読書はあまり好きではない、という中学生は多いかもしれませんが、面白い小説に1冊でも出会えると、不思議なほどもっと本を読みたいと思えるようになるものです。ここでは、中学生にぜひ読んでいただきたい素敵な小説をご紹介していきましょう。

物語は足の不自由な少女、恵美を軸として、1話ごとに主人公を変えながら、周囲の子供たちの様子を描いていきます。誰にも嫌われたくない一心で、みんなにいい顔をしてしまう女の子。人気者の後輩をひがむ気持ちを抑えられない先輩。過去にひどいいじめに遭ったことのある子など、それぞれに悩みを抱えた様々な子供たちが登場し、リアルな心理描写に思わず共感してしまいます。
- 著者
- 重松 清
- 出版日
- 2008-06-30
もう一編の「児島律子のウェルカム・ホーム」では、キャリアウーマンの主人公、律子と、離婚した男の連れ子だった聖奈との関係が、穏やかな文章で描かれています。
- 著者
- 鷺沢 萠
- 出版日
- 2006-08-29
イザナギとイザナミの神話と言えば、聞いたことのある方もいるのではないでしょうか。闇でありながら光を愛する狭也と、輝でありながら闇に惹かれる稚羽也の存在が、有名な神話の世界観をより魅力的に演出し、ドラマチックな物語を紡ぎだしている作品です。悩み、苦しみ、葛藤しながら成長していく2人の姿から目が離せなくなることでしょう。
- 著者
- 荻原 規子
- 出版日
- 2010-06-04
シリーズを通して共通の主人公が存在するのではなく、物語は各話ごとに主人公を変えて展開されていきます。12に分かれたそれぞれの国では、神獣の「麒麟」によって王が選ばれ、王と麒麟を中心として、登場人物たちが成長していく姿が描かれます。
- 著者
- 小野 不由美
- 出版日
- 2012-06-27
時代背景は多少今とは異なりますが、大人への反発心を抱く彼らの心情には、共感できるのではないでしょうか。大人からの管理から逃れたいと感じる子供の心は、いつの時代も変わらないものなのかもしれません。
- 著者
- 宗田 理
- 出版日
- 2014-06-20
作品内では、それぞれの登場人物の心理描写が、1人1人本当に丁寧に描かれ、深く感情移入して読み進めることができるでしょう。時に周囲の人たちを傷つける、傲慢とも言えるような巧の態度には、思春期の少年が抱える言葉にできない苛立ちが、ひしひしと伝わってきます。
- 著者
- あさの あつこ
- 出版日
- 2003-12-25
あまり馴染みのないスポーツが題材になっていますが、本書を読むと、ダイビングがいかに魅力的なスポーツなのかを知ることができます。高さ10mの飛び込み台から、水面に向かってダイブする、その間わずか1.4秒。その1.4秒の演技を完璧なものにするため、青春の全てをかけて努力する少年たちの姿に、熱いものがこみ上げてきます。作り込まれたストーリー展開と、思春期の少年たちの等身大の姿に、どんどん引き込まれていくことでしょう。
- 著者
- 森 絵都
- 出版日
- 2006-05-25
生徒たちは、皆それぞれにいろいろな思いを秘めています。長い距離を共に歩いていく中で、様々な感情が交差し、ストーリーが動いていく様子から目が離せなくなるでしょう。夜の道をみんなで語り合いながら歩く、というただそれだけのことなのに、こんなにも素敵な青春物語が紡ぎ出されていることに感動してしまいます。
- 著者
- 恩田 陸
- 出版日
- 2006-09-07
物語は読みやすく軽快に描かれていますが、実加の周囲では次々と問題や事件が発生し、読んでいてつらくなってしまう場面もあるでしょう。それでも姉の声を頼りに、その試練に立ち向かっていく実加の姿はとてもたくましく、様々なことを乗り越えて、成長していく様子が印象深く心に残ります。
- 著者
- 赤川 次郎
- 出版日
- 1991-11-28
誰かを強く想うことに戸惑いを感じ、どうしても素直になれない主人公の姿が切なく、胸がキュンと締め付けられてしまいます。気持ちを知って欲しいのに、知られるのが恐い。そんな思春期の少女の複雑な心情が、繊細に描き出されている作品です。
- 著者
- 濱野 京子
- 出版日
- 2010-03-09
30代の女性が主人公という、ファンタジーには珍しい設定に、新鮮な気持ちで物語を楽しむことができます。親子ほど歳の離れたチャグムに、生きぬくために必要な様々なことを教え、ともに成長し絆を深めていく様子はとても感動的。バルサと幼馴染の薬草師タンダや、呪術師のトロガイなど、魅力的な登場人物たちが脇を固め、ドラマチックで読み応えのある冒険が繰り広げられていきます。
- 著者
- 上橋 菜穂子
- 出版日
- 2007-03-28
銀行強盗犯4人のそれぞれの個性が、とても魅力的に描かれている作品です。彼らの会話はとにかくコミカルでテンポが良く、読んでいて頬を緩めずにはいられないでしょう。やっていることは立派な犯罪なのですが、凶悪さの欠片もないお洒落な仕事ぶりが清々しく、銀行強盗という仕事がついつい素敵に見えてきてしまいます。
- 著者
- 幸太郎, 伊坂
- 出版日
作品内には終始優しさが漂い、その透明感に心が洗われるような感覚を味わいます。登場人物たちの純粋な思いが、まるで心に染み渡るように広がり、泣きたくなるほど綺麗な世界観の中で、切なさや悲しみ、喜びや愛おしさを感じることができるでしょう。きらきらと光る、大切な時間を過ごす3人の姿が、いつまでも心に残る傑作です。
- 著者
- 小川 洋子
- 出版日
- 2005-11-26
一方、楠木風夏は、しつこい無言電話に悩まされていました。夫の浮気を疑った風夏は、悩んだ末に、探偵事務所を開いている高校時代の同級生、舞原零央のもとに相談にやってきます。
- 著者
- 綾崎 隼
- 出版日
- 2010-01-25
全くタイプの違う由良と榎戸川の掛け合いは、とても読み応えがあり、序盤から物語の世界にどんどん引き込まれていくことでしょう。つかみどころのない自由奔放な由良のキャラクターが、とても魅力的に描かれています。第1部では、そんな由良を探偵役に、手に汗握るスリリングな謎解きが展開されていき、吉野彼方の死について驚きの真相が明らかになります。
- 著者
- 柴村 仁
- 出版日
- 2010-02-25
中学生におすすめの小説をご紹介しましたがいかがでしたでしょう。面白くて読みやすい作品ばかりですから、気になった本が見つかった方はぜひ1度読んでみてくださいね。