アナウンサーの話し方教室 (角川oneテーマ21) (日本語)
ニュースやワイドショーでは番組の顔となり視聴率にも影響を与えるキャスター。周知の通りとても人気の高い職業です。清潔感があって知的といったイメージを持っている方が多いと思いますが、アナウンサーと混同しているところもあるのではないでしょうか? 本記事ではキャスターとアナウンサーの違いについてまず触れてから、どのような仕事をしているのか、どうしたらなれるのか、どういった人が向いているのか、1つひとつ解説していきます。

キャスターとアナウンサーは、真ん中にすっと線を引いて分けられるようなものではありません。どちらもニュースを読んだり司会進行をしたりと、仕事の重なる範囲が広くあるからです。では何が違うのでしょうか。
キャスターの正式名称は「ニュースキャスター」です。キャスターはあくまで日本で広く使われている和製英語なのです。そのため日本以外の国ではそもそもキャスターを使うことは少なくアメリカでは「anchor」、イギリスでは「presenter」と呼ぶことが一般的です。
キャスターとアナウンサーの違いは、単にニュースを読むだけではなく、自らの考えや意見も伝え、問題提起をするといった点です。経験を積んだアナウンサーがキャスターを務めることが多いのは、あらゆるニュースに触れ専門家や一般の人の意見を知ることで見識が高められているからです。
先述しましたが、キャスターの仕事はアナウンサーと同じ役割の部分もあるため、ニュースやワイドショー番組での原稿読みのほか、司会進行役として専門家の意見を聞いたり、出演者の質問に答えたりもします。そしてワンステップあがると取材・インタビューや専門家との意見交換、ときには特集の企画などもおこないます。
キャスターはテレビやラジオの報道番組が主な活躍の場です。また最近はインターネット番組に出演するキャスターも増えています。
そのためキャスターを目指すならテレビ局やラジオ局に入社するのが一番の近道と言われています。もちろん道は1つではなく、フリーアナウンサー・タレント事務所に所属し、フリーランスでキャスターになる人も少なくないです。
最も多いのはアナウンサーからキャスターになる道です。キャスターはニュースを読むだけでなく、自分の考えを自分の言葉で伝える役目があります。そのためアナウンサーの頃から、世の中のさまざまな出来事にアンテナを張り、意見を持つ習慣をつけておくとよいでしょう。
またそれ以外の方法として、社会の問題や課題を広く発信するジャーナリストを経てキャスターになるといった方法もあります。
「アナウンサーからキャスター」というルートがセオリーですが、知られているように放送局のアナウンス室に入れるのは一握り。採用数自体が少ないことに加え、そこに多くの希望者が殺到するため、キー局ともなるとその倍率は1000倍とも言われています。
そのため放送局の局員を目指すより、放送局と出演契約をしている契約社員、あるいはフリーランスとして事務所に所属して番組に出演するほうがチャンスは多いでしょう。番組改変期にスタッフ募集をおこなう局が多いため、春や秋に向けて仕事を探すのがいいかもしれません。
何度も言いますが、キャスターは自分の言葉を視聴者に届けます。そのため社会のルール、政策、災害、戦争などの出来事や事件について意見ができるよう、考えるクセがついている人が向いています。ただし、その意見があまりにも偏っていたり、贔屓が含まれていたりしては支持されません。世の中のことを多角的な視点で見られるように常に心がけるべきでしょう。
現在はSNSなどが普及し、視聴者側からの意見も見えやすくなった反面、「失言したらたたかれるかも」といった怖さもついてきます。ただ視聴者の顔色ばかりをうかがって、問題に切り込めないのであればそれも偏った報道です。しっかり考え自分の意見を伝えましょう。
キャスターになるための資格はありません。しかし持っていたほうが有利な資格はあります。
◾️アナウンス検定がおすすめ
たとえば「アナウンス検定」。キャスター・アナウンサーは話すことが仕事ですから、正しく聞き取りやすい日本語を使わなければなりません。このようなアナウンサーに必要な話しのスキルと知識が備わっていることの証明となるのが「アナウンス検定」です。
試験は1級と2級・3級にわかれており、受験資格はないので誰でも受けることができます。1級、2級に関してのデータはありませんが3級の合格率は約80%と高く、イメージしているより受けやすい資格といえるでしょう。
◾️ニュース時事能力検定でキャスターの基礎力をつちかう
そのほか時事問題への理解を測る「ニュース時事能力検定」や、外国人ゲストの取材時などに役立つ「TOEIC」なども評価される検定・資格でしょう。
「ニュース時事能力検定」は新聞やテレビの報道を読み解き、現代社会の出来事を多角的・公正に判断し、課題を解決していく活用する力を養う認定試験です。思考力だけでなく、判断力や基本的な知識などその総合力を問われます。
検定級は下は5級から上は1級まであり、5級の合格率は87.6%と高いですが、1級は7.7%と、1級を合格するにはそれなりの総合力が必要になることが分かります(2019年)。キャスターとして活躍するための基礎力を確認するために受験するのもありかもしれません。
- 著者
- 国谷 裕子
- 出版日
取材と識者ゲストへのインタビューで1つのテーマについて掘り下げるNHKの「クローズアップ現代」。その番組のキャスターを務めた国谷裕子さんの初の著書がこちらです。
番組スタッフや取材相手との関わり方や、報道番組が抱える難しさと危うさなど、さまざまな思いや考えをキャスターという仕事を通して語ってくれます。
阪神・淡路大震災や9・11テロといった、伝え方が難しい大事件について言葉の力を信じる国谷さんがどう向き合ったのか。さまざまな実体験をもとに書かれているので読みごたえも十分です。
- 著者
- 相澤 静
- 出版日
著者はNHKキャスター専門のアナウンススクールの講師を務める相澤静さん。受講生の合格率はなんと驚異の90%(※2018年度)。そんなアナウンススクールでの講義のノウハウを詰め込んだ1冊となっています。
面接での受け答えやエントリーシートの書き方などテクニック面の指南だけでなく、キャスターとしての心構えについても学べます。マインドセットの本としても優秀です。
相澤さんはNHKのキャスターになるため採用試験に560回挑戦し、559回も不採用通知を受け取りました。しかしキャスターの夢を諦めず、1通の採用通知を勝ち取るまで粘り続ける行動力は、夢を持つすべての人を励ましてくれるはずです。
アナウンサーの話し方教室 (角川oneテーマ21) (日本語)
2003年07月01日![]()
『アナウンサーの話し方教室』は、テレビ朝日アナウンス部特別編集の実践別会話入門書。
アナウンサーがよい発声や正しい言葉選びのためにどのようなトレーニングをしているのか。状況に応じてどのように話し方を変えているのか。本書で学べるのは実践を想定した対策や実践的な練習方法。
話すテクニックや正しい日本語の使い方についてだけでなく、どのように人と接しどう伝えたいかを考えることで話し方も変わるといったアナウンスの本質についても触れています。
キャスターとアナウンサーの違いは理解できましたか?とは言えアナウンサーからキャスターを目指す道が今はスタンダード。まずはアナウンサーになることを目標に置いたほうがよいでしょう。
かなり人気の職種なので、採用試験の準備を早めにしておくことであらゆる対策ができるはずです。ここで紹介した書籍以外にもアナウンサーに関する本はたくさん出ています。いろいろ見てみて自分に合ったものを使って勉強することをおすすめします。