札幌を舞台にしたハードボイルド小説を書き続けてきた作家、東直己。彼の多数の著書の中から、おすすめ本を5冊ピックアップしました。

本作品の魅力は、主人公の榊原健三に尽きるのではないでしょうか。たとえるならば、現代に蘇った60年代侠客(きょうかく)ものの高倉健です。強い、折れない、容赦ないの三拍子。元恋人の幸せを脅かすヤクザたちを、どんどん殺してゆきます。しかし決して殺人マシンではありません。コロシはイヤだとつぶやきながら、それでも守るべきもののためならためらわない、その一途さが渋いのです。
- 著者
- 東 直己
- 出版日
札幌がベルリンのようになるというだけでも興味深いのですが、札幌を誰よりも知る東直己は、西札幌と東札幌の違いを詳細に描いていきます。同じ町なのに西と東で全く文化が違ってくるところや、人物たちの駆け引きなど、引き込まれる部分がたくさんあります。なにより、日本で分割統治が起きるということを、リアルに描ける力量が素晴らしいですね。スパイ小説という東直己の新たな側面を見せてくれる作品です。
- 著者
- 東 直己
- 出版日
表題作「ライダー定食」は、誰からも愛されない孤独な女性彰子が、会社をやめて北海道にバイクツーリングに行く話です。バイク仲間からも嫌われる彰子は、ようやく居心地のいいカフェを見つけ、そこに居着いて心の平安を得ますが……と、これ以上は書けません。というのは、とんでもないオチに驚愕していただきたいからです。
- 著者
- 東 直己
- 出版日
- 2008-02-07
畝原は元新聞記者で、取材に熱心すぎたため暴力団にハメられて退職。いまは私立探偵をしています。このシリーズの最大の特徴は、畝原が娘の冴香と二人暮らし、ということです。妻には逃げられたのに、父親を信じて残ってくれた娘。その娘を守らなくてはということが、畝原の頭からつねに離れません。
- 著者
- 東 直己
- 出版日
主人公は「俺」。名前は出てきません。北海道・ススキノのバーに居続けながら、やってきた客の依頼を受ける探偵です。減らず口が得意で、アル中気味で、束縛されるのが大嫌いで、気まぐれで、低空を舞う凧のような28歳の男。そんな「俺」のもとへ、失踪した女子大生を探してほしいという依頼が来て……。
- 著者
- 東 直己
- 出版日
日本のハードボイルド小説を支える作家の一人である東直己。その小説は魅力的な街描写と、きっちり練られた物語で読者の期待を裏切りません。ぜひ一度、手に取ってみてくださいね。