子どもが自分からどんどん読みたくなる名作『ぼくは王さま』
「ぼくは王さま」シリーズのなかでも人気の高い4作品が収録されたこの作品は、4歳くらいから読んであげることができ、小学校低学年の子どもが一人で読むにもおすすめです。大人が読み聞かせなくても自分から絵本を開いて物語に入り込みたくなる。そんな魅力が詰まっています。
「ぞうのたまごのたまごやき」では、王様に可愛らしい王子が生まれます。王様は国中の人を集めてお祝いをするために、ゾウの卵で卵焼きを作るよう大臣たちに命じるのです。よく考えてみれば、ゾウは卵を産まないとわかるはずなのに、王様の命令とあって大臣たちは国中を駆け回ることになり……。
「しゃぼんだまのくびかざり」では、シャボン玉遊びに夢中になった王様が、シャボン玉が割れてしまってはもったいないと思い、割れないシャボン玉で首飾りを作ろうと思い立つのです。大臣たちを巻き込んで割れないシャボン玉作りを始めた王様でしたが、シャボン玉の中から現れた不思議な少年と一緒に割れないシャボン玉が育つという畑を作ることになって……。
- 著者
- 寺村 輝夫
- 出版日
- 2000-01-01
「ウソとホントの宝石ばこ」には、なんと嘘が仕舞っておけるという宝石箱が登場します! 王様は誰にも知られずにその箱を使っていましたが、ある時、その箱の様子がおかしくなってしまうのです。それまではオルゴールのようにきれいな音を出していたその箱が、嘘をしまうと変な音を出すようになってしまいました。困った王様はまた大きな嘘を思いつき、みんなをだましてその箱を捨てに行きますが……。
「サーカスに入った王さま」で王様は、突然お腹が痛くなってしまいます。注射をすると言われてイヤになった王様は、なんとサーカス団に入ってしまうのです。予想外の事ばかりが起こって、ページをめくる手が止まらない作品です。
児童書としてはかなりのボリュームがありますが、内容が面白いので小学生ならひとりでもスラスラと読み進めることが出来ることでしょう。子どもに本を好きになってほしい、そんな気持ちでプレゼントしてあげたい作品です。
「ぼくは王さま」シリーズの名作絵本『おしゃべりなたまごやき』
目玉焼きが大好きな王様の日課は、朝起きて朝ごはんを食べ、たくさんの人に挨拶をすることでした。兵隊の隊長や勉強の先生にコックさん。誰に対してもそっ気ない言葉しかかけない王様でしたが、コックさんにだけは、「晩御飯は目玉焼きにしてほしい」と言うのです。
勉強の後の休み時間。王様がお城を走り回っていたところ、鶏小屋に鶏がぎゅうぎゅう詰めになっているのを見つけました。ぎゅうぎゅう詰めの鶏が可哀そうだと思った王様がカギを開けてあげたら、扉から鶏が飛び出して大変なことに……。
鶏小屋の鍵を開けた犯人捜しが始まると、王様は持っていた鶏小屋の鍵を窓の外に捨ててしまいます。しかし、王様の部屋に一羽の鶏がいて、王様の姿を見ていたのです。王様は鶏を捕まえると、黙っているよう強く言いました。鶏は何も言いませんでしたが、王様の言った言葉をなんと卵の中にしまってしまったのです!
- 著者
- 寺村 輝夫
- 出版日
- 1972-12-10
いわゆる王様、というイメージからかけ離れた王様の姿で、とてもユーモラスに描かれています。休み時間が始まるページでは窓から顔を出していたり、卵焼きの黄身を割った時にはきょとんとした顔を見せたり。王様の表情が人間味にあふれていて親しみを感じられることでしょう。
小さなハプニングも、自分の仕業だと言わずにいたらちょっとした事件になってしまう。子ども時代に誰もが一度は経験したことではないでしょうか。王様の姿を自分や誰かに重ねてみても楽しめる作品です。
小学生向け、様々な作品が楽しめる児童書『おしゃべりなたまごやき』
この作品には、「ぼくは王さま」シリーズの9つの作品が収録されています。わがままでいばりんぼうの王様が繰り広げる、面白おかしいストーリーを短編小説のように楽しむことができるでしょう。
いばりんぼうでワガママな王様の元に、隣の国の王様がオートバイ競争を申し込みます。しかし、王様はオートバイなんて乗れません。困った王様はオートバイが得意なコックを王様に仕立て上げて、自分の代わりに競争させることに。本物の王様はというと、偽物のコックになって料理を始めます。
ですが、何をやってもダメな王様。王様のフリをしているコックにいろいろと命令されて困惑してしまいます。
- 著者
- 寺村 輝夫
- 出版日
- 1998-05-01
自分が得意ではないことは誰かにやってもらおう、という考え方はまるで子どものようです。王様と言うと偉い人でなんでもできて、好き嫌いもなさそうで、絵に描いたような立派な人間をイメージしますが、この本に登場する王様は誰もが持つ、ずる賢い性格の一面を見せてくれます。
その王様がいろんな出来事を大臣やコックたちと一緒に乗り越えていく姿がコミカルに描かれているこの作品。絵が少ないので活字に親しむことができ、絵がない分、読み手の想像力を刺激してくれます。