人のものを欲しくなってしまうきつねのおはなし『そらいろのたね』
ゆうじが野原で模型飛行機を飛ばして遊んでいると、きつねがやってきます。きつねは、ゆうじの飛行機が欲しくてたまらなくなってしまうのです。きつねの宝物であるそらいろのたねと、ゆうじの宝物の模型飛行機を、物々交換することにしました。
ゆうじがそらいろのたねを地面にまくと、種からは空色の小さな家が生えてきます。たのしい空色の家に集まる森の仲間たち。お城のように大きくなった空色の家に入り仲良く遊びます。
交換したそらいろのたねから空色の家が生えてきたことを知り、その素晴らしさに交換したことが惜しくなってしまったきつねは、みんなに怒鳴り始めるのです。
「おーい このうちは ぼくのうちだからね。だまってはいらないでよー みんな でていっておくれー」(『そらいろのたね』から引用)。
- 著者
- なかがわ りえこ
- 出版日
- 1967-01-20
まずは、そらいろのたねをまくと、空色の家が生えてくるという発想力の豊かさに驚かされます。水をあげると家がどんどん大きくなるというファンタジー感も心地よい作品です。
山脇百合子(旧姓大村)の優しい絵で描かれた空色の家の中に森の動物たちが遊びに来るシーンは、子供でなくともワクワクする小気味よさ。まるで、動物たちと一緒に遊んでいるかのような楽しさを感じられます。動物たちの中には、ぐりとぐらが混ざっているので、ぜひ探してみて下さいね。
他人が持っているものが欲しくなってしまうきつね。空色の家を取り返したきつねが最後どうなってしまうのか……?子供も大人も納得のラストを読み、笑顔になってしまう絵本です。
絵本『おはよう』を読んで元気をチャージしちゃおう!
『おはよう』の主人公は、おひさま。
おひさまは朝目を覚まして、歯磨きをして、顔を洗って身支度を整えます。おひさまが、おひさまの仕事を始めると、私たちの一日も始まるのです。
日の出を見に行ったことがありますか?暗闇から太陽が少しでも顔を出すと、パアッと体に太陽光が降り注ぎ、温かいと感じます。そんな、朝日を浴びたときに感じるような温かさを感じる絵本です。
- 著者
- 中川 李枝子
- 出版日
朝が来たことを知らせるおひさまにも朝が来て、身支度を整えるという発想がとっても新鮮。子供たちが朝の身支度を楽しく覚えるには最適の絵本です。
0才から読み聞かせのできる絵本でもあり、毎日読めば「おはよう」という言葉を覚えてくれるかもしれません。
人間だけではなく、おひさまにも、動物たちにも、草や花々たちにも新しい朝がやってきます。「おはよう」という言葉は、一日を始めるという重みのある言葉なんだなぁ、と改めて気付かされます。ちょっと元気がない時にこの絵本を読めば、大人もエナジーチャージできてしまいそうです。『おはよう』を読んで元気をもらい、明るく挨拶できる毎日を過ごしてみませんか。
『おひさまはらっぱ』はどんぐり町にあるよ!
どんぐり町にあるちゅーりっぷ保育園(『いやいやえん』に出てくる保育園)に通う子供たちと、おひさまはらっぱに住む動物たちのお話です。『いやいやえん』に出てくる子供たちの続編ともいえる作品になっています。
「さちこちゃん」「月曜日のひみつ」「おひさまこうえん」「とってもいいなわ」「ゆきだるま」「ぐりとぐらの大そうじ」「もんたのなつやすみ」「くまのたんじょう日」「三つ子のぶた」という9編のお話が収録されている童話集です。
さちこやゆうじといった保育園の子供たちと、ウサギのギックや子猫のタマ、くまのくますけなど、愛すべき登場人物たちが、楽しく遊ぶ様子が愉快なお話となっています。
- 著者
- 中川 李枝子
- 出版日
- 1977-05-25
幼稚園に行きたくないと言っている子には、ぜひ読んでもらいたいお話ばかり。自分と同じくらいの年齢の子供たちがのびのびと遊ぶ姿を見れば、すんなりと物語の世界に入っていけるはず。
「おひさまこうえん」という短編では、『そらいろのたね』に出てきたゆうじと、おひさま原っぱに住むうさぎのギックの、ファンタジーあふれる遊び方にドキドキします。ゆうじとギックは仲良しで、「ゆきだるま」のお話でも元気良く遊んでいるのです。
ぐりとぐらのエピソードもあり、中川李枝子の物語の楽しさがギッシリと詰まった童話集です。『いやいやえん』を気に入った子だったら、小学校低学年になっても十分に楽しめるので、長く愛される一冊になることでしょう。