ファンタジーとは現実と一線を画し、様々な世界で時には特殊な能力を持った登場人物が活躍していきます。しかしどんな物語にも苦悩や葛藤があり、打ち勝つことによって得られる達成感があります。そこには常に涙有り。そんなファンタジーラノベを紹介します。

コロニーの中でも非常に優秀な猫である幽はスカイウォーカーという秘密の役目を担っており、コロニーから地球(作中においての名称は地球儀)を目指している謎が多い猫です。
- 著者
- 秋山 瑞人
- 出版日
クラスメイト全員の死というのは読者側にも相当な心労を与えます。元気で明るい登場人物達が活躍する小説が好きだという方は、あまり普段読まない内容のラノベかもしれません。鬱々とした展開が多くみられます。しかし、その中で随所にみられる温かさはまさに本作において最も伝えたいことなのではと感じました。
- 著者
- 滝川 廉治
- 出版日
- 2010-07-23
他作品においてヴァンパイアという存在は基本的に恐れられるものとして登場し、仮に種族感を越えた愛が芽生えたとしても、そこには種族間の壁が最大の障害として立ちはだかるのが常です。
- 著者
- 石川博品
- 出版日
- 2013-07-29
不思議な少女アリスに羽郎は強烈に引かれていきます。心が近寄っていくのを感じる羽郎ではありましたが、廃線上の幽霊の話が頭から離れません。ミステリアスなアリスの正体に確信が持てない羽郎は……。
- 著者
- マサト 真希
- 出版日
- 2014-11-03
「獣」と呼ばれる化け物に脅かされ続け、滅びかける空上の世界。壊れかけの戦いを強いられ続ける妖精族の少女達と、かつて存在した地上の、最期の人間族の生き残りである主人公の青年ヴィレムが織りなす、かけがえのない日々が描かれた物語です。
- 著者
- 枯野 瑛
- 出版日
- 2014-10-31
異世界を舞台としたファンタジーです。世界はかつて人間が支配しており、それを嘆いた神「星神」が人間を滅ぼそうとしていました。人間達が対抗すべく使用していた武器「聖剣(遺跡兵装)」は、悲劇的で。絶対的な背景を持ち合わせた者でしか使うことができませんでした。それに選ばれた者は勇者と呼ばれ、彼らは必ず不幸でした。
主人公・ヴィレムは、大量生産型の「聖剣」しか使用できない準勇者です。ヴィレムも勇者たちとともに戦いましたが、正体不明の「十七種の獣」が現れ、地上と人間は滅ばされました。残された生き物は、空上にある浮遊島に逃げ、暮らすことになりました。
しかしヴィレムだけは呪術の反動で石化してしまい、生き延びます。呪術を解いてもらい、その時の借金を返す日々が始まりました。そんな中、ある日偶然出会った蒼髪の少女と、異種族の友人が紹介してくれた仕事が、彼を変えていきます。
蒼い髪の少女の名前は、クトリ・ノタ・セニオリス。彼女を含めた妖精兵と呼ばれる少女達は、「聖剣(遺跡兵装)」を使用し、その儚く不安定な命を生きていました。
なぜ生きるのか、困難だと分かっていてもなぜ手を伸ばすのか。本作でそれぞれの答えを見つけてみてはいかがでしょうか。
世界に蔓延した「喪失症」。この病にかかると、人の記憶と記録が少しずつ失われていきます。最初は名前、次に顔や顔を写した写真、さらに病が進むと色や影も失い、最後は存在すらも消えるというのです。この病は発症する原因も治療法もなく、少しずつ、ゆっくりと世界を滅ぼしていきます。
- 著者
- 萬屋 直人
- 出版日
- 2008-03-10
そんな世界を、スーパーカブに乗ったふたりの少年少女が旅をしていきます。彼らもまた喪失症を患い、旅に出たのでした。日常を捨てて旅に出た彼らが目指すのは「世界の果て」です。そんな場所があるのか、そして辿り着けるのかもわからないまま、行く先々で様々な人と出会いながら旅を続けていきます。
タイトルの「滅びゆく」という言葉からシリアスな物語をイメージする方もいらっしゃるかもしれませんが、全体的に明るく、前向きなのがこの作品の特徴です。登場人物達は病にかかっていることに悲観するのではなく、病を前向きに捉えています。
「全てを捨てて旅に出ないか。そう問われて、即答できる者はどれだけ居るだろう。でも、僕は答えた。あの日の情景は写真のように鮮明に記憶に刻まれている。全てを捨てて旅に出ないか。そう問われ、僕は是(イエス)と答えた」(『旅に出よう、滅びゆく世界の果てまで。』より引用)
夏の北海道の広大な土地をふたりの少年少女がバイクで旅をしていくさまは、本の中から爽やかな夏の空気が漂ってきそうな気さえします。いつか自分も世界も消えてしまうとわかりながら、旅先で人と出会い成長していくロードムービー的なストーリーを読んだらその切ない気持ちと共に自分も旅に出たい気持ちになるでしょう。
メインとなる登場人物は、主人公・宿海仁太を含めた6人。幼馴染であった本間芽衣子が突然亡くなり、傷を負った彼らは、絆さえも失ってしまいます。しかし主人公・仁太の前に、亡くなったはずの芽衣子が現れることで、変化が起こっていくのです。
- 著者
- 岡田麿里
- 出版日
- 2011-07-20
本作は、アニメと並行して連載された現代ファンタジーです。メイン登場人物は、宿海仁太、本間芽衣子、安城鳴子、松雪集、鶴見知利子、久方鉄道の6人です。全員幼馴染で「超平和バスターズ」というグループを結成して遊んでいました。しかし芽衣子が事故で命を落としてしてから、メンバーはばらばらになります。
時は流れ、引きこもり気味だった高校生・仁太の目の前に、芽衣子が現れます。触れられないことと、他の人には見えないこと、ものを動かすことはできる、ということから彼女が幽霊であるとわかります。彼女は仁太に「お願いを叶えて欲しい」と言うのです。仁太は、かつて大切な仲間だった芽衣子の願いごとを叶えるために、もう一度絆を取り戻すために変わっていきます。
少年少女が抱える悩み、悲しみ、そしてそれを乗り越えていく素晴らしさが表現された作品です。
コメディ要素の強いファンタジー。魔女見習いの少女4人の物語です。明るくアップテンポな会話や文章ですが、それぞれの少女達は悲しい過去を抱えています。そんな彼女たちが覚悟を胸に、成長していくストーリーです。
- 著者
- 樹川 さとみ
- 出版日
主人公は、個性ある少女たちです。冷静沈着でなにを考えているか分かりづらいサラ・バーリンや、美少年に見える外見を気にするファリス・トリエ。帝国の後継者であるために、兄に暗殺者を送り込まれているダナティア・アリール・アンクルージュ。そして、婚約者が海で失踪し、政略結婚させられそうになったところを家出してきた、幼女に見える人妻、マリア・ド・パルマ―シュ。物語は、この4人を主軸として進みます。
師匠に依頼された仕事をこなしたり、問題を解決したり、師匠不在の楽園を守るために奔走したりと大忙しの彼女たち。その中でそれぞれが抱える悩み、悲しみ、葛藤を互いに知っていきます。
解決できないことばかりの世界で苦しみながら、願うことだけは自由と信じて、彼女たちは前を向き続けるのです。
不可解な死を遂げたヒカルは幽霊としてこの世に留まることになり、自らの未練を是光に晴らしてほしいと願うのでした。
- 著者
- 野村 美月
- 出版日
- 2011-05-30
以上、5作の泣けるファンタジーライトノベルを紹介しました。どれも涙なしには読めない作品ですので、ぜひ手にとってみてください。