巧みに施された仕掛けによって訪れる、予想もつかないような衝撃のラスト。見事に騙され、それを目の当たりにした時の快感はなんとも言えずクセになるものです。ここでは、そんなどんでん返しを堪能できる、おすすめの小説をご紹介していきましょう。

- 著者
- 殊能 将之
- 出版日
- 2002-08-09
- 著者
- 行成 薫
- 出版日
- 2015-02-20
- 著者
- 東野 圭吾
- 出版日
- 1995-03-07
- 著者
- 歌野 晶午
- 出版日
- 著者
- 伊坂 幸太郎
- 出版日
- 2006-12-21
- 著者
- 道尾 秀介
- 出版日
- 2010-07-08
- 著者
- 筒井 康隆
- 出版日
- 1995-01-30
- 著者
- 綾辻 行人
- 出版日
- 2007-10-16
- 著者
- 乾 くるみ
- 出版日
- 2007-04-10
- 著者
- 我孫子 武丸
- 出版日
- 1996-11-14
- 著者
- 下村 敦史
- 出版日
- 2016-08-11
- 著者
- 赤川 次郎
- 出版日
- 著者
- 西澤 保彦
- 出版日
- 1998-10-07
- 著者
- 辻村 深月
- 出版日
- 2010-01-15
- 著者
- 中山 七里
- 出版日
- 2011-02-04
- 著者
- 鮎川 哲也
- 出版日
- 2015-06-20
- 著者
- 井上 夢人
- 出版日
- 著者
- 今邑 彩
- 出版日
- 著者
- 浦賀 和宏
- 出版日
- 2013-02-15
- 著者
- 逢坂 剛
- 出版日
本作は岡嶋二人による、競馬にまつわって起きた、2つの殺人事件の謎を解いていく長篇ミステリー小説です。江戸川乱歩賞を受賞し、たいへん注目を集めました。主人公の大友香苗は、彫金教室の講師として働く傍ら、ジュエリーデザイナーとしてアクセサリーを作っています。
ある日、喫茶店「ラップタイム」で休んでいた彼女の元を刑事が訪ねてきました。香苗の夫で競馬評論家の、隆一の行方を捜しているというのです。数日前に東陵大学の教授を務める柿沼幸造が殺害されており、彼はその事件の重要参考人となっていたのでした。
香苗と隆一の夫婦関係はすでに冷え切っていたため、彼女は何も把握していませんでしたが、刑事が来たことで隆一の行方が気になりはじめます。ところがそんな彼女に、隆一が東北にある幕良牧場で銃に撃たれた、という連絡が入りました。香苗が幕良病院に到着する前に、隆一は死亡。現場では彼だけでなく、牧場長の深町保夫も撃たれて死亡しており、流れ弾によって2頭の馬も殺されていたのです。
- 著者
- 岡嶋 二人
- 出版日
- 2012-08-10
競馬を題材として書かれたミステリーですが、競馬の知識がまったくない方でも問題なく楽しむことができるでしょう。
事件の全容が徐々に明らかになっていく過程で、競馬の裏事情などについても細かく触れられ、最後まで興味深く読むことができます。主人公の香苗には競馬の知識がないため、競馬雑誌記者の友人がサポートしていくことになるのですが、この友人のキャラクターも非常に魅力的です。
1つの謎が解けてもまた新たな謎が浮上し、結末が読めないままクライマックスへと突入。スリル満点かつ鮮やかな展開に、読者は惚れ惚れするでしょう。私利私欲が渦巻く競馬界と対比するように、ただ懸命に走る競走馬の姿がとても美しく描かれた、物悲しさや切なさも感じる1冊です。
猟奇的な連続殺人事件の真相に、2人の刑事が追っていく物語です。人気作家、萩原浩によって執筆された本作は、ラスト一行で訪れる衝撃のどんでん返しが話題となりました。 渋谷の街では、女子高生たちの間で囁かれている噂があります。
「女の子を殺して足首を切る、ニューヨークの殺人鬼・レインマンが日本に来ている」「ミリエルという香水をつけていれば狙われないらしい」。この噂は、新ブランドから出る香水を売り出すために、戦略的に広められたものです。渋谷の女子高生たちの間をあっという間に駆け抜けると、やがて他の地域にまで広がり、都市伝説となったのでした。
しかし、そんな噂を現実にしたかのような殺人事件が発生します。足首を切断された女子高生の遺体が発見されたのです。目黒署で刑事を務める主人公の小暮は、本庁からやってきた若い女性警部補・名島とコンビを組み、事件を担当することになったのですが……。
- 著者
- 荻原 浩
- 出版日
- 2006-02-28
軽妙な文体でテンポよく進む読みやすい作品です。捜査中、中年の小暮が、女子高生たちとの世代のギャップに四苦八苦する姿が、著者独特のユーモアを織り交ぜながら綴られています。なんとも凄惨な連続殺人事件の現場が描かれますが、要所要所にあらわれるコミカルなシーンのおかげで、重くなり過ぎずに読むことができるでしょう。
最初はうまくいっていなかった女性警部補とのコンビが、どんどん噛み合い出していく過程も読み応え十分です。 最後の最後に用意されたどんでん返しは秀逸!たった一言でそれまでの世界が一変してしまい、じわじわと後を引く驚愕のラストになっています。
思わずページをさかのぼり、読み返したくなるのではないでしょうか。
巧みな叙述トリックで有名な折原一による本作では、どんでん返しに次ぐどんでん返しの連続に、大いに翻弄される快感を満喫することができます。
主人公の島崎潤一は売れない作家。新人賞の受賞経験はあるものの、その後注目されることもなくなり、ゴーストライターなどの仕事を受けて生活していました。そんな島崎のもとに、小松原妙子という女性からの仕事の依頼が舞い込みます。内容は、失踪してしまった息子、淳の自伝を執筆してほしいというものでした。
依頼を受けた島崎は、淳に関する膨大な量の資料に目を通し、彼の知人に話を聞き、彼が失踪するまでの人生を紐解いていきました。ところが、淳の過去には不可解な出来事が多々起こっており、調査を進めるうち、島崎の周辺にもさまざまな異変が起きるようになるのです。
- 著者
- 折原 一
- 出版日
- 2016-11-10
物語は、1人の男が富士の樹海をさ迷う、不穏な空気漂うプロローグからスタートします。年譜や関係者のインタビュー、過去の新聞記事や誰のものかもわからないモノローグなど、さまざまなテイストの文体を巧妙に織り込みながら物語は進んでいくため、最後まで飽きることがありません。
失踪した青年の過去を調べるうちに謎は次々と浮かび上がり、先の見えない展開にページをめくり続けてしまいます。終盤には、二転三転どころではない怒涛のどんでん返しが待ち受けており、読者の度肝を抜くでしょう。
ミステリー小説の醍醐味をこれでもかと堪能できる作品です。
本作は、ほのぼのとしたミステリーの多い北村薫作品の中で、「異色」と呼ばれる一冊です。人間の本質を抉り出すような、悲愴などんでん返しを見せる本格ミステリーとなっており、読者たちに衝撃を与えました。
テレビ局に勤めている主人公の末永純一は、仕事明けの疲れた体で自宅へと車を走らせていました。もう少しで妻が待つ我が家へたどり着くというところで、サイレンを鳴らしたパトカーが自分の車を追い越していきます。パトカーは末永の家に向かって走っていきました。いったい何があったというのか。末永は携帯電話で自宅に電話をかけます。
電話に出たのは妻の友貴子ではなく、なんと逃亡中の強盗犯。犯人は銃を所持しており、友貴子を人質にとって家に立て籠もっているというのです。末永はこの状況を打開すべく犯人と交渉し、ある作戦を立て実行に移していくのですが……。
- 著者
- 北村 薫
- 出版日
- 2002-10-16
本作では、登場人物たちをチェスの駒になぞらえた、スリリングで過酷な攻防戦が展開し、それと並行して主人公の妻が過去を回想していきます。人間の残酷さや、逃れようのない不条理に翻弄された壮絶な過去が次々と明らかになり、読者の心をひりひりさせるのではないでしょうか。
驚愕の真相と同時に、切なさや辛さが押し寄せる本作。圧倒的な人物描写と、どこか幻想的な文体に引き込まれ、最後まで感情移入しながら楽しむことができます。後味はけして良いものではありませんが、現実の世界でも存在するどうしようもない理不尽さが的確に表現された、心に残る傑作ミステリーです。
仕掛けられたトリックが一気に明かされるクライマックスでは、その技の素晴らしさに舌をまくことでしょう。
盲目の姫・レイアは幼い頃に母を亡くし、父が失脚したことから別荘に幽閉されます。周りにいるのは優しい父と意地悪な侍女だけ。レイアには父が教えてくれる物語や音楽、文字などがすべてでした。しかしある日、レイアの世界は予想だにしないものへと変貌を遂げるのでした。
- 著者
- 服部 まゆみ
- 出版日
- 2014-11-21
1998年に発表された『この闇と光』。物語は、中世ヨーロッパのような世界観の中で、盲目のレイア姫を中心として展開されます。侍女にいじめられながらも、父の愛情に心癒され、すくすくと成長するレイア姫の姿は、美しくも幻想的です。
本書の魅力は、後半のどんでん返し。ネタバレになるので、ほとんど触れられませんが、美しい世界観が一挙に変わってしまうのです。あまりの急展開に驚くこと間違いなしです。
可愛らしい大きな目が印象的な、「猫丸先輩」を探偵役とした人気ミステリーです。倉知淳によるシリーズ作品の中の1冊で、著者初の長編小説となっています。
本作で語り手となる方城成一は、10年ぶりに帰郷することになりました。祖父の兵馬は一代で不動産業者を成功させ、巨額の富を築いた人物です。ところが母の話によれば、祖父はあることをきっかけに霊媒師に入れ込むようになってしまい、家族はそれを止めようと必死になっているのだとか。
成一が実家に着いた矢先のこと、とんでもない事件が起きてしまいます。兵馬が密室と化した離れの部屋で、他殺体となって発見されたのでした。部屋には外部から侵入した痕跡もなく、その場にいた全員にアリバイがあります。
さらには数日後、霊媒師によって行われた「降霊会」の最中に第2の殺人事件が発生してしまい、成一はそのことを大学時代の先輩、猫丸に相談します。
- 著者
- 倉知 淳
- 出版日
なんと言っても魅力的なのは、探偵役となる猫丸先輩の童顔、毒舌、自由人というキャラクター。彼が成一の話に食いつき、事件の謎解きに関わるようになってから、物語は俄然スピード感を増していきます。
ストーリーは2つの視点から展開され、巧妙に仕掛けられた伏線や、練りに練られたトリックの完成度の高さに驚かされることでしょう。殺人事件や怪現象などをテーマにしているにもかかわらず、作品内にはどこか明るさが漂い、読後感も非常に温かく優しいものになっています。軽快な推理小説をお好みの方にはぴったりの作品ではないでしょうか。
シリーズ作品を読んだことのない方でも、問題なく楽しめる作品となっていますので、興味のある方はぜひ読んでみてください。
どんでん返しが秀逸な、おすすめの小説をご紹介しました。どの作品も、作者渾身の仕掛けが施された、繰り返し読みたくなる傑作ばかりです。ぜひ驚きの結末を堪能してみてくださいね。