相対的貧困とは
相対的貧困とは「所得の中央値の半分を下回っている人の割合で、つまりその国の所得格差を表している数字」[※1]のことです。
いまや日本の相対的貧困率は、先進国30ヶ国の中で4番目に高い値。子どもを持つ世帯の相対的貧困率は約15%とされ、中でもひとり親世帯の相対的貧困率は50%を超えています。
なお相対的貧困のダメージは、必要最低限の食べ物や生活必需品を買えない「絶対的貧困」と同様に大きく、子どもたちについては精神的な落ち込み、また貧困の世代間連鎖などにも繋がっていく深刻な問題なのです[※2]。
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[※1]BIG ISSUE ONLINE『相対的貧困率とは何か:6人に1人が貧困ラインを下回る日本の現状(小林泰士)』より引用
[※2]『「日本に貧困の子どもなんて本当にいるのか?」と思っているアナタにまず知って欲しいこと-相対的貧困と絶対的貧困という2つの定義』、『「子どもの貧困」問題を解決する3つの政策手段-「子どもの貧困対策法」を絵に描いた餅にしてはいけない!』を参考(記事作成元は共に「ひみつ基地」)
日本に迫る、下流老人の波
まずは、貧困に陥った高齢者について書かれた『続・下流老人』をご紹介します。本書では、高齢期の労働に軸が据えられ、下流老人の現状と、その解決策に迫っていきます。
本書によれば、下流老人最大の特徴は、収入が少なく、貯蓄や頼れる人を持たないこと。
本書で紹介される高齢者の姿ーー75歳を超えて就職活動を始め、新聞配達員として働き始めた男性などーーは、衝撃的に映るかもしれません。また、下流老人の背景の一つである、下がる年金受給額と上がり続ける介護保険料・生活費といった事実には、不安を煽られるかもしれません。
しかし最終章では「1億総下流化社会」を防ぐための解決策、たとえば、社会全体で生活必需品やサービスを共通資本としてシェアしていく「脱商品化社会」などについて述べられており、未来に対して冷静に思考できるという魅力を持った1冊といえるでしょう。
- 著者
- 藤田孝典
- 出版日
- 2016-12-13
貧困女子の声に、耳を傾ける
若年層の女性の貧困に迫り、新潮ドキュメント賞候補にもなった『最貧困女子』。
本書によればタイトルにもある「最貧困女子」とは、①3つの無縁(無縁家族・地域・制度から無縁)と3つの障害(精神障害・発達障害・知的障害)を「合わせて4つも5つも抱えているような女性」であり、②「常に差別と無理解と糾弾の対象」だったといいます。
そんな最貧困女子の貧困を可視化させた本書からは、貧困は自己責任ではないのだと改めて痛感させられることでしょう。
- 著者
- 鈴木 大介
- 出版日
- 2014-09-27