恋愛を主軸に、登場人物たちの抱える秘密を絡めたミステリー要素を盛り込んだ作品が多い綾崎隼。言葉の選び方も物語全体に雰囲気を与えています。様々な恋愛が描かれ、時に切なく、時に心あたたまるそんな作品の中から、5作品をピックアップしました。

一話ごとに視点が変わることで、それぞれの人物が同じ出来事でも異なる思いを持っていることがよくわかります。そして、それぞれ独立しているように見える話でありながら、様々な人物が抱える秘密が綿密に絡み合い、一つの物語として収束していく様から目が離せません。また、それぞれの不器用な部分も見え隠れし、すれ違いながらも前に進もうとする登場人物たちに心動かされます。
- 著者
- 綾崎 隼
- 出版日
- 2010-01-25
コミカルな前半部分と一転してシリアスな雰囲気が漂う後半部分の開きが大きいものの、それすらも味方にして読者にページをめくらせる作品です。そして、綾崎隼の言葉の選び方が光る作品でもあります。文章の透明感が物語に雰囲気を持たせ、読者の胸に迫る描写になっているのではないでしょうか。
- 著者
- 綾崎 隼
- 出版日
- 2017-01-25
綾崎隼にとって初めてとなるSF作品ということもあり、全体の雰囲気もほかの作品と大きく異なります。殺伐とした雰囲気を漂わせながら描かれる人間模様。しかし、リブカの一見一途でありながら歪んだ愛の表現は、綾崎隼らしさを醸し出しています。
- 著者
- 綾崎隼
- 出版日
- 2014-08-23
愛する人を救うことができなければ強制的に過去に巻き戻されるタイムリープ。そして、その代償は、親しい人が消えていくこと。この過酷なルールは、タイムリープをテーマとした作品を読むたびに綾崎隼自身が感じていた疑問から生まれたと講談社BOOK倶楽部のインタビューにて語っています。タイムリープに代償が伴うことにより、単純なハッピーエンドにならないと語られるように、複雑に入り組む物語は読者の想像をかき立てます。
- 著者
- 綾崎 隼
- 出版日
- 2015-11-19
公式ブログにて、現代版『ロミオとジュリエット』を描きたかったと語った綾崎隼。裕福な家庭に育ったものの一族のしがらみにとらわれる少年少女の物語が描かれています。日常ミステリー的導入から愛憎入り乱れるミステリーへと物語が発展していく中、『ロミオとジュリエット』のように悲恋として終わるのか。それとも成就するのか。
- 著者
- 綾崎 隼
- 出版日
- 2011-06-25
リンク性の強い綾崎隼作品ですが、今回紹介した5作品の中にも共通する登場人物や背景があります。それぞれ手に取って探してみるのも楽しいのではないでしょうか。