没後8年に刊行された、20年間約50冊分からの抜粋した作品集
「考える」ということを常に頭に置いていた池田晶子の、時代を照らす、変わらない言葉がここにあります。日常の言葉で哲学の本質を伝えようとし、ロングセラー『14歳からの哲学』を含め、50冊あまりにものぼる著作の中から、彼女のエッセンスを集めた本です。
激動し、混沌としたこの時代の中で、私たちが物事を正しく考え、最上に生きるためのガイドラインとなる言葉を、11のテーマ別に選り抜き、まとめ上げた「言葉集」となっています。
- 著者
- 池田 晶子
- 出版日
- 2015-02-24
読みやすい言葉で「考える」ことの大切さを書き表す池田晶子の言葉をまとめた本書は、至って真面目で芯が通った言葉を、多大な著作物の中からテーマを絞って選んであります。
彼女の著作をまったく読んだことがない方にこそ、読んでほしい作品です。11の哲学的なテーマをカテゴリー別に編纂してあります。ただ一番大切なこととは、彼女の言葉をきっかけに、自分で「考える」ことに違いありません。その手助けとして彼女の言葉の本質だけが集められたこの本は、とても重要です。
ただし、池田晶子の本を読み進める前に、入門編のつもりで気軽に読み始めると、痛い目にあうかもしれません。全編を通して、自分で「考える」ことを繰り返し、繰り返し、まるで波が何度も寄せるように促されます。
またこの本を読んで何をか感じたならば、あるいは気になる文章やフレーズがあったならば、出典がわかるようになっているので、ぜひ全文通して読んでみて下さい。ここで読んだ印象と、また違ったもっと深い意味を感じられるでしょう。
絶版から蘇った「大人の哲学」を語る魂の一冊!
旧著の絶版から『残酷人生論 あるいは新世紀オラクル』として新たに増補新版として登場しました。雑誌『Ronnza』に「新世紀オラクル」のタイトルで連載した作品を基本として、旧著の内容を網羅し、旧著に未収録の関連作品1篇を加えてあります。
新世紀神託(オラクル)とは、さすが哲学の巫女というタイトルです。
- 著者
- 池田 晶子
- 出版日
- 2010-11-13
池田晶子の著作を比較し、読みやすさと内容の濃さでは、1、2,を争う本です。
まず1つの話が1600文字弱で、それぞれに「精神と肉体」「私とはなにか」「なぜ拝むのか」「科学は神を否定できるか」などの哲学的なタイトルがつけられています。これらのタイトルだけで、一冊の本が書けてしまいそうですが、池田晶子は慌てず騒がず、肩の力を抜いて、短く平明な言葉でこの難題を説いていくのです。
この本の中で著者は宗教も科学も、構造主義もポスト構造主義も、容赦のない程にけなしています。それだけ強い意志と思想が働いているということが、読み手側にもひしひしと伝わってくるでしょう。
「生死とは論理である」の中で、実際のところいくらデータを積み上げてみたところで、生きているものは本当の「死」というものは語ることができないし、逆に死んだ人には「死」どころか語ることすらできない、という趣旨の話が出てきます。
「そんなに知りたいのなら、死んでみれば ー 意地悪ではなく、率直に私はそう思った。何百何千の事例を集めたところで、臨死体験を語る人は、一人残らず生きている人である。死を語る人は、ひとり残らず、生きている人である。」(『残酷人生論』より引用)
驚きの提案が気軽な文章で書かれており、唖然としてしまいそうですが、書いてあることは至極もっともです。多くの人が気づかない「当たり前」を池田晶子が言葉にすることで、読者たちは初めててハッとさせられます。平明な言葉で簡潔にまとめられていて、スッと読めますが、一筋縄ではいかないこの作品、是非お手にとってみてください。
「死」の謎に、池田晶子が迫る
どこまで考えても死なんてものはなく、「言葉」だと知るだけで、人生が存在しているのは「死」という謎があるからだ。とまで言い切る作者の潔よさに、きっと読者は感服します。
本書は、人生の味わいと存在の謎について、池田晶子の死の1ヶ月前に書かれた未発表原稿とともに紡がれる、終わりのない精神の物語です。
- 著者
- 池田 晶子
- 出版日
- 2009-04-04
「死ぬということはどういうことなのか。これが精神にとっての最大の謎である。それは、有史以前、人類以前の宇宙それ自身の謎として、精神を惹きつけてやまない謎である。だからこそ、我々は、いついかなる時、いかなる場所においても、それについて思考し、思索し、可能な限りの遠くまで、想像力を巡らせてきたのである」(『死とは何か』より引用)
「死とは何か」と問われたら、なんと答えるのが正しいのでしょうか。考えたところで正解に辿りつけるのか、そもそも正解があるのかさえ、わかりません。しかし、死は必ず誰のもとにもやってくるものです。「死とはなにか」を知るチャンスは、いつか来るその瞬間にしかないのかもしれませんね。
『死とは何か』というタイトルのこの本は、池田晶子の死後『私とは何か』『魂とは何か』と共に刊行された3部作です。また、『死とは何か』の中に、亡くなる1ヶ月前の時に書かれた未発表原稿が入っており、著者本人が死に直面しながらも、よくこれほどまでに冷静に死と向き合えたものだと、用意には想像できない精神力の強さに驚かされます。