大人の恋愛小説や官能小説で注目を浴びている島本理生ですが、今回は10代で作家デビューした彼女の初期作品をピックアップしました。彼女の書く、10代という特別な時期に誰しも感じる事や何でもない日常の風景が、心にじんわりと染み込んでいきます。

華子と冬冶は双子の姉弟です。二人の性格はまったく異なっていて、派手で見栄っ張りな姉と地味で誰に対しても優しい弟という組み合わせ。大学生の二人は同居しているのですが、姉がやらかした事態を弟がフォローしてまわる、そんな姉弟なのです。
華子はいろいろな彼氏ができますが、どれも長続きしません。そんななか熊のような熊野さんと付き合い始めるのです。もともと彼はストーカー的なふるまいでしたが、結局華子と付き合っています。わがまま姉貴の華子さんがほんの少しかわいくみえます。
冬冶は高校時代の勘違い恋愛がトラウマになり女性と付き合うことができません。それでも冬冶は同じクラスの理系女性の雪村さんを意識します。最初は勉強好きな垢ぬけない変な女の子として。雪村さんが大きな変化を遂げたあとは、意識せざるを得ない女性として。
- 著者
- 島本 理生
- 出版日
- 2011-01-25
どたばた双子姉弟の青春日記と思いきや、やっぱりしっかりと恋愛小説でした。
島本理生が普通の学生の普通の想いを再現しながら、その実、恋愛の王道ともいうべき主張があちらこちらに散りばめられており、とても楽しめます。読者は本書を読んで恋愛や進路に悩む若者の苦労を楽しむことができるでしょう。
主人公の女性の、DVから逃げおおせたあとのそれからの人生を描いた島本理生の小説です。恐怖から逃げられても体と心に記憶は植えつけられ、新たな恋愛の機会が訪れたところでその記憶を消すことはできませんが、それでも人生は続き、どのように光を当てていくのか、ぜひじっくりと読み込んでいただくことをおすすめします。
- 著者
- 島本 理生
- 出版日
- 2012-07-25
失恋に特効薬はありませんが、思いもよらぬ相手や場所がほんの少しとはいえ救いになりえるのです。「わたし」が、少女から大人の女性になろうと動き出す姿は、切なくも愛おしく、そしてどこか逞しさがあります。
- 著者
- 島本 理生
- 出版日
- 2007-05-15
「わたし」の発する言葉も過去を顧みる情景も、何もかもすべてが無機質で淡々としていて、島本作品としては異端的な魅力があります。
- 著者
- 島本 理生
- 出版日
- 2013-07-05
- 著者
- 島本 理生
- 出版日
泉が高校時代を振り返る描写では、人間関係に思い悩み孤独を深めていく彼女の様子が痛ましく、そんな泉を気にかける葉山は頼もしく映りますが、2年の時を経て再び打ち解けはじめてからの葉山は脆くて不甲斐なさが目について、過去と現在との対比が絶妙です。
メインのふたりだけでなく、泉が付き合う小野くんや演劇部の仲間など、多くの若者が理想とのギャップに戸惑いながら生きている姿も十人十色に描かれており、島本理生のみずみずしい感性が詰まった大作です。2017年、行定勲監督、松本潤・有村架純主演で映画公開されます。
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母子家庭の慎ましいながらもあたたかな食卓、治療院で知り合って仲良くなった周、周のお姉さん、習字教室の柳さん、柳さんの奥さんなど、ふみを取り巻くユニークな人々の姿……。何より、ふみと周、ラストでのふたりの会話を思い出すだけでほっこりさせられます。
- 著者
- 島本 理生
- 出版日
- 2006-01-13