橋本治は東京都出身の日本の小説家であり、評論家であり、随筆家です。その他にもイラストレーターとして活動したり、編み物にも才能を発揮しています。今回は多方面で活躍し、たくさんの著書の中から厳選してオススメの本6冊をご紹介します。

この作品では下山が人生の紆余曲折を経て段々とゴミ屋敷の主人となっていく姿がリアリティを持って書かれています。ゴミ屋敷の主人となるまでの下山の精神状態を繊細に書き表しているのです。また、心理描写だけでなく、戦後の日本の農村社会から年社会への変貌も細やかに書かれています。
- 著者
- 橋本 治
- 出版日
- 2012-01-28
この小説の登場人物はシェイクスピアの「リア王」を模され、父親と娘の言い争いの部分などは少し演劇風に書かれています。彼らはそれぞれ自分なりの感情や理屈を持ち、一生懸命に人生を生きようとします。しかし、文三は頑張れば頑張るほど今まで築いてきたものの中身が空虚であったことに気づいてしまうのです。
- 著者
- 橋本 治
- 出版日
- 2012-12-24
「恋をする,恋が成立するっていうことで非常に重要な条件っていうのがあってサ,それは何かっていうと,お互いに矛盾してる二つのことなのね。一つは ”その二人が似てる” ってこと。もう一つは ”その二人が正反対だ” っていうこと。違うから惹かれる,同じだから分かる……言ってみれば簡単なことだけど,これはホントに重要。」(『恋愛論完全版』本文より引用)
- 著者
- 橋本治
- 出版日
- 2014-07-10
「知性というのは、【なんの役にも立たない】と思われているものの中から、【自分にとって必要なもの】を探し当てる能力」(『負けない力』本文より引用)
- 著者
- 橋本 治
- 出版日
- 2015-07-09
みなさんの頭に思い浮かぶ光源氏とはどのような人ですか?この物語で描かれている光源氏はきっと、誰も想像しないような光源氏になっています。だって、この物語の光源氏は、悪人なのです。
- 著者
- 橋本 治
- 出版日
- 1995-11-18
母方の祖母の家で育てられた孝太郎は小学校に入学する年の春、母の美加に引き取られます。美加は18歳の時に20歳の男性と結婚し、その4か月後に孝太郎を出産しましたが、父の浮気が原因で離婚したため、孝太郎は祖母の家に預けられたのです。その間に再婚した母と共に暮らし始めた孝太郎は、新しい父から邪魔者扱いされるようになり、美加もそんな夫に反論する事なく従い、孝太郎を顧みなくなるのでした。
- 著者
- 橋本 治
- 出版日
- 2008-02-20
本作は、幼い少年から見た母の話から始まる6作の短編集です。
優しいけれどすぐに浮気する男と同棲する女、定年退職した夫に突然先立たれた妻、夫の両親と同居することになった妻など、どの話も世間にありがちな女の災難や不幸が描かれています。
ある話には主人公の今後の人生が良い方向に転換していくような余韻がありますが、ある話からは救いようのない未来が予想され、なぜその人は不幸になってしまったのかを考えると、決定的な瞬間が思い浮かばないのです。後に俯瞰して見れば当然の結果であることがわかりますが、ありがちな不幸に陥る要因は我々多くの人間が経験したり考えたりしている中に常に潜んでいて、わずかな糸口から綻びていく可能性は誰にでもあるのだということを教えてくれます。
ひらひらと飛んでいく頼りない蝶のような人々を描く橋本治の目は、一歩引いた観察者のようでありながら、観察対象への優しさも感じられます。ただ幸せに生きることの難しさを描いた、哀愁の漂う作品集です。
ここまで橋本治の6冊の本を見てきましたがいかがでしたか?いずれも彼が多方面で活躍しているからこそできた本だと言えます。いろんな能力に恵まれた人物、橋本治。そんな彼の世界にあなたも行ってみてはいかがでしょうか。