流れるような美しい表現方法を用いることでも有名な連城三紀彦。彼の描いた美しいミステリー作品を紹介します!

圧倒的な美貌と地位を手に入れながらも、悪魔的で残酷な美女・レイ子。彼女の性格の悪さには驚くかもしれませんが、まわりを取り囲むのは、自身を利用しようと考える人ばかり……
- 著者
- 連城 三紀彦
- 出版日
- 2014-04-10
女性からすると、ただただ夫・将一に腹が立ち「なんて自分勝手なんだ!」という怒りの気持ちが芽生えるかもしれません。しかし、妻・郷子の振る舞いにも疑問が残る場面があります。ぜひ男性にも読んでいただき、女性と男性の感じ方の違いを照らし合わせてみても面白いはずです。
- 著者
- 連城 三紀彦
- 出版日
時代背景は大正~昭和初期のあたりですが、心中事件という内容に、戦争が近づいてくる"時代"そのものの暗さが、更なる影を落としています。
- 著者
- 連城 三紀彦
- 出版日
本作は、遺された家族たちそれぞれの視点で展開されます。「少女が殺された」という痛ましい事件に始まり、次第に遺された家族同士の人間模様も浮き彫りになっていきます。家族を疑ったり、秘密を持ったり、自身の保身に走ったり……ある意味とても人間くさい行動の数々。それぞれが持つうしろめたさや疑惑といったマイナスの感情が、作品全体にどんよりと重くのしかかっています。
- 著者
- 連城 三紀彦
- 出版日
- 2008-08-07
単なる幼児の誘拐事件だと思って読み進めるうち、それは大きな事件の始まりでしかないことに気が付きます。連城三紀彦のミステリー作家としての実力を、存分に感じることができるでしょう。
- 著者
- 連城 三紀彦
- 出版日
- 2010-11-01
表題作「変調二人羽織」をはじめ、「ある東京の扉」「依子の日記」など、珠玉のミステリーが収録された傑作小説集です。
「変調二人羽織」は、落語家・伊呂八亭破鶴が、自身最後の舞台で謎の死を遂げるお話。伊呂八亭破鶴の最後の舞台の観客たち。彼らは皆、破鶴に恨みを持っていました。破鶴の死は、自殺か殺人か、そして消えた凶器の行方は……。
こちらの作品は落語家が登場するだけあり、ウィットがきいていてオチのある、大変粋な作品になっています。文章がとても美しく、ツヤっぽいのですが、最後に驚きが待っています。これぞ連城三紀彦という雰囲気を持った作品です。
- 著者
- 連城 三紀彦
- 出版日
- 2010-01-13
「依子の日記」は、山奥の静かな一軒家で暮らしはじめた作家とその妻のお話。ひっそりと静かな生活を送っていた夫婦のもとを、ある日編集者を名乗る女が訪ねてきます。女の登場により、変化していく夫婦の生活。女は一体何者なのか。そして夫婦の迎える結末は……。
この作品は、作家の妻「依子」の日記として語られる物語です。謎の女編集者によって徐々に夫婦の暮らしが壊れていきます。その不気味さと、二転三転するストーリー展開に目が離せません。女の恐ろしさ、そして悲しさが、情景豊かな文章で綴られています。読んでいて背筋がゾっとする愛憎ミステリーです。
収録されたどの作品も、「文章の美しさ」や「情景の美しさ」が感じられ、そして最後には、驚愕の結末が待っています。美しい文章をうっとりと読みながら、最後に驚かされる、連城三紀彦ならではの技をご堪能ください。
同じ短編集に収録された他の作品は、不倫や離婚、心中など「恋愛ミステリーの名手」と言われる連城三紀彦が得意とする男女の繊細さが描かれています。男女の決して明るくない恋愛模様の作品が並ぶ中、最後に収録された表題作の「小さな異邦人」は、珍しく明るいタッチのコミカルな語り口です。曇り空からパッと太陽がのぞくような、"陰"と"陽"がきっぱりと分かれた短編集となっております。
- 著者
- 連城 三紀彦
- 出版日
- 2016-08-04
惜しくも2013年に亡くなった筆者。しかし遺された数多くの名作たちは色褪せることなく愛され続けており、またドラマや映画などの映像作品となった作品も多数あります。流れるような美しい文体に乗せられたミステリーや恋愛模様は、本が好きな人であればジャンルも関係なく楽しめるでしょう。