ハードボイルドやアウトロー小説を得意とする深町秋生。意外な設定とその独特の世界観は、いつも大きな反響を呼んでいます。今回は深町秋生作品の中からおすすめの6選をご紹介します。

物語は沖縄から始まります。東京から来た暴力団組織・東鞘会の若頭補佐・兼高昭吾が主人公。弟分の室岡とともに沖縄を訪れ、喜納修三という男を殺害します。
実は兼高は、警視庁組織犯罪対策部特別捜査隊の潜入捜査官。兼高の最終的な任務は、東鞘会七代目会長・十朱義孝の握る秘密の解明と十朱の殺害。兼高が最後に選ぶ道とは?
- 著者
- 深町 秋生
- 出版日
- 2017-09-01
この作品は、深町秋生と編集者の会話で、「深町版『インファナル・アフェア』を作ろう」というやりとりがあって生まれた作品です。
法律的にも人道的にもグレーである「潜入捜査」を行うには相当にしっかりとした理由と仕掛けが必要で、この作品は見事にそれをクリアしています。
この作品の一番の見どころは、兼高がどんどん暴力団の世界に染まっていき、情も移り、任務との板挟みでおこる葛藤です。警察小説でありながら、人間ドラマであると感じさせられます。
登場人物が皆人間らしく魅力的であり、入れ込んで読んでしまい、容赦のないストーリー展開に衝撃を受けます。
バイオレンスで容赦のない、けれど男同士の友情や人情を描いた、極上の警察小説であり人間ドラマであるこの作品、一気読み必至です。
弟・武彦の様子がおかしい。そう気づいた誠次は、ドラッグの服用を疑います。兄に誘われて組織に入った武彦は心を病んでいました。さらに、自分の恩人を処刑したことが追い打ちをかけ、ドラッグに溺れていたのです。
- 著者
- 深町 秋生
- 出版日
- 2012-10-10
八神瑛子は、過去に夫が不可解な死を遂げ、自身も子どもを流産。それをきっかけに性格が豹変したとされています。
- 著者
- 深町 秋生
- 出版日
- 2011-07-25
「CAT」は、吉田茂の右腕である緒方竹虎が日本再独立と復興のために設立した秘密機関。
- 著者
- 深町 秋生
- 出版日
主人公の米沢は紛うことなき不良警官ですが、どこか憎めない不思議な魅力の持ち主。今回は深町秋生の持ち前のハードボイルドは鳴りを潜め、シリアスとコミカルのバランスが取れた軽妙なストーリーが展開していきます。
- 著者
- 深町 秋生
- 出版日
- 2016-09-29
この作品の主人公、警視庁人事一課監査係に所属する警部補・黒滝は警察官による汚職や違反を取り締まる、アウトローな警察官です。
手段を選ばず、目的の人物をスパイに仕立て上げ、スパイとなった人物を駒として自分の検挙率を上げていく黒滝。スパイを犬に例え、その犬たちを作り上げ使いこなすことから、黒滝についたあだ名は「ドッグ・メーカー」。黒滝が警察内部に潜む闇に迫り、真相を明らかにしていく、ハードボイルドな警察小説です。
- 著者
- 深町 秋生
- 出版日
- 2017-07-28
今作品も深町秋生ワールド全開で、ファンにはたまらない作品設定。主人公の黒滝は非合法な手段で目的を果たしていく、まさにダークヒーローです。追い詰めた闇のあまりの巨大さにおののき、逆転、また逆転のストーリー展開にどんどん引き込まれていきます。
深町秋生の書く警察官はやっぱり魅力たっぷりで、今回の黒滝もやり方は汚いしダークだけれど、紛れもないヒーロー。ハードボイルド小説の主人公は、やっぱりこうでなくちゃ!と思わせてくれます。
ストーリー展開も疾走感があり、長編にもかかわらずテンポよくどんどん読み進めてしまいます。
この魅力的なニューヒーローと、さすがのストーリー展開。ぜひ今後のシリーズ化を期待したい作品です。
ハードボイルドからコミカルなものまで、幅広い作風の深町秋生。いずれも世の中の光と闇が描かれています。悪いモノについ惹かれてしまう……そんな方にぜひおすすめの作家です。