親として子どもに優しい心を身につけてほしいと願うのは当然の気持ち。パパやママが読んでくれる絵本は、子どもの心にすんなり入ってあたたかな思いやりの心を育ててくれます。今回は大人も思わずウルッときてしまうような感動の絵本20作品をご紹介します!

やがて、エルフィーに死が訪れます。家族みんなが悲しみにくれる中、男の子の心は幾分か楽なのでした。なぜなら、毎晩エルフィーに愛している気持ちを伝えていたから。男の子には、後悔がなかったのです。
- 著者
- ハンス ウィルヘルム
- 出版日
この世に忘れ物があると、人はおばけになるらしい。2人は毎夜部屋を抜け出して、じいじの忘れ物探しをします。徐々に2人は大切な思い出たちを見つけていきます。そして迎える最後、じいじがこの世に残した忘れ物というのは、エリックにお別れを伝えることだったのです。
- 著者
- キム・フォップス オーカソン
- 出版日
悲しみに暮れる森の友人たち。冬を越えて春になり、みんなでアナグマとの思い出を語り合っていると、それぞれ彼からステキな贈り物をもらっていたことに気付きました。何でも知っているアナグマがいなくなっても、彼がみんなに与えてくれた知恵を集めることで、残された者たちは前向きに日々を生きていけるようになっていきます。
- 著者
- スーザン・バーレイ
- 出版日
ある日、かえるくんは朝からずっと悲しい気持ち。森の友達であるこぐまくんは、そんな彼をそっとしておいてくれました。ねずみくんは笑わせようとしてくれましたが、何をしても笑えません。しかし、ねずみくんがバイオリンでキレイな曲を弾き始めると、かえるくんはこらえきれずに泣き出してしまいます。
- 著者
- マックス ベルジュイス
- 出版日
森で暮らす野生のゾウたちは、群れを作り、草を食べながら暮らしています。ある親子のゾウが少し群れを離れると、前まで森が広がっていた場所が人間によって伐採され、稲畑になっていました。ゾウは稲を食べようとし、人間は作物を奪われないように母ゾウを撃ち殺し、子ゾウは1匹で逃げ出します……。
- 著者
- 藤原 幸一
- 出版日
- 2015-05-19
大きくてふかふかだったてつぞうも、8回目の冬を迎える頃にはどんどんやせ細り、ついにお別れの時が来てしまいました。やがて時が経ち、飼い主は新たに猫の兄弟、ソトとボウを迎えます。彼らとてつぞうを重ねながら、天国のてつぞうに新しい生活ぶりを報告する飼い主。そこには今でも続くてつぞうへの溢れる愛情を感じます。
- 著者
- ミロコマチコ
- 出版日
- 2013-09-20
突然の母の死に、少年は理解が追いつきません。どこへ行ったのかとあちこち探し、母のセーターを握りしめ、自分がいたずらばかりしていたからいなくなったのかと他の家の子どもたちを羨みます。そして父に聞くのです。
- 著者
- レベッカ コッブ
- 出版日
- 2014-07-28
「そらはいつもそこにある まぎれもなくあおくて たかくて くうきにみちている そしてときおり くもがとおりすぎていく でもそらにとってたいせつなのは いつもそこにある ということ」(『たいせつなこと』から引用)
- 著者
- マーガレット・ワイズ ブラウン
- 出版日
この物語は、兵十が捕ったうなぎを、きつねのごんがいたずらに奪ってしまうところから始まります。病気の母のために捕ったうなぎだったことを知ったごんは、罪滅ぼしのためにこっそり兵十の家に栗や松茸を届け続けます。ごんの気持ちは兵十に伝わらず、最後には思いがけない結末を迎えてしまうのですが……。
- 著者
- 新美 南吉
- 出版日
- 1986-10-01
りんごの木とちびっこ少年は大の仲良し。幼い頃は毎日一緒に遊びましたが、少年が成長するに従ってあまり来なくなり、木はひとりぼっちの時間を過ごすようになります。たまに来ては「お金がほしい」「家がほしい」「船が欲しい」……そんな元少年の要求に、木は身を削って応えます。
- 著者
- ["シェル・シルヴァスタイン", "Shel Silverstein"]
- 出版日
- 2010-09-02
レイモン・ペイネの本は読んだことがなくても、絵を見たことがあるという人もいるのではないでしょうか?日本にも美術館が作られ、アニメ化された作品もあるほど多くの人に愛され、1999年に亡くなってからもその人気が衰えることはありません。
- 著者
- レイモン・ペイネ
- 出版日
- 1974-06-15
ページの至る所が切り取られていて、いわゆる穴あき仕掛け絵本と呼ばれるこの作品。色鮮やかな造形と計算された仕掛けの数々が光と影を生み出し、美しい魅力に溢れています。また、手書きで書かれた文字も絵の中に組み込まれ、ストーリーを紡ぎ出すだけではなくアートとしての役割も担っているのです。
- 著者
- ジャン・ベルト ヴァンニ
- 出版日
- 2007-12-01
友達を喜ばせるために悩む気持ちや贈り物を探すこと。それ自体がとても素敵なプレゼントなのだと教えてくれる絵本です。
- 著者
- パトリック マクドネル
- 出版日
手紙のように描かれた表紙から始まるこの絵本。温かな物語の始まりを感じさせてくれます。
- 著者
- ["デヴィッド カリ", "セルジュ ブロック"]
- 出版日
- 2006-11-17
幻想的な雰囲気が漂う絵の数々と恋愛の素直な気持ちに溢れた作品です。
- 著者
- ヒグチユウコ
- 出版日
- 2016-09-14
暗い空間にほんわかとした色で浮かび上がるろうそくの灯、このろうそくはある母親が、娘の健やかな成長を願って手作りしたものです。はじめてろうそくに火が灯されたのは、娘が生まれて間もない時期でした。
ろうそくはそれから何十年もの月日をその娘と過ごし、彼女がおばあちゃんになるまでずっと遠くから見守ります。彼女が幼い時、嵐におびえる家族を温めたろうそく。急に木枯らしが吹いた日には、家族がろうそくを囲んで寒さを紛らわせたこともありました。
やがて娘は大人になり、結婚して子どもを持ち、頑丈な家に暮らし始めるとろうそくの出番はなくなっていきます……。
- 著者
- 林 木林
- 出版日
ろうそくから見た一人の女性の人生が描かれているこの作品。風が吹けば火は消えてしまうし、月の明るさには勝てっこないけれど、ろうそくは自分にできる限りの明るさと温かさでいつまでも一人の女性に寄り添い続けます。
その姿は娘の成長を静かに見守ってくれる両親や祖父母のようです。少しずつ命をすり減らしていくろうそくの姿を誰かに重ねて切なさを感じる人もいるでしょう。ろうそくは女性が成長するにつれ、いつしか忘れられてしまいますが、女性がおばあさんになったある日、長い間しまわれていた箱の中から取り出されます。
おばあさんはずっとろうそくを探していたと言い、最後にろうそくの火をつけました。ろうそくが幸せを感じながら最後の火を燃やす姿を見たら、同じように自分を見守ってくれていた誰かが恋しくなるかもしれません。
大人が忘れかけている大切なことを思い出させてくれる、そんな作品です。
この作品はスコットランド民謡「オールド・ラング・サイン」に日本語の歌詞を乗せた歌「空より高く」のCDが収録されていて、空や海や砂浜を撮影した写真の上に、歌詞が書かれています。
その旋律は「蛍の光」という歌によって日本中で広く知れ渡っているので、耳にすっと入って馴染みます。2011年3月11日に発生した東日本大震災の被災地へ送る応援歌として作られた作品でもあり、歌いながら壮大な景色が映る写真を眺めれば、心が洗われるような気持ちを経験できることでしょう。
- 著者
- ["新沢としひこ", "中川ひろたか", "クニ河内", "石井麻木"]
- 出版日
「あきらめないで 涙をふいて 歌ってごらん」(『CD絵本 空より高く』より引用)
このフレーズは、大切な人を失ったり、家や仕事や故郷を突然失ったりした人たちを勇気づけ励ますような響きで、聞けば目頭が熱くなる人もいるかもしれません。
どんなにつらいことがあっても、人生は続いていくもの。傷つき、立ち上がる気力を失ってしまった人に対し、自分は何かできる事はないか。そんな思いがこの作品には込められているのではないでしょうか。
このお話の主人公は、柔らかなタッチで描かれたぬいぐるみのように愛らしいクマです。クマは空を眺めるのがとても好きでした。そして、どこまでも高く広がる空の向こう側に誰かがいて、こちらを見ているのではないかと期待を膨らませるのです。
淡い期待を抱きながら、クマは地面に線を引いて歩きます。時折空を見上げる表情がとても愛らしく、描かれる場所も壮観で、美しい景色ばかりです。
- 著者
- ["青野 広夢", " "]
- 出版日
文章量は多くない上、語り口もとても穏やかなので、温かみのあるイラストと相まって読み手の心は癒されることでしょう。小さな子どもには、物語を楽しむよりも美しい挿絵に注目して読んで欲しいと思います。この作品は読み手を美術館か絵画展に来たような気分にさせてくれます。
空から見ているかもしれない誰かに、自分の存在を知ってほしい、自分が歩いて来た道を見て欲しい。その純粋な気持ちは、誰もが一度は感じたことのあるのではないでしょうか。どこかで誰かに、自分を見て欲しい、自分の歩いて来た道を知って欲しい。人間の根本的な欲求をとても柔らかく、優しいタッチで表現した絵本です。
この作品の舞台は、店員のいない不思議なお店「ライフ」。人々はそこを覗いて、欲しいものがあればもらっていき、その代わり自分には不要となったものを置いていくのです。
ライフに一人のおばあさんがやってきて、おじいさんが植えるはずだった花の種をたくさん置いていきます。おばあさんはその代わり、写真立てを持って帰りました。最愛のおじいさんが、亡くなってしまったからです。
おばあさんが去っていくと、さまざまな人たちがライフを訪れました。皆自分が使わなくなったものを置いていき、その代わりに花の種と、欲しい物を持って嬉しそうに帰って行きます。季節が巡り、おばあさんが再びライフを訪れると、そこには満開になった花の鉢植えが所狭しと置かれ、おばあさんが来るのを待っているかのようでした。花の種を持って帰った人たちが咲かせた花の一部が、ライフに預けられていたのです。
- 著者
- ["くすのき しげのり", "松本 春野"]
- 出版日
おじいさんが残してくれた花の種を植える気力すらなくし、最初は下ばかり向いていたおばあさん。季節が巡り、再びライフを訪れた時に花に包まれるおばあさんの姿は、胸に迫るものがあります。
おじいさんが残した花の種がたくさんの人の手によって咲き誇る姿を見て、おばあさんは再び笑顔を取り戻したのです。おばあさんの後にライフを訪れる若い人たちも、いつかは年を取ります。そうやって人生は巡っていくものだと優しく教えられたような気分になり、年上の人を敬う気持ちが膨らむ作品です。
この物語には、2匹の可愛らしい猫が登場します。二匹が夜の森を散歩していると、目の前に湖が現れました。湖にはたくさんの光がキラキラと煌めいています。黒猫のクロは、大好きな白猫のシロにこのキラキラをプレゼントしたいと思うのです。
そこでクロはその方法を考えました。でも、どれも上手くいきません。手でつかもうとすれば葉っぱが取れ、シャベルですくえば貝殻が取れます。お次はバケツを使って見ますが、取れたのはクラゲでした。そして、釣りにチャレンジしてみると、釣れたのはキラキラではなくお魚だったのです。
意気消沈したクロでしたが、シロはニコニコと微笑み、クロを満点の星空の下に誘います。
- 著者
- 刀根 里衣
- 出版日
様々な濃淡の青で描かれた美しい夜の森に、黒い猫と白い猫がぽっかりと浮かび上がる様子は、息を飲むほど美しいものです。2匹が互いを思いやる気持ちが短い文章からにじみ出ていて、この2匹は互いを抱きしめたくなるような気持ちで思い合っているのだろうと想像できます。
クロが湖から拾いあげる葉っぱやクラゲなどがみな赤いハートの形をしているのも、読み手にほほえましく映るのではないでしょうか。クロがシロのためにキラキラをプレゼントしてあげたいという純粋な気持ちが読み手の心を洗い、ロマンチックな星空が心を癒してくれる素敵な絵本です。
いかがでしたか?もともと知っていた絵本でも、大人になったり、親になってから改めて読んでみると新たな感動や発見があるものです。今回紹介した絵本は、少し切ないお話も多いですが、子どもに「死」や「お別れ」を伝えたい時、周りの人や動物を大切にしてもらいたい時に、ぜひ読んであげてください。きっと心に届く作品たちです。