宇宙を駆け抜けたり、時空を飛び越えたり。誰もが一度は夢見た事を叶えてくれる、それがSF小説の魅力です。今回ご紹介する11作品は、思わずわくわくしてしまう心躍る物語ばかりです。 また、このなかには「flier」で無料で概要を読むこともできる作品もあります。さまざまなビジネス書、教養書を10分で読めるスマホアプリなので、時間がない方、ご自身で概要を知りたい方はまずはそちらで読んでみてはいかがでしょうか?

ヒューゴー賞、ネビュラ賞、ローカス賞など主要SF賞を受賞している作品です。近未来のバンコクを舞台に、ほとんどの動力をゼンマイとして生活しています。そのころ日本では、技術を駆使して人工的に「新人類」としてアンドロイドが作られています。
- 著者
- パオロ・バチガルピ
- 出版日
- 2011-05-20
新人類でありながら持ち主にバンコクで捨てられたエミコ、ゼンマイ工場の管理をしているアンダースンをはじめ、複数人の視点で話は進んでいきます。
妙な熱気と湿度と立ち上る香りは、日本のSF作品ではあまり感じることができないものです。近未来ハイテク系のSFが多いなか、資源が枯渇し、ローテクに戻ってしまった世界は、逆に新鮮さがあります。足でこいで発電して動かすパソコンなんて、誰が想像するでしょうか。
一方、最新技術の塊であるエミコがぶつかるのは、やはり、人工知能の存在意義なのです。捨てられたエミコが、自由を夢見て選んだ選択に、大きな展開が生まれるのです。
この作品はSF初心者にはあまりおすすめしましません。登場人物やこの世界の独特の用語が非常に多く、物語の視点も変わり、作品自体も長いため、非常に難解です。ですが、最初に受ける困惑を無視するかのように、話はどんどん展開していき、いつのまにかストーリーにのめりこんでしまうでしょう。
バンコクを舞台にしたゼンマイ仕掛けの近未来世界を、のぞいてみたくはありませんか?
あくまでも三原則に従おうとするがゆえにおきる、ロボットたちの異常行動が、ユーモアたっぷりに描かれている作品です。知的な推理が、テンポよくスリリングに展開されていき、三原則の矛盾や盲点を鮮やかに突いていく様子は圧巻。ロボットの行動理由が明らかになった時、霧が晴れるようなすっきりとした感覚を味わえることでしょう。
- 著者
- アイザック アシモフ
- 出版日
管理体制に支配された物語内の世界には、なんとも言えない息苦しさを感じます。1950年代に、すでにこのような物語が執筆されていたことに驚くばかり。テレビの映像やラジオの音声が常に流され、人々の思考力が衰退していくという設定には、どうしても現代の社会の様子が浮かんできてしまいます。
- 著者
- レイ・ブラッドベリ
- 出版日
- 2014-04-24
なんと言っても、テクノロジーをふんだんに取り入れた緻密に描き出される世界観と、スピード感溢れるスリリングなストーリー展開に魅了されてしまいます。クローン恐竜が誕生するまでの背景が、科学的・論理的に詳しく説明され、様々な学説を興味深く読むことができるでしょう。パーク内の人間関係についても詳細に綴られているので、リアリティー抜群です。
- 著者
- マイクル クライトン
- 出版日
本作は、歴史上実際に起こった壮絶なドレスデン爆撃を、けして悲劇的に描いているわけではなく、静かに淡々と、いたるところにユーモアを織り交ぜながら綴られていきます。コミカルでリズムよく展開されていくので、とても読みやすいのではないでしょうか。
- 著者
- カート・ヴォネガット・ジュニア
- 出版日
- 1978-12-31
作者自身が戦地に行っているからか、この作品から伝わる戦争の無常観が、リアルに思えてなりません。「戦争」と聞くと「危険」と連想しますが、どこか自分とは無関係と考えてしまいませんか?しかしこの物語の中では、戦地へ赴くことこそがあたりまえとなっています。これが現実においても当たり前になってしまえばどうなるか、そんなことを考えながらぜひ読んでほしいです。
- 著者
- ジョー・ホールドマン
- 出版日
フォイルは常に自分が何者であるかを作中で自問しています。その答えが出るのかどうかは読者の皆様にお任せするとして、彼はこのような言葉を投げかけられます。
- 著者
- アルフレッド・ベスター
- 出版日
- 2008-02-22
人間とアンドロイド、そして電気羊のような模造生物。これらにどんな違いがあるのでしょうか。命は命、それぞれの形が異なっているだけなのではないでしょうか。そういったもやもやとした疑問を抱かざるを得ません。それをあえて軽妙な語り口で私達に問い掛けてくるSF小説です。
- 著者
- フィリップ・K・ディック
- 出版日
- 1977-03-01
チャーリーと仮称されたこの死体は、地球人に様々な疑問を投げかけます。そもそもルナリアンとはどういった存在だったのか、何を考えて生きていたのか。死へ向かう道すがら、それでも思考をやめなかったチャーリーは、月面で日記をつけていました。それを解読する事に成功したハント達は、その内容を食い入るように見つめます。そんなチャーリーの日記に、このような文が残されていました。
- 著者
- ジェイムズ・P・ホーガン
- 出版日
- 1980-05-23
「彼は深い眠りに陥りながら呟いた。『正気とは統計的なものじゃないんだ』この言葉の中に、彼は深い英知が潜んでいるように感じた。」
- 著者
- ジョージ・オーウェル
- 出版日
- 2009-07-18
「そして未来は、いずれにしろ過去に優る。誰がなんといおうと、世界は日に日に良くなりまさりつつあるのだ。人間精神が、その環境に順応して徐々に環境に働きかけ、両手で、器械で、かんで、科学と技術で、新しい、よりよい世界を築いてゆくのだ。」
- 著者
- ロバート・A. ハインライン
- 出版日
- 2010-01-30
いかがだったでしょうか。今回ご紹介した海外の名作SF小説を通して、ぜひ心を刺激されてみてください。