24年という短すぎる生涯の中で、数々の名作を書き上げた樋口一葉。息を呑むほどの美しい文体と、読み手を飽きさせない物語から、文学界に与えた影響は計り知れません。彼女の素晴らしい作品を通して、明治の世界観を堪能してみてはいかがでしょうか。

近所の子供たちと無邪気に遊ぶ美登利ですが、ゆくゆくは姉と同じように遊女となり生きていく身。そして美登利とは対照的に、信如は父の跡を継ぎ僧侶となる運命にあるのです。少女と少年であった二人は、遊女と僧侶へと変わるべき時を迎えます。
- 著者
- 樋口 一葉
- 出版日
前半部の、思わずクスッと笑ってしまうユーモアに富んだ人物描写から一転して、後半部は決して逃れることのできない深い闇に飲み込まれていくような展開となっています。中でも注目すべきは、怒りを抑えきれなくなった源七の妻が、お力への憎悪を一気に吐き出すシーンでしょう。読者を圧倒する樋口一葉の迫力ある文章に、文字の持つ力の凄さを改めて思い知ります。
- 著者
- 樋口 一葉
- 出版日
娘に深く同情した母は、すぐに離婚するようにと感情的に言い立てますが、それに対し父は極めて冷静な対応。今の暮らしを捨てたとしたら、さらに不幸になるに違いないと教え諭します。結局原田の家に戻ることを決めたお関は、帰り道に偶然にも昔の知り合いに再会します。その人物は、かつてのお関の想い人でした。
- 著者
- 樋口 一葉
- 出版日
この物語で、お峯の他に重要な人物となるのが、山村家の一人息子である石之助です。妹たちとは母親が異なる彼は、とんでもない不良息子で家族から疎んじられています。大晦日に実家に戻り、威張り散らす石之助に対し、継母はとても心中穏やかではいられません。
- 著者
- 樋口一葉
- 出版日
- 2015-12-31
しかし、そんな幸せな時間もつかの間、二人に別れがやってきます。今の生活に嫌気がさしたお京が、妾に行くことを承諾してしまうのです。吉三は必死に止めにかかりますが、お京は考えを変えようとはしません。
- 著者
- 樋口 一葉
- 出版日
- 2005-10-05
これらの作品はどれも、明治時代の女性が中心人物となっています。そのため、理解しがたい価値観や、ピンとこない職業があるのではないでしょうか。しかし、樋口一葉の小説には、実際は見たことがない世界でも、まるで見てきたかのような錯覚を起こすほどのリアリティがあります。彼女が作り出す、明治時代の世界に入り込んだとき、あなたを取り巻く周りの景色も違って見えるかもしれません。