「リゼロ」の略称で親しまれる『Re:ゼロから始める異世界生活』。小説投稿サイト「小説家になろう」で連載が始まって以降高い人気を得て、コミカライズをはじめテレビアニメ化など幅広くメディア展開をされました。異世界に転生し、死に戻りを繰り返す主人公が運命と戦う様子を描きます。ただの転生ものではなく、その死に戻りの苦しさなどがしっかりと描かれているところにリアリティのある作品です。 そんな本作は2020年1月にアニメ化され、2020年7月からは2期が放送される人気ぶりです。今回は、そんな本作のあらすじと全巻の魅力をご紹介しましょう。ネタバレを含むのでご注意ください。

異世界転生ジャンルで不動の人気を誇るライトノベルシリーズが、『Re:ゼロから始める異世界生活』、通称「リゼロ」。
主人公のスバルが異世界に戸惑っていた際に颯爽と現れた少女が物語のカギです。彼女を死の運命から守るため、自ら痛ましく、苦しい思いをして死に戻りを繰り返し、世界を変えていく様子に心が熱くなる内容です。
先ほどもお伝えしたように、2020年1月に1期アニメが制作され、同年7月からは2期の放送が決定しています。声優は、以下のようなキャスティングとなっています。
アニメの詳しい内容が知りたい方は、公式サイトなどからご覧ください。
TVアニメ『Re:ゼロから始める異世界生活』オフィシャルサイト
この記事では、そんな話題作の見所を全巻ご紹介!アニメの内容を原作と照らし合わせたい方におすすめです!
不登校で毎日ダラダラと過ごしている男子高校生ナツキ・スバルは、ある日ふらりと出かけたコンビニから帰る途中、いきなり異世界へと召喚されてしまいます。そのうえ、右も左もわからないなかで、いきなり命を落としそうになる羽目に……そこを助けてくれたのが、銀髪のエルフの少女サテラでした。
助けてもらったお礼にと、ある探し物をしているという彼女を手伝うことにしたスバルでしたが、突然現れた何者かに、今度はサテラともども殺されてしまいます。
間違いなく死んでしまったはずのスバルでしたが、気が付くとサテラと出会う前、つまり召喚された時にタイムスリップしていました。この状況から、彼は自分が死ぬことによって時を遡る能力「死に戻り」を持っていることに気が付くのです。
- 著者
- 長月 達平
- 出版日
- 2014-01-23
1章では「死に戻り」の力を自覚したスバルが、自分と、そしてサテラを助けるため、死ぬ前の記憶を引き継いでいることを利用して奮闘する姿が描かれていきます。
異世界に飛ばされたばかりの彼は当然、自分の能力については理解していません。何度も死にながら力を理解していくわけですが、同時にそれは読者にとっても「死に戻り」の特徴を知ることもできる話になっています。
ここをじっくりと読むことで、キャラクターはもちろん、能力の詳細、世界観などを掴むことができるでしょう。
また、2人を襲う謎の女性暗殺者、「腸狩り」の異名で知られるエルザというキャラクターにも注目したいところ。ターゲットの腹を切り裂くことに快感を覚えるという狂気じみた美女の姿は迫力があって、おそろしいですがとても魅力的です。
ちなみにサテラの名前は、偽名であることが途中で判明します。本名は、エミリア。それが明かされるのは1章の最後なので、明かされる瞬間のシーンもぜひチェックしてみてください。
エミリアを助けて目的を達することができたものの、腸狩りのエルザによって深手を負わされてしまったスバル。それでもなんとか死ぬことはなく、目覚めた時にいた場所はエミリアのいるロズワール邸でした。
エミリアのためにもそこで働くことになった彼は、同じく屋敷で働く双子のメイド、レムとラムと知り合います。彼女達とともにしばらくは平和な日々を送っていたスバルでしたが、ある朝目覚めると突然、屋敷に来た最初の日に戻ってしまっていました。
それは、もちろん「死に戻り」の現象。つまり、彼は何者かに殺されていたのです。
- 著者
- 長月 達平
- 出版日
- 2014-02-22
スバルは自分の死因、さらに殺した人物を探しに乗り出します。しかし、その結果見つけた犯人は、なんとメイドのレムだったのです。親しくなったと思っていた彼女が実はスバルに疑いを持っていたことが明らかになり、スバルは戸惑います。しかし、真実はそれだけではありませんでした。
ストーリーが進むにつれて、真実が明らかになっていくミステリーな雰囲気がおもしろい第2章ですが、注目したいのは、やはりメイドのレムとラムでしょう。2人は「鬼族」という一族の生き残り。特にレムは、後にスバルにとっても重要な立ち位置となるキャラクターなので、ぜひ注目してみてください。
またレムと同様、今後の展開に大きくかかわってくる人物として、ロズワール邸の主ロズワール・L・メイザースという貴族もチェックしておきたいところ。
このロズワールは類まれな力を持つ魔術師の1人で、オッドアイが特徴です。彼の存在はストーリーが進むにつれて、スバルとエミリアの2人にとって重要な役回りを果たすことになります。
それまで「死に戻り」の能力しか使えなかったスバルでしたが、「シャマク」という魔法を唯一使うことができるようになりました。その力をもって、襲ってきた魔獣をロズワールとともに討伐することに成功しましたが、その代わりもまた、深手を負ってしまうことになるのです。
そんななか、ルグニカ王国次期国王を選ぶ5人の候補者のうちの1人であるエミリアが、式典に参加することになります。王都にはスバルの体を治せる人物がいるということもあり、彼らは王都へ向かいました。
しかし、そこでスバルとエミリアはあることがきっかけで、それまで築き上げてきた関係が壊れてしまう事態に見舞われてしまうのです。しかも、そこに追い打ちをかけるように魔女教という、嫉妬の魔女サテラを信奉する団体がエミリア達のいる村へ迫っていました。
そのことを知ったスバルはエミリアを助けるため、レムとともに再び過酷な運命に立ち向かうことになるのです。
- 著者
- 長月 達平
- 出版日
- 2014-06-24
第3章では、エミリアとスバル、そしてレムの絆を感じるエピソードが多くあります。レムは当初スバルのことを疑い、敵として襲撃をしてきたこともありましたが、誤解が解けてからは味方となって心強い仲間の1人となります。
仲間といえば、当然エミリアとスバルは1巻から続く仲間。しかし本章では、そんな2人がそれぞれの考えの違いや誤解の積み重ねで決裂してしまいます。
それぞれの信念や立場、すれ違いなどが積み重なったゆえの決裂であり、そのことを知っている読者にとっては、もどかしさとハラハラ感との両方を感じることができるでしょう。
またラストでは、レムに最大のピンチが訪れます。このピンチは、スバルにとって今後の行動原理の1つにも繋がるものなので、ぜひ押さえておいてください。
スバル、エミリア、レムの3人が運命に立ち向かう姿にハラハラが止まりません。
魔女教の襲撃をひとまずは退け、決裂していたエミリアとの関係も修復したスバル。しかし、魔女教に襲われたロズワールと村の人々は、いつまでたっても帰ってきません。実はロズワール達は、「聖域」と呼ばれる結界の中に捕らわれていたのです。
その結界を張っているのは、魔女エキドナという人物でした。結界を解くためエミリアはエキドナの試練に挑みますが、過酷な内容にすっかり弱ってしまいます。
スバルがそんな彼女をどうにか支えているなか、さらに腸狩りのエルザが屋敷を襲ってくるなど次々と試練が振りかかってくるのです。スバルは幾度となく「死に戻り」をくり返すことになってしまいます。
実はこれには、ロズワールの思惑がありました。彼はある目的のため、スバルにわざと試練を与えたり、「死に戻り」をくり返させたりしていたのです。
- 著者
- 長月 達平
- 出版日
- 2016-10-25
第4章では「死に戻り」をくり返すスバルが、その能力のなかで、もしも死ぬ前に時間が戻らなかったら、能力のせいで消してしまった自分が死んだ世界はどういうものだったのかなど、さまざまなことを考えて葛藤していきます。孤独な葛藤をくり返す彼の姿に、心打たれる読者も多いかもしれません。
同時に第4章は、彼にわざと困難を与えていたロズワールの思惑が明らかになったり、聖域に魔獣をけしかけてきた魔獣使いメィリィなどの新しいキャラクターが敵から味方になったりする章でもあります。
それはつまり仲間との絆があらためて強くなったり、新しい仲間が増えたりするということ。新旧の仲間とスバルが一致団結して前へ進んでいく姿には、胸が熱くなる方も多いのではないでしょうか。
エミリアとスバルはもちろん、他の仲間も1つにまとまり次章へとつながっていく、前半のクライマックスともいえる内容でしょう。
聖域の事件を経て、正式にエミリアを守り、支える騎士となったスバル。それから1年後、エミリアと同じく王を選ぶ人物の1人であるアナスタシアが主宰する会合に参加するため、エミリア達は水門都市プリステラに集まりました。
しかし、そこに突如、魔女教の中心メンバーである大罪司教達が襲ってくるのです。 町と、そこに住む人々すべてを人質に取られてしまうなか、エミリアをはじめとする王選候補達は、一時的に共闘することに。結果、大罪司教の一部を捕まえることはできましたが、他のメンバーによって水門都市はさらなる危機へと陥ってしまって……。
- 著者
- 長月 達平
- 出版日
- 2018-03-24
水門都市プリステラを大罪司教達によって人質にされてしまった挙句、町の人々が竜や蠅の姿に変わってしまうなど、次々と問題が起こります。
困難な状況ですが、この時のスバル達側のメンバーがとても豪華。王選候補で「剣姫」と呼ばれる男装の麗人クルシュや、彼女の従者で「剣鬼」の異名を持つ老紳士ヴィルヘルムなど、いずれも強いキャラクターがそろい踏み。ここまで読んできた読者にとってはオールスターのようなメンバーです。しかし、敵もまたかつてないほどに強力です、大罪司教の「憤怒」「強欲」「色欲」「暴食」など、こちらも敵としてのオールスターのような人物ばかり。さらに死後に操られた人物たちもスバルたちの行く手を阻みます。
第6章はバトルに次ぐバトルの、アクション多めな話が中心。そのなかでもスバルだけではなく、各キャラクターにスポットを当てた切ないエピソードも描かれていたりもするので、そのあたりもチェックしつつ読み進めてみてください。
5章の戦いで、強欲の魔女エキドナによって生み出された人工精霊「襟ドナ(アナスタシアの襟に擬態しているため)」と人格が入れ替わってしまったアナスタシア。さらにプリステラの人々も姿を変えられたり、記憶を奪われたりと被害に遭っています。
彼らを助けるため、三大英傑のひとり、賢者シャウラに話を聞こうと、スバルたちは旅立ちます。目的地は、アウグリア砂丘にあるプレアデス監視塔。
そこに行きつくまでには、強すぎる風が吹き荒れるものの、唯一監視塔に繋がる時間である砂時間を攻略しなければいけません。さらにそこを抜けたと思えば、監視塔から放たれる光の針に襲われます。
そしてやっとたどり着いた監視塔では……。
- 著者
- ["長月 達平", "大塚 真一郎"]
- 出版日
21巻から始まる第6章。監視塔にたどり着くまでの展開がヘビーですが、監視塔で出会ったシャウラのキャラが拍子抜けするほど明るいもの。
しかしシャウラがプリステラの人々を救う方法を知っていたわけではなく、監視塔の中にあり、すべての知識が本として収録されているという大図書館を目指すことになります。
その道のりが22巻で描かれますが、内容はほのぼのしたもの。それぞれのキャラの友情や絆が感じられます。しかしすでにウェブ上で先読みをしている読者からは、まだまだ地獄の始まりであるという言葉も見られるので、これからの展開がどうなるのかが気になるところです。
いかがでしたか?死んだらやり直せるという主人公の設定が面白い本作。オリジナリティのある設定をぞんぶんに活かした主人公の活躍はもちろん、たくさん登場するサブキャラクター達も魅力が多く、物語の奥深さに繋がっています。お気に入りキャラができたら、その人の動きを想像しながら読み返すなんていうのも面白いかもしれません。