西尾維新の人気シリーズである「物語シリーズ」。第1巻となる『化物語』を始め、発表作はいずれも人気作となっていますが、発表順がそのまま物語の時系列になっていないのがこの作品の特徴の1つ。ここでは、物語上の時系列順に本をご紹介します。

- 著者
- 西尾 維新
- 出版日
- 2008-05-08
- 著者
- 西尾 維新
- 出版日
- 2010-07-29
- 著者
- 西尾 維新
- 出版日
- 2006-11-01
「僕にとって地獄のようだった春休みの冗談が終了し、三年生になって、そして僕にとって悪夢のようだったゴールデンウィークの絵空事が明けたばかりの、五月八日のことだった」(『化物語』より引用)
暦が高校3年生になり、ゴールデンウィークも明けた5月に始まる物語です。暦の身の回りには、すっかり怪異が日常として馴染んでしまっているのが見て取れます。
ひたぎには、「重さ」がありません。その原因は、ある蟹に出会ったためでしたが、彼女は体重のような物理的な重さだけではなく、彼女自身が抱える過去と母親との繋がりをも捨てていたのです。
過去、ひたぎの母親は、大病を患った娘を救うために宗教へ傾倒していきます。しかしその結果、ひたぎと母親の間には決定的な溝が生まれてしまうのです。
本来は娘のためにのめり込んだ宗教が、最後は娘との決別に繋がってしまう結果に胸が締め付けられるような切なさを覚えます。物語シリーズの魅力の1つである言葉遊びや掛け合いのおかげで楽しく読める作品ですが、根本にあるテーマはとても「重い」1冊です。
上巻には戦場ヶ原ひたぎがメインヒロインの「ひたぎクラブ」、八九寺真宵が登場する「まよいマイマイ」、神原駿河が登場する「するがモンキー」の3話を収録。
下巻には千石撫子が登場する「なでこスネイク」、羽川翼の問題が語られる「つばさキャット」の2話を収録しています。
- 著者
- 西尾 維新
- 出版日
- 2008-09-02
彼女たちはいつも人助けをしている兄の暦に憧れていて、「栂の木二中のファイヤーシスターズ」という異名まで持っています。2人は、千石撫子(せんごくなでしこ)という少女を苦しめているおまじないの元凶を突き止めますが、返り討ちにあい、怪異にとり憑かれてしまいました。
タイトルにもあるように、この作品では「偽物」が重要なキーワードになっています。おまじないの元凶でありひたぎとも因縁のある貝木泥舟は自分のことを「偽物」と呼び、妹達は正義の味方に憧れてはいますが、本当の正義の味方ではありません。暦は正義の奉仕活動をする妹達に偽物と言い放ちますが、妹達は懲りずに活動を続けます。偽物も続ければいつかは本物になるかもしれないと思えるエンディングは、キャラクターたちをますます好きにさせてくれます。
- 著者
- 西尾 維新
- 出版日
- 2010-12-25
- 著者
- 西尾 維新
- 出版日
- 2011-09-29
- 著者
- 西尾 維新
- 出版日
- 2010-10-27
『猫物語』(白)の舞台は、阿良々木暦の高校3年生の夏休み明けの二学期のはじめです。語り手が暦以外のキャラクター、羽川翼になったシリーズ初の作品で、シリーズ全体を通しても新しい風が吹きこまれた転換作となりました。
翼は、作中で「私は幾度か苗字が変わっている。だから名前にアイデンティティを求められないのである」と語られるように、その存在がとてもあやふやであることが察せられます。
そんな翼は火事で家を失い、仮宿であるホテルへも両親と過ごしたくないという理由から行かず、学習塾跡である廃ビルで寝泊まりすることになります。とはいえ、その生活は彼女を探しに来てくれた戦場ヶ原ひたぎのおかげですぐに終わり、それからはひたぎの家で過ごすことになりました。
語り手が翼自身ということもあり、それまでのシリーズと比べると雑談話の分量が減っているため、翼の悲惨なネグレクト体験は読んでいて苦しくなる時もあるかもしれません。しかし、ハッピーエンドと言ってもいい流れになりますので、安心して読み進めてください!最後にはホッと胸を撫で下ろすことができるでしょう。
- 著者
- 西尾 維新
- 出版日
- 2014-01-29
- 著者
- 西尾 維新
- 出版日
- 2013-10-22
- 著者
- 西尾 維新
- 出版日
- 2011-06-29
- 著者
- 西尾 維新
- 出版日
- 2011-12-21
- 著者
- 西尾 維新
- 出版日
- 2012-09-27
- 著者
- 西尾 維新
- 出版日
- 著者
- 西尾 維新
- 出版日
- 2014-04-01
- 著者
- 西尾 維新
- 出版日
- 2014-09-18
- 著者
- ["西尾 維新", "VOFAN"]
- 出版日
『花物語』では、阿良々木暦達は既に高校を卒業しており、2年生だった後輩の駿河が3年生へと進級しています。語り手は、駿河になっているため、駿河の気持ちや心情、人間関係が前面に押し出されており、これまでの思わず笑ってしまうギャグパートは少なめで、全体的にシリアスパートが多めになっています。
発刊順だとセカンドシーズンの第3弾目ですが、物語シリーズの世界の中では最も未来を描いた作品になっています。そのため、後のシリーズに登場するキャラクターの未来がわかってしまうという側面もありますが、それ以上に駿河の物語を楽しむことができるので、駿河が好きな人には一番楽しめる作品かもしれません。
いかがでしたか? 発表順に読むのはもちろん楽しいですが、物語上の時系列で読むと、また違う発見や楽しみがあるかもしれません。「物語」シリーズを読んだことのある方もない方も、ぜひ自分だけの楽しい読み方を見つけてみてくださいね。