戦後にデビューし、後の社会派推理小説の全盛期に至っても、頑なにアリバイトリックを主体とした本格探偵小説を書き続けた鮎川哲也。晩年は新人作家の発掘にも力を入れました。今回は鮎川哲也のおすすめ小説を5点紹介します。

『黒いトランク』は、1956年に発表された鮎川哲也の作品です。舞台は1949年、時間と場所に関するアリバイに鬼貫警部が挑みます。不可能かに見えるアリバイトリックですが、解けてしまうと案外簡単なものだとわかります。緻密に計算されているからこそ、よく整理されたトリックとなるのです。
- 著者
- 鮎川 哲也
- 出版日
本作の魅力は、バラエティの豊かさです。鮎川哲也お得意のアリバイ崩しはもちろん、犯人当てものもあります。また、問題編を鮎川が書き、犯人当てを他のものに解答させるという面白い趣向のものもあり、様々なミステリーを楽しめます。
- 著者
- 鮎川 哲也
- 出版日
本作の魅力は、犯罪者の心理描写です。倒叙形式ですので、犯罪者視点で物語が展開されます。犯罪に至るまではもちろん、トリックを施している間の心の動きを読むことができます。
- 著者
- 鮎川 哲也
- 出版日
- 2012-11-13
『アリバイ崩し』はその名の通り、アリバイ崩しのミステリーを五編集めた鮎川哲也の短編集です。アリバイトリックを数多く生み出してきた鮎川の力が存分に発揮されています。シンプルでありながら、しっかりと抑揚のあるストーリー展開で飽きないものになっています。
- 著者
- 鮎川 哲也
- 出版日
- 2011-05-12
本作の魅力は、ラストのどんでん返しです。軽い雰囲気なのでついつい何も考えず楽しんでしまいますが、ラストには認識がガラリと変わります。伏線を巧みに配置しており、思わずあっと言わされてしまいます。ぜひおすすめしたい、鮎川哲也の作品です。
- 著者
- 鮎川 哲也
- 出版日
以上、おすすめ小説を5作紹介しました。綿密に練られたトリックと事件を一つずつ崩す様は読みごたえがあります。ぜひ鮎川哲也の作品に触れてみてください。