少し切ない青春『その昔、君と僕が恋をしてた頃』
『青春ノイローゼ』がギャグ目線で書かれた彼の青春なら、本作で描かれるのはピュアな甘酸っぱい彼の青春。みうらじゅんは物語をセンチメンタルに語るのもとてもうまいのです。
- 著者
- みうら じゅん
- 出版日
- 2013-08-24
いつだって背伸びして、自分とのギャップに苦しんでいた。そんな彼の青春時代がばかばかしい、だらしないシチュエーションに囲まれながら、どこか感傷的に描かれます。
みうらじゅんは笑えるエンタメとしてエッセイを書くことが多いですが、それだけで終わるのはやはりもったいない!彼の青春時代にギャグ、真面目、両方面からアプローチしてみると、より彼の「むかし」が深く理解できます。ひとりのどこにでもいる、でも変な男の子のむかしのはなしです。
ゆるーく話そう『どうやらオレたち、いずれ死ぬっつーじゃないですか』
サブカル界のアイドルリリー・フランキーとみうらじゅんの最初で最後の対談集です。
肩の力が抜けていてなんだかかっこいいふたりの大人が「死」「人生」「友情」「仕事」などの固いテーマについて「いやぁー、どうやらみんな死ぬって聞いたんだけど」という飲み屋にいる様なノリでテキトーに語ります。そんなノリでありながらも「人生の本質を深く語り直しておきたい」との要望から1年かけて繰り返された対談集、名言が続出します。
- 著者
- ["みうらじゅん", "リリー・フランキー"]
- 出版日
- 2011-11-23
それらの名言に共通するのは彼ら独自の達観。中年のおじさんふたりの人生観は人を追いつめることのないだらしない優しさに溢れています。タイトルこそ「死」というキーワードが入っていますが、読み終わった後には、その対極にある気持ちにさせられるもの。何か重い気持ちが楽になったな、とりあえず明日も頑張ってみるか、という前向きな気持ちになれます。
考えすぎてしまう疲れた人に彼らは力むことなく励ましてくれます。生を受けた時点で勝ちを知っている、「負けてティッシュにくるまれてるやつとは、わけが違う」あなたなんだから大丈夫だよと。
みうらじゅんの流儀『「ない仕事」の作り方』
彼は自信の職業を「イラストレーターなど」という表記の「など」だと語っています。皆さんはみうらじゅんが何やってるかよくわかんない人だと感じているのではないでしょうか?まさにそれは彼の意図していることで、既存の概念や職業図鑑にはないような穴場を探すことが彼の仕事なのです。そして企画、ネーミング、デザイン、執筆、営業までを自分ひとりで行なう仕事を「1人電通」とも言い換えます。
- 著者
- みうら じゅん
- 出版日
- 2015-11-24
本書は彼がその仕事スタイルを初めてまとめたもの。幼少期に見る現在の姿へのヒントや、どのようにして「マイブーム」や「ゆるキャラ」を仕掛けていったのか。最も重要なことは定めた対象に圧倒的に熱心になれるかだと言います。
単純作業が減り、どのように人と差別化していくかが重要になってくる現代で、だれにも被らない自律した仕事をするみうらじゅんの仕事術はどのような仕事をしている人にも役立つもの。今までのコラムやエッセイもこれを読んでから読むと更に深く味わえる、彼自身の核が記されたものです。