二郎系もぺろり。ミステリアス系ラーメン女子漫画!
小泉さんは転校生。ウェーブのかかったロングヘアは黄金色で、清楚な佇まい。彼女は誰もが見とれる美貌の持ち主でしたが、無口無表情無愛想を貫いて、誰とも親しくしようとはしません。
彼女の趣味は意外にもラーメン食べ歩き。小泉さんはラーメンのこととなると人が変わる無類のラーメン好き女子高生なのでした。
- 著者
- 鳴見 なる
- 出版日
- 2014-10-07
本作は2013年から「まんがライフSTORIA」で連載中の鳴見なるの作品。ラーメンにまつわるうんちくなども語られる、1話完結型ショートストーリーです。2015年にテレビドラマ化されました。
アイドル級美少女とB級グルメのラーメンという一見ミスマッチな取り合わせ。しかし、これが意外にもマッチしています。
小泉さんは普段楚々としており、名家のお嬢様風。詳細なプロフィールが不明なので、もしかしたら本当に深窓の令嬢なのかも知れません。対するラーメンは、老若男女に愛される大衆食とは言え、決して格式高いとは言えない料理。
貴族と見紛う小泉さんが食すには相応しくない……だからこそ、そのギャップが面白いのです。ラーメンを前にした小泉さんは、髪をまとめて腕まくり、完全な臨戦態勢を取ります。その本気さが読者の笑いを誘い、美味しさの至福に緩む笑顔にはある種のエロスを感じさせるのです。
氷の美女然とした小泉さんを身も心もとろけさせるラーメン。思わず元ネタのラーメン店を訪ねてみたくなります。
ダンナとヨメ、二人三脚で切り盛りする
脱サラしてラーメン屋を開店した一代大介。そのヨメの洋子は人見知りの引っ込み思案な性格ですが、一生懸命、女将さん業に奔走します。
円満夫婦のほのぼのラーメン屋で起こる日常あるあるを描いた4コマ漫画です。
- 著者
- 神奈川 のりこ
- 出版日
- 2014-10-07
本作は2013年から「まんがくらぶ」で連載されていた神奈川のりこの作品。2012年ごろに同タイトルで不定期掲載後、装いを新たに正式連載されました。
夫婦で始めた「ラーメン一代」の主導は旦那の大介。ラーメン屋が夢だったと語るほどですから、気合いの入り方が違います。一方のヨメこと洋子は、ダンナがやるなら付き合うといった程度で、ダンナとは一歩引いた立ち位置。
そうは言っても愛しいダンナのすること。出来たヨメは協力を惜しまず、懸命に店の仕事を手伝います。そのヨメの不慣れな仕事振りが、どこか天然な言動と相まってとても可愛らしく描かれています。
個性豊かな常連のお客さんも、ラーメン屋だけに、いい味のキャラばかり。
その他、実在するラーメン屋さん探訪記や、付録の料理レシピも魅力的。4コマでほっこりしてお腹を減らした後は、ラーメン屋に繰り出すなり、ラーメンを作るなりしたくなること請け合いです。
心動かし、人生をも変える1杯の塩ラーメン!
新疆ウイグル自治区の荒野を彷徨う料理研究家、赤星亘(あかぼしわたる)。妻を亡くし、生き方を見失ったラーメン屋「清蘭」店主、紅烈土(こうれっど)。いわれなき誹謗中傷で家に閉じこもる女子高生、烈土の孫娘の茉莉絵(まりえ)。性別も年齢も居場所もまるでバラバラの3人には、しかし共通点がありました。それは死の危機に瀕していたということ。
死を目前にした3人を再び生に奮い立たせたのは、偶然にも同じものでした。それは、清蘭のラーメン。たった1杯の塩ラーメンが、3人もの人間の人生を大きく変えたのです。
- 著者
- 林 明輝
- 出版日
- 2015-04-23
本作は2014年から「講談社コミックプラス」で連載されていた林明輝の作品。2015年にウェブサイト「モアイ」で全話無料公開されたことで脚光を浴び、瞬く間に100万PVを達成した話題作でもあります。同タイトルの実写映画が2018年に公開予定です。
本作はラーメン漫画にも関わらず、物語の冒頭にはラーメンはほとんど登場しません。ラーメン漫画のはずなのに、絶望的な状況に立たされた瀕死の3人が現れ、読者の度肝を抜きます。これは一体なんなのか?今、何を読んでいるのか?困惑が否応なくページをめくらせるでしょう。
人の生死には、ごくまれに運命としか言いようのない力が働きます。赤星、烈土、茉莉絵の場合はそれがラーメンだったのです。それも奇しくも同じ、清蘭の塩ラーメン。
赤星はたった1人で荒野を生き延びるために。烈土は妻に先立たれたことで味を失った清蘭のラーメンを取り戻すために。茉莉絵は生きる希望を呼び起こしてくれた祖父の店の味を受け継ぐために。3人はラーメンをきっかけとして、絶望の淵から這い上がろうともがきます。
赤星は無事生き延びてラーメンを食べられるのでしょうか?そして烈土、茉莉絵は赤星の求めるラーメンを復活させ、存続させることが出来るのでしょうか?たった1杯のラーメンを巡る感動の物語です。
本作に登場する清蘭は群馬県高崎市に実在した「清華軒」がモデルです。実は作者の実家でもあるのですが、残念ながら2016年10月に閉店。しかし、劇中で清蘭が復活したように、清華軒の味を引き継ぐ「清仁軒」が同市に開店しました。本作読後には、思わず「ラーメン食いてぇ!」と運命を変える1杯をいただきに訪ねてみたくなることでしょう。