歴史として納得していたものが全て覆されていくという、衝撃の大きい作品が多い鯨統一郎ですが、内容はとても読みやすく、エンターテイメント感もあって、どれも面白く読み終える事が出来ます。そんな数ある作品の中から特におすすめの6冊を選びました。

本作の大筋は、宮田六郎が出してくる歴史の新説を早乙女静香が反論することで議論がはじまり、結局は宮田の奇説を論理的に認めざるを得なくなってしまう、という流れです。
- 著者
- 鯨 統一郎
- 出版日
2002年3月に発売された、「タイムスリップ」シリーズの第1作目。ラジオドラマ化もされており、毎年放送される程の人気小説です。
- 著者
- 鯨 統一郎
- 出版日
- 2005-07-15
2001年6月に発行された本作は、昔から語り継がれてきたグリム童話を掘り下げ、推理した魅力的な作品です。誰しもが知っている作品だからこそ、鯨統一郎が繰り出す新解釈には驚かされます。
- 著者
- 鯨 統一郎
- 出版日
- 2004-06-11
ミステリーの教科書ともいえる本作は、「ミステリーとは?」という部分に焦点を当て、登場人物の会話によりミステリーの掟のようなものを、読み手に理解させるような内容になっています。
- 著者
- 鯨統 一郎
- 出版日
- 2006-04-12
大人気の「波田煌子」シリーズの短編が、8作品も収録された魅力的な1冊です。
- 著者
- 鯨 統一郎
- 出版日
- 2004-01-01
見立て殺人。それは「被害者をわらべ歌、童謡、詩などの内容になぞらえて殺す殺害方法で、推理小説の世界ではおなじみの状況」のことをいいます。『「神田川」見立て殺人』は、マグレこと間暮警部が数々の事件を「見立て殺人」と断定し、解決していく「ギャグ」推理小説です。
小林君とひかるが所属するのは、元神奈川県警警視正であった大川が開いた探偵事務所です。事務所には次々と殺人事件が持ち込まれます。小林君たちが事件の関係者宅を訪れると決まって間暮警部と谷田貝美琴刑事が現れ1960年代、1970年代の歌謡曲の歌詞を歌い上げるのです。そしてたちまち犯人を特定してしまいます。
現場では「いったいなんなんだ!」と怒りの雰囲気が立ち込めます。しかし、マグレが発した言葉や歌詞をひかるが忠実にたどることで、事件は解決するのです。そして、マグレにそのことを伝えると、なぜか殺害理由は決まって宇宙人や超能力者の仕業になってしまいます。「なんなんだこの展開は!」と戸惑いを覚えつつ、結局はぷぷっと笑うしかないストーリー展開。本当によく組み立てられているのです。
- 著者
- 鯨 統一郎
- 出版日
- 2006-03-07
1960年代、70年代の歌謡曲の歌詞に合わせた事件展開は見事というしかありません。必ず笑いをとるストーリー展開は、次の短編、次の短編へと読者をひっぱっていきます。「神田川」をはじめ「UFO」や「勝手にしやがれ」など往年のヒット作を題材に選ぶセンスは秀逸です。そして魅力的なキャラクター達がそれを歌い上げ、しかも事件が解決してしまうという展開はうなるしかありません。
複雑な現実世界に疲れた時、鯨統一郎の『「神田川」見立て殺人』を読んでみてください。きっと間暮警部の浪々とした歌声が聞こえてきて、すっきり爽快な気分になります。
本全体に鯨統一郎の仕掛けが施されており、読んでいると思わず納得してしまったり、感嘆してしまったり、嬉しくなったり......1冊読んだだけでは決して理解しきれない鯨ワールドは、内容が面白いだけでなく作品全体にひっそりと散りばめられた仕掛けを見つけるのも、また1つの楽しみ方ではないでしょうか。6冊の中のどれからでも是非手に取って、いつの間にか鯨統一郎の世界にはまってみてください。