言葉遊びが天才的な作家、西尾維新
西尾維新は1981年生まれの小説家です。小説以外にも、漫画原作や脚本も手掛けています。
もともとは漫画家を目指していましたが、絵が上達せず、「活字なら印刷のよしあしに関わらない」という考えから小説家を目指すようになります。処女作である『クビキリサイクル 青色サヴァンと戯言使い』で第23回メフィスト賞を受賞し、小説家デビューを果たしました。
西尾維新が描く物語の魅力は、独特の世界観でありながら、違和感なくその世界に引き寄せられるストーリー構成や言葉使い、そして一度読んだら忘れられない強烈なキャラクター達です。キャラクター達は、各々の思想や過去、経験のもと、まるで小説の中で呼吸をし、走り、叫んでいるように感じられます。西尾維新の表現力は、力強く、凄まじく、貴方も読めばきっとその魅力に引き込まれるでしょう。
西尾維新の処女作、「戯言」シリーズ
西尾維新の処女作である『クビキリサイクル 青色サヴァンと戯言使い』をはじめとする全6作を中心に、外伝として「人間」シリーズ、「最強」シリーズが刊行されています。主人公の「ぼく」(本名不明)が、残虐的な殺人事件に巻き込まれたり、バトルが繰り広げられたりする小説シリーズです。「戯言」シリーズには、西尾維新の小説全てにつながるルーツがあります。
この作品は当初「萌えキャラ」と「ミステリー」の融和でしたが、シリーズを追うごとに「バトル」小説へと変貌を遂げます。物語が進むにつれ、キャラクター達の個性や萌え要素がより深く描かれ、そして激しいバトルシーンでストーリーが構成されていくのです。
- 著者
- 西尾 維新
- 出版日
- 2008-04-15
超個性的なキャラクターたちの中で、主人公で語り部である「ぼく」は感情が希薄で、一見普通の人と変わりません。変わったところと言えば、自分の発言を「戯言」と罵ることから「戯言使い」と呼ばれるくらい。どこにでもいそうな現代の若者かと思いきや、シリーズを読み進めていくと「ぼく」の異常体質に気づき、人となりに興味を引かれ、早く次巻を読みたいと思わせます。
もっとも知名度の高い小説、「物語」シリーズ
「物語」シリーズは、西尾維新の作品で一番知名度の高い小説でしょう。アニメ化されているのはもちろん、ドラマCD、ゲーム化、劇場版アニメも放映されています。小説を読みたいけど活字は苦手という方は、シャフト制作の傑作アニメから入ることもおすすめです。
- 著者
- 西尾 維新
- 出版日
- 2006-11-01
「物語」シリーズの特徴は2つあります。
ひとつ目は、主人公で高校生の阿良々木暦と、訳ありの少女達を取り巻く「怪異」と言う存在です。怪異とは現実にはありえない出来事、妖怪、霊、化け物の示し、西尾維新はこの怪異に、更にオリジナリティを加えています。
ふたつ目は会話劇です。例えば、ヒロイン・戦場ヶ原ひたぎと主人公・阿良々木暦のやりとり。「言い逃れはやめなさい。切り落とすわよ」「どの部位をですかっ!?」などクスッと笑えるがテンポが良く、時に淡々と時にハイテンションに進む会話を楽しむことが出来ます。
怪異と言う怪奇な存在と、年相応に人間関係に悩んだり恋をしたりする、バトルもあればコメディもある、西尾維新が「自信作」と言った「青春怪異小説」です。