『さぼリーマン飴谷甘太朗』のカオスな世界で不思議と明日も頑張れる!?
- 著者
- アビディ 井上
- 出版日
- 2015-09-23
とにかくカオスなスイーツ漫画として有名な『さぼリーマン飴谷甘太朗』。シュールレアリスムの世界や哲学者などを美味しさのバロメーターとして引き合いにだすちょっとハイソな雰囲気ですが、不思議とその敷居の高い独特の雰囲気が笑える作品です。
主人公でイケメンリーマンの飴谷甘太朗の趣味は食べ歩き。真面目そうなイメージとは裏腹にスイーツが大好きです。彼は仕事を効率的に終わらせることでサボり時間を捻出し、様々な実在の名店を尋ねます。
甘太朗のスイーツにかける情熱は強く、そのためだけに仕事を終わらせようと全力です。彼が仕事を終わらせた時の爽快な表情を見ていると、明日も仕事頑張ろうと思えるような前向きな気持ちが生まれてきます。
何も考えずに笑えて、いいお店を知れて、とゆるく楽しめることのできる作品です。
美味しさの表現方法が超芸術的!
本作の最大の見せ場はスイーツを食べた時の幸福感の表現方法。そのシーンは深いような深くないような世界観の広がりを見せ、読むものの脳裏に焼きつきます。
出典:『さぼリーマン飴谷甘太朗』1巻
いい歳した男の潤んだ瞳など見たくもないですが、それよりもツッコミどころが多いコマです。しかしツッコむ暇もないほど完成された世界観に読者はただ息を呑むしかありません。出てくる言葉はこれだけ、「何だこれ」……。
グルメ漫画ブームで様々な美味しさを表現する方法が編み出されてきましたが、ここまで芸術的なものはかつてなかったのではないでしょうか。ザ・カオスです。