忙しい人にぴったり!イラストと短い文で心におちるイソップ物語
- 著者
- いまい あやの
- 出版日
先ほどご紹介した『うさぎとかめ』や『みえっぱりのカラス』『キツネとブドウ』などイソップ物語が13話おさめられた短編集です。
この絵本はカレンダーのように縦に開いて読み進めるという珍しい形の絵本です。そして、1つのお話しにつき、見開き1ページ。上にいまいあやののイラスト、下にお話で完結されています。
半ページの文章と半ページのイラストで1話が完結するの?物足りないのでは?と感じられる方もいるかもしれませんが、そんなことはありません。お話の象徴的な部分の挿絵が上部にあるので、まるで話の中に入りこんでいるかのような錯覚さえ覚えてしまいます。美しく細部までこだわったイラストの一方で、クスっとわらえたり、ちょっと恐かったり......オリジナルの内容を知っているからこそ、この絵本の良さがわかる大人向けの絵本と言えるでしょう。
イソップ物語はともすれば説教臭かったり、教訓めいていたりと敬遠されることもありますが、この本は部屋に飾っていると癒されるほど美しく、おしゃれです。
自己啓発本を読みたいけど、時間がない……忙しい人にはぴったりの絵本です。
折に触れて読みたい 人間関係に悩む前に!
- 著者
- 村上 勉
- 出版日
- 2009-03-27
イソップ物語が16話おさめられている絵本。大きくて、臨場感のあるイラストも楽しめます。
ここで、私が個人的におすすめのお話を紹介します。
『いなかのねずみとまちねずみ』。田舎のねずみが都会のねずみを食事に招待したところ、素朴な食事や退屈な生活がつまらないと言い、自分の家に来ないかと誘います。都会のねずみは豪勢な食事をふるまいますが、何者かが扉を開けて入ってきてびくびくすることに......田舎のねずみは「こんな危険がいっぱいのところは僕はごめんだ」と言って帰っていくお話。
日常生活の中でも、隣の芝生は青く見えることが多々ありますが、実際その生活に自分が入ってみると今まで目に見えなかった苦労があったりするものです。人の幸せや満足というのは人それぞれ。置かれた状況で日々生きることが一番の幸せなのかもしれません。
もうひとつは、『こなやとむすことロバ』。粉屋とその息子がロバを売りに歩いていると、「自分ならロバに乗っていくのに」という声を聞き、ロバに息子を乗せたところ、「近頃の子どもは甘やかされている」という声を聞いて今度は自分がロバに乗り、「子どもがかわいそう」と言われ、二人でロバに乗り、「ロバがかわいそう」と言われ、ロバを2人で担ぎ上げたところ、変な親子だと集まってきた人々にロバが驚き、川に落ちて死んでしまう話。
人は誰しも他人の評価や噂というものが気になる生き物です。しかし、すべての人の意見を聞き入れていては、この親子のような結果になりかねません。自分の信念をもってぶれないことの重要性を教えてくれます。
家庭や会社でも、考えやポリシーなく、その場その場でころころ考えが変わってしまうと周りも巻き込んでしまいます。ただ、前に紹介したような「北風」にようにトップダウンになってしまってもいけません。バランスが非常に難しいですね。
時と状況によって自分に今必要な教訓は変化していくものだと思います。この16話の中に自分の性格に近い登場人物がいてはっとすることがあるかもしれません。今足りないものが何かをイソップ物語から気づかされるでしょう。
以上、人生の教訓となるイソップ物語を紹介しました。人間関係に悩んだとき、仕事に行き詰ったとき、イソップ物語の中に解決のヒントが隠れているかもしれません。