以外手がかりを残しておらず判別がつきません。
目の前にいる犯人に手を出せず、気を揉む一方の警察。そんな中、東北の山奥で殺人事件が発生したという情報が飛び込んできます。それは、恐るべき陰謀の結実でもありました……。
- 著者
- 西村 京太郎
- 出版日
- 2012-08-10
本作最大の特徴は、作中同時に展開される2つの事件にあります。
片や閉鎖空間を舞台にした連続殺人、片や都内で続発する強盗事件。趣向も中身もまるで違うそれぞれの事件は、作中で明かされるとあるキーワードによって繋がり、ついには1つの壮大な陰謀劇に集約します。
当初は緩やか、かつ不気味に展開される物語ですが、一度そのキーワードが明かされれば、後はジェットコースターのごとく快刀乱麻に解き明かされていく感覚を味わえるでしょう。
もちろん、それぞれの事件内容も見逃せないところです。1人、また1人と被害者が手にかけられていく恐怖に満ちた連続殺人。警察をあざ笑い、巧みに網をかいくぐる不敵な双子達。根っこの部分でつながりつつも、それを一切感じさせない構成は、まさにサスペンス大家西村京太郎の面目躍如と言えるでしょう。
かの名作推理小説、『そして誰もいなくなった』を参考に執筆されたという『殺しの双曲線』。読み終えた暁にはそれぞれ読み比べ、互いの良さを探してみるのも面白いかもしれません。
トラベルミステリーを書く作家のイメージが強い西村京太郎ですが、それ以外にも様々なジャンルを手掛けています。個人的には、初期作品は特に胸に響く作品が多いと思います。ぜひ手にとってみてくださいね。