自身の人生を赤裸々に面白く描く「沖田×華」
「起きたばっかり」が由来のペンネーム、沖田×華(おきた ばっか)として、自身の人生をモデルにしたコミックエッセイを書いています。『こんなアホでも幸せになりたい』で単行本漫画家デビューしました。
沖田×華は富山県魚津市の中華料理店の長女として誕生し、小学4年生の時に学習障害、注意欠陥多動性障害、中学生でアスペルガー症候群と診断されます。
幼少期に他者とのコミュニケーションを取ることが出来ず、簡単な問題を解く事が出来なかった為、いじめを受けた経験を持ちますが、年齢を重ねていく毎に信頼できる人が徐々に増え、学生生活を楽しむようになったのです。
成人になると、看護師として働きだしましたが、看護婦としての仕事が上手くいかず先輩に暴言を吐かれたことから自殺未遂に陥ります。そしてその後は、看護師を辞めて風俗嬢として働くことに。
風俗嬢時代に店の待機室にあった実話誌で、漫画家である桜井トシフミの存在を知り、ファンレターを送る程の熱狂的なファンになります。その事が切っ掛けとなり、後に、桜井氏から漫画家になるようにも勧められました。その後、『漫画アクション』の新人賞で選外奨励賞を受賞し、漫画家デビューを果たします。
軽いタッチで描かれているものの、沖田×華自身の波乱なストーリーやキャラの表情がリアルで没入感を抱かせるところが非常に魅力的であり、老若男女問わず多くの人に読んでみて欲しい作品ばかりです。
5位:苛酷な小中学生時代! 沖田×華の幼少実録ストーリー!『ニトロちゃん』
2010年に発売され、沖田×華の幼少期から中学生までを描いた作品です。
アスペルガー症候群の存在が社会に浸透していない時代、協調性も無く簡単な問題すら解くことが出来ないニトロちゃんは、小中学校で問題児とされ、周囲からのいじめに合っていました。担任もクラスメートも頼る事も出来ず、地獄のような学校生活を過ごしてきたニトロちゃん。彼女に救いの手は差し伸べられるのでしょうか……。
- 著者
- 沖田 ×華
- 出版日
- 2010-03-19
アスペルガー障害である作者自身の幼少期から中学学校卒業までを描いたこの作品は、漫画でわかりやすく、アスペルガー症候群の人についての理解を深めることが出来ます。
小さい頃は、自分が障害を持っている事も分からず、周囲の人々もニトロちゃんが障害を持っている事を知りません。その為、周囲の人達は、自分勝手に行動するニトロちゃんを止めることが出来ませんでした。そこからニトロちゃんの凄惨な小学校生活が始まります。周囲には敵しかおらず、誰も頼る事が出来なかったのです。
沖田×華独特の実話ストーリーが、作品に深みを与え、没入感を増す要因となっています。ニトロちゃんが過ごした幼少期と彼女が救われるのかどうかの展開を是非、読んでみてください。
4位:大人になったからこそあの頃が分かる! 沖田×華の自伝作品!『ガキのためいき』
2011年に講談社にて発売された、沖田×華の自伝的作品です。
ニトロちゃんとは違い、主人公は作者自身の×華ちゃん。大人になった今だからこそ分かる当時の気持ちを、作者自身を主軸に描かれています。
- 著者
- 沖田 ×華
- 出版日
- 2011-10-13
建前と本音が分からず苦労した話や、学習障害の症状により引き算や足し算が出来ない苦しみなども描かれています。
良かれと思ってやった事が上手くいかなかったり、悪い事をしても自覚が無い為なぜ怒られてているか分からなかったりと、周りも苦労していましたが、本人も苦しんでいる事が分かる描写が非常にリアルです。
時が経ち、当時の自分自身と周囲とを客観的に観察し、自らの手でストーリー性のある漫画として描き起こしたということが、沖田×華にしか描けない本作品の魅力を生んでいるのかと思います。
作者自身の事を知ってから読むと、また別の見方が見えてくる作品です。