「大人が読むものではない」と言う人も多い漫画。でも、漫画にも傑作良作はたくさんあります。さらに歴史や時代を扱った重厚なものもたくさんあるのです。大人が読んでこそ面白い6つの作品をご紹介します。

リーダーがふたりいるという難しい体制であり、対称的な性格で静と動とも言えるデコボココンビのふたり。そんな彼らがぶつかり合いながらもお互いの価値を認め合い、大きな目標のため江戸と大阪を動き回ります。
- 著者
- オノ ナツメ
- 出版日
- 2011-12-27
1巻は高杉晋作とおうのの関係を中心に話が進みますが、2巻以降は倒幕へ向かう長州の面々が主に活躍し始めます。そして物語はどんどん時代と歴史のうねりに飲まれ始め、晋作とおうの、戦う男とそれに寄り添う女がどうなるのか、先がまったく見えない大きな流れの中で物語は進んでいきます。
- 著者
- 会田 薫
- 出版日
- 2011-08-05
幕府の碁の棋士だった渋川春海(安井算哲)は、趣味の算術(数学)と天文観測に没頭する日々。本業の碁を放り出して算術に夢中になる春海はこの時自分が、誤差のあまりにも大きかった中国製の暦を捨て、日本独自の暦を作ることになるとは思っていませんでした。算術の達人と真剣勝負をする。その程度が春海の喜びだったのですが……。
- 著者
- 槇 えびし
- 出版日
- 2011-09-23
物語は織田信長の比叡山焼き討ちから始まり、時代を遡る形でまず最澄(幼名は広野)、そして3巻からは空海(幼名は真魚)の物語が展開していきます。自分の無力さを「最低以下」とまで称し、正しさが世を救わないことに絶望する最澄と、「追うべきものを追う」としてけもののようになってまで修行をしたがる空海。対称的なふたりが向かうのは、唐です。仏教と文化の先進国である唐で、正反対のふたりが見つけるものとは何なのでしょうか。
- 著者
- おかざき 真里
- 出版日
- 2014-10-10
- 著者
- よしなが ふみ
- 出版日
- 2005-09-29
一見奇抜な題材である「男女逆転大奥」を描いているのは、実力派の漫画家であるよしながふみです。緻密な伏線と物語進行を得意とするよしながふみによって、狭い世界である大奥での複雑な人間関係がときほぐされていきます。
物語は八代将軍吉宗編から始まり、時代を遡って家光編、家綱編、綱吉編と進んでいきますが、将軍たちに求められるのは、とにかく子供を作ること。男性が少ない社会で好きなだけ男性を求める事が出来る「最高の贅沢」を行う将軍たちには、それぞれ苦しみがあり、屈託があり、悲しみがあります。例えば五代将軍綱吉は、子供を作ることを求められるあまり、既に初老に達しているにも関わらず男を抱きます。そんな将軍たちの生き様と、子供を作るために求められる男たちの絡まりあった運命が大きな見どころです。
男女が逆転した世界は、現在の私達から見れば異様な世界です。しかしそこで繰り広げられる男と女の愛憎は現代と変わるものではありません。あるいはこの漫画を読んで、男とは、女とは、ということに考えが及ぶかもしれません。
- 著者
- 和泉 かねよし
- 出版日
- 2008-08-26
物語自体は少女の成長物語なのですが、権謀術数が張り巡らされる世界観で、かなりシビアな話が進んでいきます。しかしそれを「重すぎる」とは思わせず、軽妙なギャグシーンなどを挟んでバランスを取っていく手法は見事です。冷遇を受けて育ち、やっと心の慰めである薄星を得てもなお辛い運命と戦ねばならず、しかもその運命から逃げずに戦い続ける主人公の姿は、胸を打つものがあります。そして薄星との強い強いつながりには、涙しない人はいないのではないでしょうか。
物語がそうであるように、元になっている中国の王朝の後宮というものは過酷で熾烈な争いが繰り広げられていました。誰が皇太子(跡継ぎ)になるか、誰が後宮で最も権力を持つか、それが至上命題である世界です。そしてそれが政治にも影響してくるから厄介です。
主人公の亜姫は、自身に絡みついた運命を切り開くことが出来るのでしょうか。続きが楽しみな作品です。
『女王の花』については<『女王の花』5分でわかる魅力!一国を守り生き抜いた王女の最後の願いとは【ネタバレあり】>で詳しく紹介しています。