依存度高いのがいい!高校生5CP『世界は君で廻ってる』
こちらは緒川千世が同人誌で発表した漫画を集めた短編集です。全てが高校生CPの5作品が収録されています。高校生で青春きらきらものかと思いきや、どのCPも依存度が高く、いい意味で緒川千世らしい、まったく高校生っぽくない高校生ばかりです。
- 著者
- 緒川 千世
- 出版日
- 2013-05-10
今回は表題作『世界は君で廻ってる』をご紹介。美形×地味顔CPです。
自分の容姿にコンプレックスを持っている牧。そんな彼がなぜかイケメンの深町に言い寄られるお話。自分は地味顔だと思っている牧に対してひたすら可愛がってくる深町。戸惑いながらも深町の好意を邪険には出来ず、気が付いたら受け入れてしまいます。対して、牧が逃げようが拒否しようが執拗に追ってくる深町はどこか病的な感じがしますが、牧に対する気持ちは本物。
コンプレックスは誰にでもあるものですが、こうして好きだと言ってもらえるってとても幸せな事ですよね!最初はなんだこいつと思っていたのに気が付いたら心が、しまいには体まで捕まえ
られてしまうという、攻めが受けを溺愛しているお話は王道ですが、だからこそ安心感があり、いつになって読んでもいい作品です。
なんとなく始めた恋人ごっこのはずが……『誤算のハート』
もともと読み切りで掲載された本作は、反響が大きかった事で連載になり、スピンオフ作品も登場しています。真面目×両刀チャラ男の高校生CPの作品です。
女にだらしない三城は、たまたまクラスメイトの烏童が別れ話でモメているところに遭遇し、なんとなく「烏童は自分と付き合うから」と抱きつき彼女を諦めさせ助けてあげます。そして2人は実際に、なんとなく遊び感覚で付き合い始めてみることに。
経験豊富な三城は烏童をリード出来ると考えていましたが、いざ試してみると烏童の思わぬテクニックにメロメロにされてしまいます。元々女好きでだらしない三城は烏童が忙しくなかなか会えない時に、適当な女子に次々と手を出そうとしますが、頭には烏童がチラつき全く出来なくなっていました。
- 著者
- 緒川 千世
- 出版日
- 2013-04-10
対する烏童は真面目で紳士的な人物ですが、実はそれは理性で隠された本能を隠しているいわば仮の姿。フラフラと遊んでいる三城には束縛的な言葉をぶつけます。
この作品は三城が鳥童に溺れていく過程、その変化が楽しめる作品です。周りには女の子が常にいるような三城が、「それ以上したら本気で好きになっちゃうから……だから触らないで」と零す所が可愛い。遊びから本気に変わっていく受け、将来スパダリになりそうなクールな攻め、高校生とは思えないようなドキドキするセリフは見ものです。
本作はお互いに惹かれていることは明らかなのに、素直ではない2人が描かれた作品ですが、人気の高い烏童の兄のお話が載っているスピンオフ作品『終わらない不幸についての話』もおすすめ。烏童と三城についての後日談が描かれているとともに、この作品では意味深な言葉を発して
いた鳥童兄の切ない気持ちが描かれています。
恐怖のスクールカースト制。下剋上の末に頂点に立つのは……『カーストヘヴン』
最後にご紹介するこちらの作品。BL!?と思うような強烈なインパクトのある作品ですが、ちゃんとBL要素は含まれています。メインCPはいますが、体の関係はゲームによって入り乱れまくりです。
この作品は学校内で行われるカーストゲームによって力関係が変化してしまう学校生活のお話。
トランプで最高位と最下位を決定し、下になった者は上の者に絶対に逆らってはいけないというルールが決められた学校で、常にキングの座を手にしていた梓は、自分の取り巻きだった刈野に突然裏切られてしまいます。
- 著者
- 緒川 千世
- 出版日
- 2015-06-10
今まで従順だった刈野は梓を最下位に落とし、クラス皆に犯されるか俺に犯されるかを選べ、と突きつけてきます。仕方なく刈野のオモチャになることを選んだ梓ですが、元々のプライドの高さはそのまま、強気な態度は崩しません。しかしいつの間にか自分からおねだりしてしまうほどに刈野に溶かされてしまいます。
梓に対する執着心や独占欲が見える刈野、反抗しながらも刈野を受け入れる梓、それぞれの気持ちが愛情であるのかは読み取れない展開で始まっていきます。
現在も『カーストヘヴン』は続いており、別CPの視点での展開や新しいCPの登場など、豪華絢爛、そしてかなりダークな内容で進んでいます。カースト制度に縛られる生活の中でも拠り所を見つけることが出来るのか、緒川千世の技が光るこの作品を是非お読みになって頂きたいと思います。