能力者たちの力のぶつかり合いと、頭脳戦が描かれた『出会って5秒でバトル』。派手な戦いと高等な駆け引きは見る者を漫画の世界へとのめり込ませます。そんな本作の魅力をストーリー全巻の見所からご紹介!ネタバレを含みますのでご注意ください。

本作は、派手な能力のぶつかり合いはもちろんのこと、能力者同士の駆け引きも大きな魅力です。まずはこちらをご覧ください。マンガワンが公開しているPVです。
原則として、能力は一人につき一つ。そのたった一つの能力をどのように使うのかが物語の鍵となっています。騙し合いや裏切りは当たり前、味方にさえ自身の能力の全貌を明らかにできません。
しかしこの戦いで勝つためには、信頼できる関係を構築し「その相手を信じ切る」必要があります。
能力と能力のド派手な衝突!というよりは、能力者同士の高度な頭脳戦と言った方が近いかもしれません。ここでは各巻のあらすじと、表紙を飾るキャラクターの能力を紹介していきましょう。
日々の生活に飽き飽きし、ゲームにしか没頭できない白柳啓(しろやなぎあきら)は、学校では天才的な成績を修めながら、退屈な日々を過ごしていました。
そんなある日、啓はいきなり殺し合い紛いなゲームに巻き込まれてしまいます。彼は突然の出来事に驚きますが、持ち前の知能を駆使してその場を脱したかに思えました。しかし、どこからか「魅音(みおん)」と名乗る女が現れ、せっかく生き延びた啓の体を大砲で撃ち抜いたのです。
死んだかと思われた啓でしたが、なぜか目を覚まし、見知らぬ場所にいることに気づきます。啓の他にも何人もの似たような人たちが集っていました。
目覚めた彼らの前には再び魅音が姿を表し、唐突に「実験モニターになってもらう」と言います。ここにいる者たちにそれぞれに、特殊な能力が与えられたと言うのです。
『出会って5秒でバトル』は、能力者同士のバトルが描かれた、未だかつてない「新世代能力バトル」となっています!
成績優秀、全国模試もトップ10常連の白柳啓ですが、学校では模範的生徒ではなく、問題児として扱われていました。日々の生活に飽き飽きしていた彼の暇つぶしはゲームくらいしかなく、学校にまで持ち込んで常に遊んでいました。そんな生活を送りながら、彼はゲームのように緊迫した日常を求めていたのです。
そして、求めていた状況は突然に訪れます。ある日啓は見知らぬ男に襲われたのです。しかもその男は、普通の人間とでは比べ物にならないほどの怪力の持ち主でした。
啓はこの状況を「恐い」と思いつつ、「おもしろい」とも思いました。そして、日頃遊んでいるゲームのように状況を観察し、考え、攻略し、ついには男の撃退に成功します。
しかし喜びも束の間、魅音と名乗る女が現れ、「負けイベントだから」と啓の腹を大砲で貫いたのでした。
- 著者
- 出版日
- 2016-02-26
目を覚ますと、啓は見知らぬ場所におり、同じようにここに連れられた者たちが大勢いました。その者らの前に再び魅音が現れ、とんでもないことを言い始めるのです。
「ここにいる人間の戸籍はすでにない」 、「実験のモニターにするために連れてきた」、「それぞれに特殊な能力を与えてある」それだけ告げて、集められた者らを再び部屋へと閉じ込めます。
啓はまず、この状況を把握するために考えます。そして、魅音の所属する、この理不尽な状況を強いた組織を潰すことを決意しました。しかし、すでに魅音のいう実験は始まっており、見知らぬ男と能力を使って戦うこととなるのでした。
さて、1巻の表紙を飾る、サラリとした髪と栗色の瞳を持った少年こそ、主人公の白柳啓です。彼の能力は「相手があなたの能力だと思った能力」。例えば、対峙した相手に「白柳啓は腕を大砲に変える能力の持ち主」だと認識させれば、彼の腕は大砲になるのです。逆に、そんな風に思わなければ大砲になることはありません。
クセのある能力を授かってしまった啓でしたが、高度な頭脳をもってこれを使いこなし、実験をクリアしていきます。
ちなみに彼のレア度はまだ未知数。チートとも言えますが、彼くらいにしか操れないこの能力はかなり価値が高そうですね。
能力者それぞれが1対1にて勝負を行っていた第1プログラムが終了し、第2プログラムへと移行します。次なる実験内容は「5対5」のチーム戦です。勝手に組まれたチームで、「先に3回勝ったチームの勝利」というのルールの戦いがはじまります。
ここで啓らはチーム内で互いの能力を暴露していきますが、啓だけは自身の能力を「腕を大砲に変える能力」だと説明しました。もちろんこれは嘘です。啓にはいったいどんな考えがあるのでしょうか……?
そして、互いに譲らず2勝2敗で迎えた最終戦、啓のチームからは天翔優利(あまがけゆうり)が最後の戦いへと挑むのでした。
- 著者
- 出版日
- 2016-06-17
2巻では第2プログラムが終わるまで描かれます。結果としては啓のチームが勝ちますが、負けたチームもこの先のプログラムに進むようです。しかし、負ければなんらかのペナルティがあるのやもしれません……。
さて、今回の表紙の少女は「ユーリ」こと天翔優利。彼女の能力は「身体能力が5倍になる」です。単純なパワータイプの能力に聞こえますが、単に攻撃力が5倍になる、というわけではありません。
「殴る」というのは足の踏込、腰の回転、握力、各パーツの筋力……、などといった体全身を使うアクションです。「そのすべてが5倍になる」のだとしたら……パンチの力は5倍どころではありません!
そのため、ユーリの能力は作中で分かっているなかでは最強クラスのA+。その価値の高さゆえに啓はパートナーとして彼女を選びました。
第2プログラムを勝ち抜いた啓は、休息もろくにとれぬままに第3プログラムへと身を投じます。
「持ち点は100点。ミッションをこなして1000点までいけば勝ち」という不十分な説明とルールしか与えられず、啓は広い森へと迷い込みます。
第3プログラムは、今までのプログラムより圧倒的に規模が大きく、プログラムへの参加人数も最大です。参加者はこの中で3つの組織に別れ、総力戦を行うこととなったのでした。
まだどこの勢力にも属していない啓は、ひとまず自身の能力発動のために、信頼できる仲間がほしいと考えていました。すると、運良く第2プログラムのチームメイトであったユーリと出会います。
- 著者
- 出版日
- 2016-10-19
啓はユーリと行動を共にし、3つの勢力である一つ「緑」のチームに勧誘を受けます。啓は考えた末に、ユーリと共にこのチームに身を置くことを決めました。
そしてついに、自身の本当の能力をユーリに告げたのです。自身の能力を「テレパシー」だと思い込ませてユーリに語りかけたことで、啓は自身の持つ本当の能力を信じさせました。
彼はこの時に、「人に自分を信じさせることより、人を信じることがこんなに難しいなんて」と考えます。このことから啓が今までどのように生きてきたのかが伺えるでしょう。
さて、今回表紙を飾るのは第1プログラムで啓と戦い、第2プログラムで啓やユーリとチームを組んだ霧崎円(きりしままどか)です。啓とは最初の戦いから、よく情報交換するような仲となります。
そんな彼も啓と同様に、第2プログラムでは自身の能力を偽っていました。「木の枝を刀に変える能力」と周りには告げますが、厳密に言えば「木の枝をなんでも切れる刀に変化させる能力」だったのです。
作中ではまだ明確な描写はありませんが、本当になんでも切れるなら……かなりやっかいな能力でしょう。ちなみに彼は啓のことを狙っており、同じチームにいながらも油断ならない人物でもあります。彼もまだレア度は分かっていません。
ポイントを獲得するために啓とユーリはクエストへと向かいます。「グール狩りクエスト」と呼ばれるミッションはそこまで難しいものではないはずだったのですが、アキラの大砲にもユーリの攻撃にも耐える巨大グ-ルが現れてしまいます。
さらに、そこへ敵勢力であり過激派の「赤」チームが現れ、混戦必至の状態です。
なんとか啓はユーリの力を借りて巨大グールを倒しますが、赤チームからは逃れられません。しかし、そこに赤チームの副リーダー・黒岩が現れて、まさかの提案をしてきます。
さらに、第2プログラムでは啓たちの敵であった「多々良りんご」が啓に接触してきて、彼にある秘密を打ち明けるのでした。
- 著者
- 出版日
- 2017-03-17
緑チーム対赤チームの全面戦争。負けた方のチームはこの第3プログラムから脱落という条件のもとに「王様狩りゲーム」がはじまろうとします。ついに、第3プログラムの戦況が大きく動こうとしていたのです。
いよいよ全面戦争に発展した4巻、その表紙を飾ったのがまさかの多々良りんご(たたらりんご)で、読者は驚いたかもしれません。どうやら彼女は現実世界での啓を知っていて、彼に接触を謀ったようでした。
そんなりんごの能力は「相手の能力を十分の一でコピーする能力」。この能力では相手の能力をコピーする際に、相手がどんな能力の持ち主なのかがわかります。そのため、りんごは啓の本当の能力を知っていたのです。その話を聞かされた啓は、かなりの動揺をみせました。
ただ、りんごは啓を脅すかと思いきや、「パートナーにしてくれ」と頼みます。すでにユーリという信頼できるパートナーを持つ啓は、りんごからの提案をどうするのでしょうか?
ちなみに彼女もまだレア度は分かっていません。
ついに「王様狩りゲーム」が始まります。各チーム王様を指定して、その王様を倒した方の勝ちという単純なルールですが、はじまってみればまったく単純ではありません。誰を王様にし、どのような戦略で戦うかなど、緑チームと赤チームの頭脳が試されます。
各チームの面々がそれぞれ戦闘をはじめ、戦況はめまぐるしく入れ替わります。しかしそのうち、手練れ揃いの赤チームに緑チームは劣勢を強いられました。さらに、緑チーム内に赤チームのスパイがいることが発覚して……!?
- 著者
- 出版日
- 2017-07-19
緑チームが不利な状況で、王様狩りゲームは進行します。
さらに、仲間と触れ合ううちに人間味を帯びてきた啓は、自身の弱い心情を吐露するなど、頼りない姿を見せはじめてしまいます。
第3プログラムが一気に加速する第5巻の表紙を飾るは、赤チームの副リーダー・黒岩マサヤ(くろいわまさや)。悪逆非道で、啓と同等の頭脳を持つ彼は赤チームのブレインです。
そんな彼の能力は「高利貸し」と呼ばれるものですが、その詳細はまだ不明。しかし、その能力が「王様狩りゲーム」で猛威を振るうのは間違い無いでしょう。
彼の能力、そのレア度が発覚する日も、そう遠くありません。
5巻でユーリと離れてしまった啓。唯一啓の秘密を知るユーリですが、合理的にアスカを切り捨てるような選択をした彼と仲違いし、計画外の行動をしてしまったのです。
自分に言い聞かせるように、これも想定の範囲内だとつぶやく啓ですが、徐々に感情的になることが増えている彼は少しずつ彼女のことが心配になってきます。
一方ユーリが赤ん坊の太郎を産んだばかりの母親アスカを心配して駆けつけたのは、そこに大神というレア度がA+ランクという強敵が罠を構えて待っていたからでした。
その頃、熊切も自決の覚悟で敵と戦っています。彼は自分の命を投げ打ってでもこの勝負を終わらせようとしています。
一方的に攻められていたかのような緑チームですが、赤チームも順風満帆というわけではないようで、鈴と華恋が仲間割れをしてしまいます。
さまざまなところで戦いが熾烈になってきた6巻です。
- 著者
- みやこ かしわ
- 出版日
- 2017-12-12
5巻からこの勝負の鍵を握ることになりそうなのが、鈴と啓のある契約。お互いに腹のうちが知れない人物ですが、鈴は彼とある契約を結んだようなのです。
彼女は鈴恋の「不死の能力」らしきもののからくりを解き、勝利。あとは啓が赤と緑、どちらに転ぶかによるわ、とつぶやきます。
そのあと、いよいよ戦いは大詰めに。
ユーリは霧崎、熊切の加勢を受け、6巻でレア度が明らかになっている人物のなかで最も能力の価値が強い大神と戦います。
その頃、りんごは裏切り者の正体だった人物との現場で奪われた太郎を奪還しようと迫ります。
裏切り者のせいで緑チームのリーダーである白鷲が倒れ、決着がついたかと思われたこのゲームでしたが、実はまだゲームは終わっていませんでした。
そもそものこの実験を始めた運営者の魅音に電話をした黒岩でしたが、彼にまだゲームは終わりではないと告げられたのです。
そんな彼のもとへ啓がやってきて……。
山場を迎えた王様狩りゲーム。果たしてこの決着はどうなるのでしょうか?
啓と黒岩が対面し、ついに勝負も大詰めです。黒岩の能力は「高利貸し」。自分のしたことで助けてもらったと思った人物を支配できるという能力で、その助けによってコントロールできる時間や内容は変わります。
一見、黒岩の前に現れた時点で勝負は危険かと思われるのですが、啓には何か考えがあるようで……。
- 著者
- 出版日
- 2018-03-19
啓も危険になっていましたが、各所で他のプレイヤーも戦っています。
ユーリと熊切も身体能力が5倍になる大神相手に戦います。いくら身体能力が5倍と言えど、ふたりがかりで戦えば勝てるだろうという目論見でしたが、なぜか大神は派手な攻撃を受けても、なお立ち上がります。
それどころか彼は強すぎる力を持て余していたので、自分は一体何者なのだろうという疑問をこれで解消できると、嬉しそうですらあるのです。
一方、りんごは裏切り者の正体であった桃子を相手にし、太郎を奪い返そうとします。りんごの能力は相手の能力を5分の1でコピーすることができるというものなので、戦闘に不安があったものの、実はそれはいいところもあり……。
ついに勝負の決着がつくのですが、巻末でまさかの展開!そもそものストーリーの設定を根本から疑うことになる事実に驚くこと間違いなしです!
- 著者
- 出版日
- 2016-02-26
普通の日常に飽き飽きしていた秀才の少年が、突然参加させられることになったのは壮絶なバトル。次々と登場するキャラクターはそれぞれ違った能力を持っており、バトルごとに異なった趣きを感じることができます。
主人公はもともと感情の起伏があまりなく、どこか冷めたところがある少年でしたが、仲間やさまざまな人物と接し、バトルをしていくなかで人間味を帯びていくように。
バトルシーンもスピード感があって魅力的ですが、物語が進むにつれて変化していく少年の内面にも注目してみてください。
本作はスマホのアプリ「マンガワン」で無料掲載されています。まだ読んだことがない方は、ぜひ一度試し読みしてみてくださいね。