5分でわかるモンシロチョウの生態!卵~幼虫~さなぎ~成虫と一生を解説!

更新:2018.8.19

白い翅をひらひらと動かし、緑のキャベツ畑を飛ぶモンシロチョウ。身近な蝶なので姿を見たことがある方も多いと思います。この記事では、彼らの生態や、卵から成虫になるまでの一生をわかりやすく解説していきます。あわせておすすめの関連本も紹介するので、ぜひご覧ください。

作家をしつつ、舞台演出をしつつ、ナレーションもしている歴史好きです。
LINE

モンシロチョウの生態は?時期や寿命など

チョウ目シロチョウ科に分類される昆虫です。白色の翅に小さな灰色の斑点があり、デザインはシンプルながらも美しく、アゲハ蝶と並んでトップクラスの人気を誇っています。

北海道から九州まで全国各地に分布していて、南西諸島でも見ることができます。アブラナ科の植物の葉が大好物なので、菜の花畑やキャベツ畑にいることが多いです。

4月頃にもっとも多く見られるため春の訪れを告げる蝶の印象が強いですが、実は11月頃までその姿を見ることができます。ただそれぞれの個体の寿命は長くなく、成虫の平均寿命は10日ほどしかありません。卵の期間を含めてもその一生は2ヶ月ほど。儚い命だといえるでしょう。

ちなみに飛び回っているモンシロチョウのほとんどがオスだそう。交尾をするため、メスが羽化するのを待っているのです。メスは産卵にエネルギーを使うため、あまり飛び回ることはないそうです。

モンシロチョウの一生:卵~幼虫~脱皮~さなぎ

モンシロチョウの成虫は、お腹をキャベツなどの葉にくっつけて産卵します。そのサイズは約1mm。最初は白色ですが、3日ほどで黄色くなってきます。4日目には中で動いているものが見えるでしょう。

1週間ほどで孵化をします。幼虫の体長は、はじめは2mmほど。青虫の状態だと動き回る能力があまりないので、生まれた場所にある葉を食べて大きくなります。さなぎになるまでの期間は2週間ほど。その間、4回脱皮をおこないます。ただ幼虫の皮は伸縮性がないので、失敗してしまうとそのまま体が締め付けられて死んでしまうこともあるそうです。

4cmほどにまで成長すると、さなぎになるための準備をします。頭を持ち上げて左右に振るのが前兆。糸を分泌し、葉から落ちないように体を固定していきます。

モンシロチョウの一生:羽化~成虫

さなぎなると、その中で成虫になる準備をしています。一見何も動いていないようですが、近づいてよく見ると、少しずつ変化している様子がわかるでしょう。

真ん中の部分は羽になるところ、頭部の先にある丸い点は目になります。時間を追うごとに触角や脚などの形もはっきりしてきます。

さなぎの状態でいるのは、温かい時期であれば1週間ほど。皮膚が薄くなり、中が透けて見えるようになってくるといよいよ羽化が近づいてきます。羽化はほとんどの場合朝おこなわれるそうです。

頭部の近くを破り、脚を突っ張るようにしながら外に出てきます。この時の翅はまだ畳まれた状態。少しずつ体液を送り込み、10分ほどかけて綺麗に伸ばしていきます。その後数時間かけて乾燥させ、乾いたらやっと飛べるようになります。

モンシロチョウに寄生する虫がいる⁉

モンシロチョウの羽化を観察したいと思う方もいるかもしれませんが、幼虫を採集する際は注意が必要です。実は彼らに寄生するコマユバチやヒメバチという恐ろしい虫がいるのです。寄生された幼虫には未来がありません。

コマユバチは幼虫の体内に約80個もの卵を産み付け、3日ほどで孵化すると、幼虫の体液を吸収して脱皮をしながら成長。最終的に一斉にアオムシの体を食い破って出てきてしまいます。

ヒメバチは、モンシロチョウがさなぎになるとその中身を食い尽くします。その後は複数生まれたヒメバチ同士で共食いをし、生き残った1匹だけが空になったさなぎの中から出てくるのです。

残念ながら、1度寄生されてしまった場合、その対処法はありません。ただこれらの寄生虫はある程度成長した幼虫に卵を産みつけることがわかっているので、モンシロチョウの卵を採集して育てれば避けることができるでしょう。その際はヨトウガなど似た卵があるので注意してください。

成長過程と一生を追った写真絵本

著者
小杉 みのり
出版日
2011-02-24

卵から成虫まで、モンシロチョウの成長過程を丁寧に追った作品です。幼虫だけ、成虫だけを見ることは容易ですが、その一生を追うのには飼育をしなければならず、なかなかハードルが高いでしょう。収録されている写真は大きくて鮮明、その様子をしっかりと観察することができます。

「よみきかせ」にもおすすめの作品なため、説明文は簡潔ながらもキャッチ―なもの。小さなお子さんでもわかりやすく、なおかつ興味をひく内容になっています。

実物大の写真が載っているのもうれしいポイント。自然界で生きるモンシロチョウの力強さを感じられる一冊です。

モンシロチョウ研究の第一人者が語る生態

著者
小原 嘉明
出版日

著者は、モンシロチョウは紫外線で雌雄の翅の色を見分けていることを発見し、動物行動学に大きな影響をもたらした小原嘉明。わかりやすくモンシロチョウの生態を解説してくれます。

実は小原は青虫のことが嫌いだったそうですが、数々のハプニングや苦難を乗り越えながら研究をしていく様子もユーモアたっぷりに描かれています。

素朴な疑問から仮定をたて、実験をくり返す工程は、まるで推理小説を解き明かしていくかのよう。モンシロチョウについて学べるだけでなく、何かを研究すること自体の魅力を教えてくれる一冊です。

  • twitter
  • facebook
  • line
  • hatena
もっと見る もっと見る