情報氾濫社会を生き抜くバイブル
佐藤優と、ニュース解説者などして活躍する池上彰との共著である『最強の読み方』は、新聞・雑誌・インターネット・テレビなど、多くの情報が氾濫している現代社会における効率の良いインプット方法がやさしく具体的に解説されています。そのどれもが私たち一人ひとりができる実践的な方法です。
- 著者
- ["池上 彰", "佐藤 優"]
- 出版日
- 2016-12-16
10紙以上の新聞に目を通しているという両者ですが、その理由として「視点の違う論調を比較することで思考の偏りを防ぐ」「自分の意見と相容れない意見を目にする必要性」について語っているのが印象的です。
インターネットの普及により、無料で大量の情報に接することができるようになり、便利になった反面、情報過多になってしまったり、デマ情報に気付けなかったりといったマイナスの部分もあり、新聞の良い面について再考させられます。
また、「中学レベルの基礎知識の重要性」にも触れられています。情報をインプットするにも、基礎知識が欠損していると、それが頭を素通りしてしまうと言います。本書を読むことで、中高生であれば自分たちが現在学んでいることの大切さに気付くことができるでしょうし、社会人となった大人が読むことでもそれらの知識が衰えない様に日々精進することの大切さに気付くことができるでしょう。
佐藤優の作品をお得に読む
人生の「負け方」指南書
『「ズルさ」のすすめ』は、社会が敵となり執行猶予つきの有罪判決を受けた著者ならではの視点から、実直なだけではなく時には「ズルさ」も交えながら生き抜く処世術がまとめられています。
- 著者
- 佐藤 優
- 出版日
- 2014-12-02
「外交官のお酒の飲み方」の中では、外交官時代には相手の情報や弱みを握ったり、心理的優位に立ったりするためにお酒を利用していたという話が出てきます。故小渕恵三元首相の命により、こうした優位性を保ったまま交渉ができる様に、交渉相手のタブーを集めた「べからず集」を作成していたというエピソードは、元外交官ならではの裏話であるとともに「事前の準備の大切さ」に気付かせてくれます。
本書の中で佐藤優は「人生にとって大切なのは『いかに負けるか』ということなのかもしれません。自分を見失わないように、上手く負けることができるか」と言っています。私たちはどうしても「負けることはいけないこと」と捉えてしまいがちです。そういった固定概念に縛られて生きることを苦しく感じている方は、ぜひ本書を手に取ってみてくださいね。
「いま」を読み解くヒントがいっぱい
『世界史の極意』は、いわゆる受験勉強的な世界史について記載されているのではなく、あくまでも「いま」を読み解く上で必要な歴史的出来事が解説されています。そのため、世界史に全く興味のない方が、入門書としての機能を期待して本書を手に取ると、若干のとっつきにくさを感じてしまうかも知れません。高校の授業で習う程度の知識を得た状態で読むのが最適です。
- 著者
- 佐藤 優
- 出版日
- 2015-01-08
佐藤優は本書を「世界史を通じて、アナロジー(類比)的なものの見方を訓練する本」であると位置づけています。イスラム原理主義の暴走を止めようと動いていたのがレーニンやスターリンだった、というくだりは、現在のイスラム国のテロ行為を止めるうえで参考にできる部分があるのではないかと考えさせられます。
人間一人あたりの人生は約80年と短く、一人の人間が体験できる物事には限度があります。歴史は、過去に生きた多くの人々の、それぞれの80年の体験が蓄積されたものです。本書を読むことで、一人ひとりが体験できることは少なくても、その結晶である歴史を読み解けば、これからの時代を生きて行くヒントが得られることに気付かされることでしょう。
佐藤優の作品をお得に読む