自分の好きな本が映像になったら観てみたいと思いませんか。映画化されるから、と原作小説を読んでみたり原作小説を読んでいたから映画を観てみたり、楽しみ方はそれぞれです。今回は、映画化されたミステリー小説からおすすめの作品をご紹介します。

登場人物たちの人間くささ、解決への執念、それぞれの葛藤と正義感、裏腹の野心など人間の心理をえぐるように描かれる横山秀夫の世界観がたっぷり詰まっています。
- 著者
- 横山 秀夫
- 出版日
- 2015-02-06
綾辻行人の代表作である「館」シリーズの格式や重厚な様式美を感じさせる作風と異なり、新境地とも言える「フレッシュ」な空気が全編に漂っています。
- 著者
- 綾辻 行人
- 出版日
- 2011-11-25
自分の大切な人が、もしかしたら犯罪者かもしれない……と思った時、あなたならどうしますか?
- 著者
- 吉田 修一
- 出版日
- 2016-01-21
イマドキの女子高校生2人を主人公に、彼女たちの視点が次々と入れ替わる独白体で進むストーリーは、まさに映画向きの内容ですね。
- 著者
- 湊 かなえ
- 出版日
- 2012-02-16
作品全体の印象としては、清々しい雰囲気ですが、根底に流れるテーマは重いです。ともすれば暗く、救いのない展開になりがちの物語ですが、それを感じさせない美しさやさわやかさを醸し出しているところが素晴らしいです。
- 著者
- 伊坂 幸太郎
- 出版日
- 2006-06-28
ひと言でいうと、めちゃくちゃ長くて、めちゃくちゃ面白いミステリー小説です。
- 著者
- 宮部 みゆき
- 出版日
- 2005-11-26
殺人事件の謎を究明するミステリー要素に、死刑制度の是非を考えさせる重厚なストーリーで、読み応えたっぷりです。
- 著者
- 高野 和明
- 出版日
- 2004-08-10
大学の研究所から新型病原菌「K-55」が盗まれ、脅迫メールが届くところから物語はスタートします。秘密裏に作った生物兵器のため警察に知らせることもできず、研究員が自ら取り返しに行く羽目になってしまうのですが、この任務を与えられた栗林という男、主人公なのにめちゃくちゃ冴えない!
- 著者
- 東野圭吾
- 出版日
- 2013-11-15
「愚行」とは、「愚かな行い」のことですが、『愚行録』に描かれているのは愚かな人間たちの記録です。
- 著者
- 貫井 徳郎
- 出版日
- 2009-04-05
文学サークルの定例会のスタートから、おのおのの小説を朗読するだけで展開するストーリーが斬新です。すずらんを抱えて死んだ、白石いつみの死の真相を、小説という媒介を使って解き明かす異色のミステリーと言えるでしょう。
- 著者
- 秋吉 理香子
- 出版日
- 2016-06-16
3年前の自動車事故で視力を失いながらも一人暮らしをする本間ミチルは、親友の手を借りつつ生活していました。視力を失ってからは引きこもり、生気のない生活を送っていました。
- 著者
- 乙一
- 出版日
ある日交番の巡査が「何か不審な事がありませんでしたか?」とミチルの部屋へ訪ねてきました。それは大石アキヒロという男が容疑者となった殺人事件の聞き込みでした。
この男・アキヒロは同じ会社に勤める先輩・松永トシオに殺人を犯したい衝動に駆られるほどのひどいいじめを受け、職場で孤立していました。
ある日同じ駅から出勤する松永に対し、アキヒロはついに突き落とした衝動に駆られ……次の瞬間、松永は電車にはねられています。アキヒロを見つめる女性に我に返ったアキヒロは、駅員が近づいてくるのを見て、とっさに逃げ出します。
そして人目を忍んで逃げて行くうちに、ミチルの部屋へ潜り込んだアキヒロは、ミチルに見つからないように住みつきます。ミチルも日々の違和感を覚えつつ確認が得られずにいました。
決定的になったのは、ある時ミチルがキッチンで作業していると上から土鍋が落ちてしまいます。それに気づかないミチルに息をひそめていたアキヒロが、土鍋をキャッチし事なきを得ます。しかしこれで部屋に自分以外の誰かがいるということを、確信したミチルは見えない同居人に「あ、ありがとう」と言いました。
その出来事があってから意を決したアキヒロは、ミチルがいる時には動かないよう気をつけていたことをやめます。畳を歩くことにより振動やかすかな音をミチルに感じさせ、少しずつ自分の存在を知らせていきます。そして二人の距離は徐々に縮まって行くのでした。
ラストはなぜミチルの部屋を選んだのか、ミチルの気持ちの変化、殺人事件の真相が明らかになります。なぜこの二人がであったのか、という背景が丁寧に、人物たちの心情を描きながらすすんでいくので、明らかになった全貌に胸が締め付けられます。奇妙で切ない同居生活のお話、おすすめです。
いかがでしたか? どれも傑作揃いで、映画化される理由もわかりますね。映画を観たことがあるという人も、原作小説に興味を持ったら、ぜひ一読してみてください。映画とは違った魅力あふれる世界を堪能できるはずですよ。