ドラマ化・映画化でも注目を集める人気作家・湊かなえの作品を、まだ読んだことのないあなたのために紹介します。

1973年生まれ、広島県因島市出身の湊かなえ。武庫川女子大学家政学部被服学科を卒業した後はアパレルメーカーに勤務し、2年間は青年海外協力隊に参加しました。帰国後は淡路島の高校で、家庭科の非常勤講師として働きます。
結婚と出産を経て、創作活動を開始。脚本家を志し、2005年に「Bs-i新人脚本賞」に佳作入選、2007年に『答えは、昼間の月』で「創作ラジオドラマ大賞」を受賞、『聖職者』で「小説推理新人賞」を受賞して作家デビューしました。
2008年に発表した『告白』が映画化されて大ヒット。「読んだあとにイヤな気分になるミステリー=イヤミス」の女王として名を馳せます。
緻密な構成の支えとして、登場人物の性格付けを心がけているそうです。執筆前にはどんな脇役にも履歴書を作るんだとか。細部へのこだわりを欠かさないからこそ、人間をとおして物語を立体的に浮かびあがらせる作品が生み出されていくのでしょう。
数多くの作品を発表している湊かなえ。どれから手に取ればいいか迷ってしまう方もいるかもしれません。
ここからは湊かなえの作品の選び方と、おすすめ小説を紹介していきます。
- 著者
- 湊 かなえ
- 出版日
- 2012-02-16
2009年に刊行された、『告白』に続く湊かなえの2作目。2016年に映画化されました。
高校生の由紀と敦子、2人の視点で物語が進んでいきます。「親友の自殺を見た」と語る転校生の話を聞いて、「人が死ぬ瞬間を見てみたい」と思うようになった彼女たち。夏休みに、老人ホームと小児科病棟にそれぞれボランティアに行くことにしました。
物語のテーマは「因果応報」。バラバラに動き出したストーリーが終盤にかけて繋がっていくさまは見事です。
- 著者
- 湊 かなえ
- 出版日
- 2016-01-04
2013年に刊行された、湊かなえの連作短編集です。2017年に映画化されました。
物語の舞台は、瀬戸内海に浮かぶ小さな島。本土と繋がる橋ができ、時代とともに様子が変わっていきます。島に住む大人、島から出たい若者、島に移り住んできた人……それぞれが島に望むものはなんでしょうか。
解説に「ミステリーらしくないミステリー」とあるように、人間模様を中心に小さな謎が描かれたヒューマンドラマになっています。
- 著者
- 湊かなえ
- 出版日
- 2012-06-06
2009年に刊行された、湊かなえの3作目。2012年にテレビドラマ化されました。章ごとに主人公を変えながら、それぞれが独白をする形式でストーリーが進んでいきます。
ある時、田舎の町に工場と豪華な社宅が建設されました。そこに引っ越してきた小学生のエミリと、4人の同級生が仲良くなります。
しかし、エミリが性的暴行を受けて殺される事件が発生。4人は犯人を見ていたはずですが、どうしても顔を思い出すことができません。エミリの母親は4人に対し、「犯人を見つけるか、わたしが納得できる償いをしなさい」と言いました。それから15年。再び悲劇が起きてしまうのです。
母親の発言を重く受け止めた4人は、どんな答えを出すのでしょうか。待ち構える「イヤミスの女王」といわれる湊かなえの真骨頂を味わえます。
- 著者
- 湊かなえ
- 出版日
- 2014-08-23
2010年に刊行され、2014年にテレビドラマ化された湊かなえの作品です。
超高層マンションで夫婦の死体が発見され、現場に居合わせた4人の男女がそれぞれ証言をしていきます。事件当時と10年後が交互に語られるストーリーを読み進めていくと、彼らはそれぞれ「N」という人物を守るために行動していたことが判明するのですが、登場人物はみな「N」のイニシャルで……。
ひとつの事件の裏で、大切な人を守るためについた嘘が歯車を狂わせていきます。果たして真相は……。
- 著者
- 湊 かなえ
- 出版日
- 2017-03-15
2015年に刊行された湊かなえの作品です。
平凡なサラリーマンをしている深瀬は、コーヒー店で出会った美穂子と付き合うことになりました。しかし、美穂子に「深瀬は人殺しだ」という告発の手紙が届きます。3年前の夏、友人5人で旅行に行った時、車を運転していたひとりが事故で亡くなったのですが、深瀬は彼が飲酒をしていたことを知っていたにも関わらず、隠していたのでした。
別の人にも告発文が届き、旅行のメンバーのひとりが駅のホームから突き落される事件も発生。深瀬が3年前の事件について調べていくと、衝撃の事実が明らかになります。最後の1ページで真相が明かされる大どんでん返しをお楽しみください。
- 著者
- 湊 かなえ
- 出版日
- 2014-02-20
2012年に刊行された湊かなえの作品です。
化粧品会社に務める美人OLが、黒焦げの死体で発見される衝撃的な事件が起こりました。マスコミ報道は過熱。SNS上では、行方不明になった同僚のOLについて、憶測が飛び交っています。
会社の関係者の証言や、週刊誌や新聞の記事によって、真実がいとも簡単に歪んでいく様子は恐ろしいもの。SNSでは匿名の集団心理が蔓延し、容疑者となったOLを「魔女」と呼ぶようになりました。
雑誌記者のインタビューに答えるかたちで、すべて口語体で物語が進行するのが特徴。あいまに参考資料として、SNSや記事が挿入されているのも効果的でしょう。嫉妬や自己顕示欲がこれでもかと描かれ、最後の最後で意外な犯人像が明かされます。
- 著者
- 湊 かなえ
- 出版日
- 2015-11-26
- 著者
- 湊 かなえ
- 出版日
- 2015-06-26
- 著者
- 湊 かなえ
- 出版日
- 2014-02-20
- 著者
- 湊 かなえ
- 出版日
- 2016-01-04
- 著者
- 湊かなえ
- 出版日
- 2012-06-06
- 著者
- 湊 かなえ
- 出版日
- 2016-08-05
- 著者
- 湊 かなえ
- 出版日
- 2012-02-16
- 著者
- 湊 かなえ
- 出版日
- 2015-05-20
- 著者
- 湊 かなえ
- 出版日
- 著者
- 湊 かなえ
- 出版日
- 2010-04-08
多視点でひとつの物語を描く手法をとる湊かなえ人気。イヤミスに類される作家かもしれませんが、読み出すと手が止まりません。散りばめられた悪意は怖いですが、おすすめですよ!