一切無駄のない、整えられた美しい文体が特徴の中島敦。彼の作品『山月記』は、国語の教科書にも掲載され、広く知られている人気作品です。 ここでは青空文庫ですぐに読むことのできる、中島敦のおすすめ作品をご紹介していきましょう。

中島敦は、1909年、東京都で生まれます。祖父は有名な漢学塾を設立していて、親戚にも多数の漢学者がいたようです。父親は漢文の中学校教師を務め、自身も大学を卒業後、教師となりました。教職の傍ら、小説の執筆をしていましたが、持病の喘息が悪化したため教師を退職。療養も兼ねて、パラオの南洋庁に赴任します。
その後体調はさらに悪化し、1年余りで日本へ帰国。弱る体で小説の執筆に没頭したようです。1942年、『山月記』と『文字禍』を発表し作家デビューを果たすと、続いて『光と風と夢』を発表。高い評価を受け、作家としての地位を確立させようかという頃、33歳で死去してしまいまった悲劇の作家です。
代表作『山月記』にも感じられる漢文調の端正な文体が魅力です。この記事では彼の人生や作風などが感じ取れるおすすめの作品をご紹介します!
役人の仕事を早々に辞職すると、気に入らない上司に屈するよりは、詩人となって100年後まで名を残そうと、詩の創作に耽るようになるのです。ですが詩人としての成功は容易ではなく、李徴は自尊心を深く傷つけられることになります。
- 著者
- 中島 敦
- 出版日
続いて飛衛は、視ることを鍛えろと言います。紀昌は3年かかって、小さな虱が馬のように、馬は山のように視えるまでになるのです。
- 著者
- 中島 敦
- 出版日
- 2016-12-08
中島敦の綴る一文字一文字がとても魅力的で、物語に引き込まれます。文字があることによって、人間の記憶力が退化していくという博士の考えは、突飛ですが妙な説得力があり、文字が無かった時代の人間たちは、さぞ躍動的だったろうと想像してしまいます。
- 著者
- 中島 敦
- 出版日
- 1994-07-18
ここから物語には、李陵を弁護したがために、男でいられなくなる厳しい罰を受けることになる司馬遷と、李陵よりも前から匈奴に捕らえられ、いつか漢に戻ることを待ち望む蘇武も登場します。
- 著者
- 中島 敦
- 出版日
- 1968-09-09
物語では、島での生活や、島の人々について描かれ、彼の生い立ちや思い出についても綴られていきます。スティーブンソンの日記を通して、中島敦自身の小説への熱い想いも存分に語られ、とても惹きつけられます。
- 著者
- 中島 敦
- 出版日
- 2016-07-20
中島敦のおすすめ作品を、5つ選んでご紹介しました。一見難しそうな文体ですが、慣れれば、その流れるようなテンポの良い文章がクセになります。青空文庫でいつでも読む事ができますから、ぜひ気軽に挑戦してみいただければと思います。