ハーマン・メルヴィルは生前あまり評価されなかった作家です。しかし死後数十年になって再評価され有名になりました。現在にも通じる面白さがあるので、時代を先取りしていた作家といえるのではないでしょうか。

本書は巨大な白い鯨を退治する冒険でありながら、復讐に囚われた男の狂気も同時に描く内容となっています。逃げ場のない海洋という舞台で繰り広げられる冒険は当然面白いですし、徐々にエイハブ船長の狂気が明るみに出て船員たちと対立する縮図はエンターテイメント性に富んでいます。1世紀以上前に書かれたメルヴィルの作品ですが、いまでも面白いと思わせるパワフルさがあります。
- 著者
- ハーマン メルヴィル
- 出版日
- 1952-02-04
メルヴィルのこの作品には多くの特徴的な人物が出てきます。ベニート・セレーノ船長は何らかの理由により、心が壊れています。黒人の奴隷たちの中には献身的なデラーノ船長に対して横暴な態度で接する者も多いです。首に鉄輪を嵌められた巨人アトゥファルなど、ビジュアル的にも不気味な要素たっぷりで楽しませてくれます。
- 著者
- ハーマン・メルヴィル
- 出版日
- 1979-12-17
何を頼んでも「それは好ましくありません」と拒み続けるバートルビーが奇妙に映しだされています。正体も思惑も最後までわからないバートルビーについて何度も考えてしまうのが不思議で、バートルビーとは一体何だったのかという読後感が残るハーマン・メルヴィルの作品です。
- 著者
- メルヴィル
- 出版日
- 2015-09-09
聖人のように描かれるビリー・バッドの周りに起こるできごとは難解で、宗教めいてもいます。哲学めいたできごとの連続に作者であるメルヴィルの意図を読み取るのが楽しい作品です。
- 著者
- メルヴィル
- 出版日
- 1976-01-16
捕鯨船に乗って海洋航海した経験のあるメルヴィルは、自身の経験を活かして巨大な白鯨との戦いで読者を楽しませてくれました。その豊富な経験以外にも、高い文学性で時には不思議な話を、時にはミステリアスな話を提供してくれる多才な作家です。