エンターテインメント性が高く、密度の濃いストーリーが魅力の奥田英朗の作品は、読んでいてハラハラドキドキさせられ、いつの間にか物語の世界に引き込まれてしまいます。ここでは、奥田英朗をまだ読んだことがない方におすすめの作品をご紹介していきます。

5人の女性が中心となって話が展開されますが、いずれもアラサ―ならではの悩みを抱えていて、年齢の近い女性は共感せずにはいられないのではないでしょうか。例えば、「いつまでもキラキラしていたい女子」、「シングルマザーで、子どものために頑張る女子」、「バリバリのキャリアウーマンなのに、どこか充実できない女子」など。
- 著者
- 奥田 英朗
- 出版日
- 2009-01-15
40代、会社では中間管理職といった5人のサラリーマンが織りなす短編集です。世間ではそろそろ「おじさん」の仲間入りをする年齢、いや、もうすでにおじさんか?そんな5人の主人公には、それぞれ会社と家庭があり、時に悩み、迷いながら生きています。
ある主人公は女性上司の下で働くことに迷い、ある主人公は部下の女性に淡い恋心を抱いて迷う。きっと現実でも起こっていることで、同年代のサラリーマン読者ならば、「あるある」と言ってしまうかもしれません。
- 著者
- 奥田 英朗
- 出版日
- 2005-12-15
家庭や会社で起こる、様々な出来事に悩みながら迷いながら生きる「おじさん」たち。日本を支えるサラリーマンのおじさんたちの日常は、普通だけれど時にドラマチックです。
ちょっとした見栄やプライドがあり、いくつになっても子どもの部分があるおじさん。時に漂う哀愁。憎めない、ちょっと可愛い愛すべきおじさんたちの物語です。
同年代の男性であれば大いに共感しながら読め、主婦の方ならご主人に重ねて、若者であれば、お父さんをイメージしながら。色々な年代の方が楽しんで読める作品です。
ある日、中学2年の男子生徒の遺体が学校で発見されます。死因は転落死。当初は事故かとも思われましたが、状況が不可解だったため調べていくと、数々の証拠が出てきます。逮捕される同級生たち。少年は彼らによって「いじめ」を受けていたのです。
- 著者
- 奥田英朗
- 出版日
- 2016-01-07
『沈黙の町で』はここから様々な事件関係者やその周りの人間の視点で事件の真相を描いていく群像小説になります。
冒頭に「いじめ」という答えが出てしまっているのにもかかわらず、次々と変わっていく視点に奥田英朗の持ち味である登場人物のリアルさが加わり、読者を物語へ引き込ませる作品です。
ひとりひとり、作中でとった行動には彼らなりの理由があるという事を見事に描ききっています登場人物たちそれぞれの心理描写の細かさによるリアリティで、まるで本当にあった事件について調べているような感覚になり、ページをめくる手を止めさせない本作。
最後の畳み方も「いじめ」というテーマへ真っ向から挑んだからこそ奥田英朗が出したこのテーマへの答えなのでしょう。
奥田英朗の独特な文体で創り上げた少し重めの作品で、2001年に大藪春彦賞を受賞しました。
及川恭子は平凡な主婦です。郊外の建売一戸建てに夫と子ども2人の家族4人で暮らしており、近所のスーパーでパートをしています。
あるとき、夫の夜勤先で放火事件が発生、第一発見者の夫は病院に入院するのです。警察の捜査や本社の調査から、「もしかしたら夫が犯人なのではないか?」と疑念を持ったところから、恭子の転落人生が始まります。警察の追及に偽証したり、勢い余ってパート先に市民活動家を引き込み、その活動家に騙されたりしながら、地域やパート先でどんどん居場所が無くなっていくのです。
- 著者
- 奥田 英朗
- 出版日
- 2004-03-15
事件を追う刑事の久野も、どんどん転げ落ちていきます。久野の妻は、7年前に交通事故で死亡しているのです。早すぎた妻の死により、もともと久野は精神に大きなストレスを抱えています。そんなところに上司と先輩の確執という署内のいざこざや、担当となった放火事件取り扱いを巡る捜査方針の微妙な確執等が積み重なっていくのです。そうして久野の周辺も悪いほう悪いほうへ展開していきます。
果たして2人は一体どこまで墜ちていくのでしょうか。あの時あの人の言うことを聞いていなければ、あるいは重要参考として報告しておけば、こんなことにはならなかったのではないか?物語の最後で2人は絡み合い、新たな展開へすすんでいきます。
奥田英朗が、細かいエピソードを丁寧に積み重ねることで、物語の展開スピードを抑制しています。抑制しつつも、どこまでも転落していく様を追体験しながら、その重い暗さにどっぷりとはまってみてください。
実はこの父親・一郎は、元過激派で国の体制にとことん反発する日々を送ります。年金を払わず督促を伝えに来るおばちゃんと喧嘩し、学校の積立金が高いと学校の先生に食ってかかり、学校へ行く必要はないと二郎に言ってしまうかなりの変わり者です。
- 著者
- 奥田 英朗
- 出版日
- 2005-06-30
「ストレスを無くそうなんて無駄な努力」あっさり言ってしまう伊良部先生は、まるで子供のような自由すぎる言動で、患者たちを戸惑わせます。そしてかなりの強烈なキャラクターの持ち主。注射フェチな彼は、看護師のマユミちゃんが患者にする注射を、毎回熱い眼差しで見つめ、またマザコンであり、外見は丸々太った体型という、一度聞いただけで脳裏に焼きつくような医師なのです。
- 著者
- 奥田 英朗
- 出版日
- 2006-03-10
両親の離婚に悩む兄弟や、ちょくちょく転職を繰り返す夫を持つ奥さん、里帰りにはどちらの家から行ったら良いか、と悩み話し合う夫婦などなど、たくさんの家族が登場します。
- 著者
- 奥田 英朗
- 出版日
- 2010-05-20
しかしこの事件は国民に知らされることなく、極秘の内に操作が進められていくことになるのです。そして容疑者として浮かんだのは1人の学生でした。
- 著者
- 奥田 英朗
- 出版日
- 2014-11-14
一方加奈子は、夫からの壮絶なDVに苦しめられていました。そのあまりにひどい現実を知り、直美は加奈子の夫を殺害する計画を持ちかけるのです。
- 著者
- 奥田 英朗
- 出版日
- 2014-11-11
奥田英朗のおすすめ作品をランキングでご紹介しました。どの作品も、登場人物の心理描写の上手さは圧巻の一言です。すっとストーリーに引き込まれていく感覚を、ぜひ一度体験してみてくださいね。