絶対可憐、だから負けない!3人の美少女特務エスパーと天才美形指揮官の織りなす、コミカルで時々シリアスなSFアクションコメディ。まもなく最終章が始まる本作の見所を、ネタバレを踏まえてご紹介したいと思います。

『絶対可憐チルドレン』、通称「絶チル」は2004年から「週刊少年サンデー」で連載開始、足かけ14年にわたる長期連載作品です。
- 著者
- 椎名 高志
- 出版日
- 2005-10-18
小学生だった「ザ・チルドレン」が進級し、少し大人になった中学生編。全編を通して感じられるこの中学生編のテーマはおそらく「成長」でしょう。
- 著者
- 椎名 高志
- 出版日
- 2009-03-18
現在も進行中の高校生編。
- 著者
- 椎名 高志
- 出版日
- 2014-12-18
ギリアムの策謀によって、深刻な内部分裂を起こす2つのエスパー組織。「バベル」は組織を取り仕切る不二子、桐壺、朧の上層部3名が精神汚染されたことで事実上陥落。「パンドラ」を離反した真木は、兵部の血の繋がった家族以上の絆でも正気に戻すことが出来ませんでした。
- 著者
- 椎名 高志
- 出版日
- 2017-03-17
- 著者
- 椎名 高志
- 出版日
- 2017-08-18
「黒い幽霊」ギリアムの汚染を断ち切るため、「バベル」本部の中枢、蕾見不二子の元へと向かった薫たち。最悪の結果こそ免れたものの、ギリアムの手に落ちた真木が再び現れました。兵部は身を挺して彼を一時的に正気へ戻すのですが、その代償として重傷を負ってしまいます。
そこへ「バベル」の特殊部隊が到着。皆本は形勢不利と判断し、チルドレンに撤退を指示しました。しかし重傷者が多いうえに、洗脳された局員を傷付けるわけにはいきません。脱出はチルドレンと兵部を優先して、皆本と賢木は「バベル」に残って投降するのでした。
窮地を脱したチルドレンは、兵部の安全を確保するため、一路「パンドラ」の洋上砦、豪華客船「クイーン・オブ・カタストロフィ号」へ向かいます。
「バベル」「パンドラ」ともに再び精神的支柱を失ったエスパーたち。不安を抱く彼らを尻目に、世界的に反エスパーの機運が高まっていました。普通人(ノーマル)優先、エスパーの権利を制限……コメリカも日本も例外ではありません。それもまた、ギリアムが裏で糸を引いていることでした。
「バベル」の洗脳はより強固となり、かつての仲間がチルドレンの前に立ち塞がります。そして薫はついに、兵部の望む「パンドラ」のエスパー「破壊の女王(クイーン・オブ・カタストロフィー)」として決起することを決意するのです。
敵が味方に、味方が敵に……物語は佳境を迎えます。
- 著者
- 椎名高志
- 出版日
- 2017-12-18
「黒い幽霊」の暗躍によって社会の様相は一変し、小規模ながらエスパーへの迫害が起こるようになりました。反エスパーへ傾く風潮は、もはや個人の範疇を超え、犯罪組織「パンドラ」ですら手にあまる事態になっています。
そこで薫たちチルドレンは、表の世界から姿を消し、身近な者の記憶も封じて「パンドラ」での活動を開始することに。
拡大する「黒い幽霊」の勢力を潰すには、汚染の根源であるギリアムを打倒するか、精神汚染の中継地点を潰さなくてはなりません。現在の限られた状況でとれる手段は、後者。汚染を維持する「ポータル」をピンポイントに狙って、敵勢力の減衰を狙うことでした。
エスパー支援団体、通称「財団」から密かにポータルの情報を得た「パンドラ」。薫、葵、紫穂、悠理、そして指揮官代理の松風は、手はじめにテキシコ湾沖の洋上プラットフォームへと潜入します。そこで待っていたのは、「バベル」の「ザ・ワイルドキャット」梅枝ナオミでした。
やむを得ず応戦するチルドレンでしたが、なぜか超度6の彼女に力が通用しません。対策を練るべく分散して一時退避しますが、ナオミは執拗に迫ってきます。
異常に強力なサイコキノに、本来持っていないはずのテレポート能力……彼女の身に何が起こっているのでしょうか。
そんな時、苦戦するチルドレンの元に意外な救援者が現れるのです。
「黒い幽霊」を巡る一連の事件は、水面下の局地戦へ突入していきます。
- 著者
- 椎名 高志
- 出版日
- 2018-04-18
「黒い幽霊」ネットワークのポータルの1つ、太平洋のある島に降り立ったチルドレンと指揮官代理の松風は、そこで思わぬ強敵と出くわします。
旧帝国陸軍超能部隊、犬神ハジメと宿木明夫。かつての大戦中、この島で戦死したはずの2人が現れたのです。もちろん本人ではなく、彼らの子孫に当たる「ザ・ハウンド」犬神初音、宿木明に2人の精神を宿して利用した攻撃でした。ギリアム流の兵部京介への嫌がらせでもありました。
現ザ・ハウンドに憑依した、先々代ザ・ハウンドの怨念との対決。仲間との戦い、無念に散った超能部隊の意志に対して、チルドレンは二重の意味で苦しめられていきます。しかし松風は、相手が島で戦死した怨念だという部分に、活路を見出すのです。
創意工夫と、そこに込められた強い意志で、どんな逆境も克服していくのが本作の魅力でしょう。
息もつけない「黒い幽霊」との暗闘ですが、久しぶりに箸休め的な話も挟まれます。疲弊したチルドレンが、懐かしのあの人の細工で帰省を試みるのです。果たして、平穏無事に済むかどうか……。
- 著者
- 椎名 高志
- 出版日
- 2018-08-17
チルドレンの帰省は思わぬ副産物を生みました。チルドレンと接触、戦闘したことで極度に疲弊した蕾見不二子の洗脳が弱まったのです。重傷の彼女は囚われの皆本、賢木らと合流し……。
一方チルドレンは、新たな拠点に乗り込んでいました。東アジア某国の打ち捨てられたテーマパーク。かつて「黒い幽霊」に運命を翻弄された少年ティム・トイが、再びチルドレンの前に立ち塞がります。
シャドウ・オブ・ザ・チルドレン、通称影チル。文字通りにチルドレンの影となって支えてきたティムとバレットが、強力な敵となって帰ってきたのです。手の内を全て知り尽くしたうえで大幅にパワーアップした彼らは、ある意味最も厄介な相手といえます。
超能力者としての力はチルドレンが圧倒的ですが、超能力戦で重要なのはルールの押し付け合いです。個性を伸ばし、自分の得意なフィールドに立った2人のパワーは絶大。個別に戦わざるを得なくなったチルドレンが、いかに能力を攻略し、「黒い幽霊」の呪縛から少年達を解き放つかが鍵となります。ぜひ注目してご覧ください。
- 著者
- 椎名 高志
- 出版日
- 2019-01-18
重症だった兵部も段々と回復し、ネットワークポータルの制圧も着々と進んでいました。しかし、肝心な「黒い幽霊」との戦いは不透明で、特に敵方についた真木が懸念材料となっていました。決戦前に、彼をどうに引き戻す必要があったのです。
打開策の1つとして、葵の新たな能力開発が考えられました。空間に干渉するテレポートは高度な能力なので、うまく応用出来れば意表を突く切り札となる可能性があるのです。
そこでブーストをかけたザ・チルドレンの極大(マキシマル)テレポート実験が行われました。「パンドラ」の頭脳、伊-八号の補佐で安全なはずだったのですが……。極限まで増幅されたテレポートによって、チルドレンの4人は平行宇宙の地球へと転移してしまいます。
まさかの急展開。これまで示唆されていた「黒い幽霊」との予知とは、決定的に違う出来事と言えます。平行宇宙は現実と同じように危機に瀕していました。そこでの戦いに巻き込まれたチルドレンは、一体どうなってしまうのでしょうか?
限りなく似通った世界、そこにもチルドレンと同じような存在がいて……その意外過ぎるメンツに驚きます。
- 著者
- 椎名 高志
- 出版日
- 2019-04-18
平行宇宙にはチルドレンと同じような高レベルエスパーがいました。警視庁特機一課・通称「KAREN」所属の皆本ひかる、スージー・賢木、兵部京子です。彼女達はなんと、平行宇宙における皆本光一や賢木修二、兵部京介の同一人物でした。
KARENと共闘するチルドレン。葵は「黒い幽霊」に相当する「黒い騎士団(ダークネス・ナイツ」に対抗するため、極大テレポートを再度使用。平行宇宙から呼び寄せるという離れ業を行いました。
そうして呼び出されたのが男版チルドレン、超常迎撃戦隊「REVERSE」カオル・アカシ、アオイ・ノガミ、ショウ・サンノミヤの3人。そこへ改心した平行宇宙の男版ユーリまで加わった総勢11人が、「黒い騎士団」相手に前代未聞のラストバトルへ突入していきます。
オマケ漫画等でちょくちょく描かれていた性別反転ネタがまさかの本編逆輸入。作者の悪ふざけここに極まると言ったところ(よい意味で)。
このあり得ない夢の共演で霞みがちとなりますが、「黒い騎士団」ラストバトルは性別や人数を別にすれば予知とそっくり。つまり「黒い騎士団」の戦いに勝てたなら、「黒い幽霊」の決戦から連鎖する最悪の未来も逆説的に回避可能になるかも知れません。
平行宇宙の結果が明るい未来に繋がるのでしょうか? 真木との決着も新展開を迎えて、クライマックスは間近……!?
- 著者
- 椎名 高志
- 出版日
- 2005-10-18
風雲急を告げる展開の「絶チル」。このまま行けば「黒い幽霊」のギリアムとの直接対決はそう遠くないことでしょう。そしてそれはおそらく、物語全体のクライマックスに近付いていることを意味しています。
当初予知されていた「薫がエスパーの指導者となってノーマルに戦争を挑む」という破滅の未来は、中学生編においてユーリを呪いから解放したことで回避されました。
その未来では、ギリアムがユーリを生体部品に組み込んだ「ファントム・システム」によって戦争のきっかけを生んだ、というのが真相。ユーリが「黒い幽霊」から離反したことで「ファントム・システム」は完成しなくなったはずですが、未だにギリアム自身は健在です。
ギリアムが他の方法でシステムを完成させる、もしくは再びユーリを手に入れる、といったことが起こるかもしれません。あるいは現在本編で進行中のストーリーが進んだ結果、「ファントム・システム」とは異なる方法で戦争の引き金を引くのかもしれません。
回避された未来予知では、チルドレンが20歳になった時、ギリアムと「ファントム・システム」を止めようとした不二子が命を落としたことが明かされています。高校生編のチルドレンは15歳ですが、くしくも現在の不二子はギリアムの手引きで瀕死状態。
「バベル」が汚染された現状は、エスパーとノーマルの社会に亀裂を入れかねません。実際に汚染不二子の手引きで、日本政府がエスパー管理法を施行しかねない危険な状態にあります。5年という差はあるものの、社会情勢や不二子の状態は予知された未来に近似しているといえるでしょう。
もしも時間の流れの中にある歴史が大枠で変わらないとするなら、破滅の予知が劇中の時間軸に早まったとも考えられます。それが最悪よりも悪い結果なのか、早まったことで未然に防ぐことが出来るようになるのか、それはわかりません。
ともかく、この予想が正しいとするならば。当初から暗示されていた破滅の未来、それが実現するということは、この高校生編で物語に終止符を打つクライマックスを迎える可能性が高いです。「絶チル」がどういった結末を迎えるのか、楽しみに待つことにしましょう。
いかがでしたか?本記事が読者の方には再開前の予習になり、未読の方には魅力の一端を知っていただけたなら幸いです。窮地から始まるだろう最終章には、今から期待が募ります。