ある田舎町の再生へのサクセスストーリー!
町の特産といえばみかんぐらい。地元の人々は退屈な日々を朝からお酒を呑んだり人の悪口を言うことでやり過ごしていました。そんな寂しい田舎町に現れたひとりの青年、横石知二。『そうだ、葉っぱを売ろう!過疎の町、どん底からの再生』は、この本の作者である彼が町の人々と協力して町おこしをする再生の物語です。
- 著者
- 横石 知二
- 出版日
- 2007-08-23
人に売るものなど何もないと信じられていた過疎の町、上勝町。上勝町農協に採用された横石知二が目をつけたのが「葉っぱ」でした。町に捨てるほどある葉っぱを料理のつまものとして高級料亭などに降ろすビジネスに目をつけたのです。
廃れてしまった町をおばあちゃん達と立て直していくノンフィクションの要素だけでなく、ビジネス書としての要素も織り込まれています。現場主義に徹してお年寄りや女性の活躍できる場所を提供する。売れる商品を編み出すのでなく「もともとある物がどのようにしたら売れるか」という流通のルートを開拓する、などビジネスのヒントがたくさん記されています。
この本を読むとビジネスとして適切な戦略としくみを整えること、その町に住むひとりひとりが自分の役割を生き生きとこなすことが町づくりのヒントだということが分かるでしょう。そうしてお年寄りが活躍できる場所を提供することが「町おこし」に繋がっていくのだと思います。
横石知二の町おこしの功績は多方面から評価され経済産業大臣や地域活性化担当大臣から「地域中小企業サポーター」、「地域活性化伝道師」の称号を与えられています。
本の表紙のおばあちゃんの笑顔がこの町おこしが実に地域の人の心を活性化させたのかを物語っているでしょう。上勝町の奇跡のストーリーをぜひあなたの目で確かめてみてください。
まちづくりに必要なとっておきの10の鉄則
作者は木下斉、高校生時代から地域活性化事業に携わる「町づくりのエキスパート」です。手がけた事業は数知れず、その経験やノウハウを活かして多くのまちづくりに関する本を手がけています。この『稼ぐまちが地方を変える 誰も言わなかった10の鉄則』はそんな作者が誰にも言わなかった地方再生事業成功の鍵となる10の鉄則を初公開した作品です。
- 著者
- 木下 斉
- 出版日
- 2015-05-08
痛快なのが作者の綺麗事一切なしの的を得た指摘の数々。「まずは地元で発言権を持つ不動産の持ち主を動かすべき」「まちづくりはボランティアでも慈善事業でもない」「経営者視点を持ってすれば地方は必ず再生する」など、何度も深く頷きながら拍手を送りたくなるような的確なアドバイスがぎっしり詰まっています。
また「補助金」に関する考え方も独特。それは「補助金に頼るべきでない」という考え方です。木下斉が学生の頃携わった地域再生事業で、その功績が認められて国からの補助金が出ました。しかし補助金が出た途端予算を食い潰す為に無駄な事業を起こすようになり、それに時間と予算を注ぎ込むようになってしまったそうです。
補助金に「使われて」しまうくらいなら、いっそ頼らないで自力で事業を進めた方が有効的。これは正に現場で奮闘した経験を持つ作者ならではの貴重なアドバイスなのではないでしょうか。
長い時間の中でたくさんの失敗を繰り返してきた作者だからこそ得たまちづくり事業の10の鉄則がこの本の中で惜しげも無く吐露されています。まちづくりに関わる人もそうでない人も今までの視点をぐるりと180度変えられてしまうかも知れません。ぜひたくさんの人に一読してもらいたい一冊です。
地方が誇りを取り戻すための5つの法則
『田舎力 ヒト・夢・カネが集まる5つの法則』は食環境ジャーナリストである金丸弘美が「発見力」「ものづくり力」「ブランドデザイン力」「食文化力」「環境力」の5つにフォーカスして町おこしを掘り下げていく作品です。
- 著者
- 金丸 弘美
- 出版日
子供が生まれたのをきっかけに全国800の田舎をまわって来たという作者。それぞれのまちでの体験が事細かに書かれており、教養本としてだけでなく紀行エッセイ的な読み方をすることも出来ます。
本書で明かされる多くの町おこしの成功例は、開発が進むことが一番ではないのではないか、という疑問を私たちに与えてくれます。例えばひとつの例として長崎県五島列島の話。開発から取り残されている、と言われていた五島列島にとある外国人の若者たちが訪れた際「世界一の場所だ」と絶賛されたエピソードです。開発されていなかったからこそ海外の人々をも惹きつけた、という固定概念の転換をうながすとっておきのエピソードだと思います。
このような成功例を分析し、ポイントを分かりやすくまとめた本書。自分の足で渡り歩いて来た作者ならではの物の視点やヒントが満載です。町おこしをに関わる人々の参考書としても使うことが出来るでしょう。町おこしをもっと知りたいひと、日本の田舎の魅力を再確認したい人にぜひ読んでもらいたい一冊です。