5位:神様代理と狛犬との奇妙な同居生活『セーラー服にお願い!』
自分が打ったホームランボールで、校舎の裏山にある美里神社のお社を半壊させちゃった! という冒頭からスタートする本作は、『お迎えです。』や『キスよりも早く』など多数の人気作を持つ田中メカによるラブコメディです。
半壊させてしまったお社から、ご神体である鏡を体内に取り込んでしまった主人公・雛菊が、「神様代理」として役目を果たしていく……という展開で物語が進んでいきます。
雛菊=神様を守護するために現れた、狛犬のシシとコマとの奇妙な同居生活も見どころです。
- 著者
- 田中 メカ
- 出版日
- 2005-04-05
美里神社の守護犬であるコマとシシという2人(2匹?)の狛犬は、時に人型になり、時に狛犬の姿で雛菊を守ってくれるのですが、それが毎回ヒーロー然としていて、かっこいいんです。
でもかっこいいだけでなく、ぶっきらぼうだけど甘いものが好きで、意外とお人よしなシシと、温和でやさしく、お気楽で笑い上戸のコマという、狛犬なのに人間味あふれるキャラクター設定が秀逸で、全編にほのぼのとした雰囲気が漂っています。
そんな2人の狛犬と過ごすうち、しだいにシシに惹かれていく雛菊と、「人間を愛せない」という訳ありな過去を秘めながらも雛菊を大切に想うシシとの、切ないけれど甘々な恋模様にキュンとしますよ。
さらに、ラストへと向かっていく展開では、シシの過去に何があったのかも明らかになったり、雛菊の体に入り込んだ神様が悪役となって登場したりと、目が離せないシーンが目白押し。
最後の最後までハラハラしながら2人の恋を見守ることができるドタバタラブコメディ、おすすめですよ。
4位:共存するために力を合わせる、人間と妖怪『おとめ妖怪ざくろ』
人間と妖怪が共存する架空の日本を舞台に、人間と妖怪のコンビが紡ぎ出すラブストーリーです。
政府が設立した「妖人省」に収集されたざくろをはじめとする「半妖」たちと陸軍少尉の総角たち7人がコンビを組んで、妖怪が関わっていると思われる不可思議な事件を解決していく……という展開で物語が進んでいきます。
明治や大正といった風情のある衣裳や時代背景も、物語を彩る注目ポイントの1つですよ。
おとめ妖怪ざくろ
2008年01月24日
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星野リリィ
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幻冬舎
強い妖気を持ち、お転婆で強気な半妖の主人公・ざくろと、ペアを組む眉目秀麗な総角が、実は妖怪が苦手でヘタレというキャラクター設定が秀逸です。そのために、強気なざくろとの性格対比が生まれ、ストーリー展開にメリハリができています。
「妖人省」での登場人物たちはそれぞれに心を通わせ、信頼関係を築いていますが、半妖であるざくろたち「妖人」に対する一般の人間の眼差しは、哀しくも差別的な色を含んでいたり、畏怖の念を感じさせたりする描写となっているのです。
その描写もまた、ストーリーを彩る要素となっています。
しかし、ところどころにギャグシーンも織り交ぜているので、シリアスで哀しいだけでなく、気軽に楽しめる読み物としての魅力も充分。さらに、恋愛だけでなく、人外の能力で戦う、ざくろたちの迫力あるバトルシーンも見どころですよ。
強気な妖人・ざくろとヘタレな人間・総角との心の触れ合いはもちろん、個性豊かな登場人物たちが織りなす妖怪奇譚、ぜひ1度手にとってみてください。
3位:神様になった人間と、仕える妖怪。主従関係だけど恋しくて。『神様はじめました』
ギャンブル好きな父親が家出し、父の借金から住む家も失くしてしまった女子高生・桃園奈々生を主人公に展開する本作。
ある日、目の前に現れた怪しい男・ミカゲから「家を譲ろう」と言われた奈々生が尋ねたのは、廃神社のミカゲ社。実はミカゲは土地神で、家を譲るから代わりに土地神になれと言ってきて……!?というところから物語がスタートします。
ひょんなことから土地神としての役割も担うことになった奈々生と、彼女を取り巻く妖怪たちとの心の交流を描いた、ハートフルなラブコメディです。
神様はじめました
2008年09月19日
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鈴木ジュリエッタ
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白泉社
主人公が「神様になってしまう」という設定が斬新です。神様になってしまった奈々生の行く末が気になって、ページを捲る手がとまりません。
ミカゲ社でドタバタしながらも「神様業務」をおこなう奈々生と、主を守る神使・巴衛、鬼火童子の虎徹と鬼切、という3人(3妖怪?)との日常生活にほっこりと心が温まります。
また巴衛は当初、ミカゲに代わって土地神になった奈々生に対して敵意をむき出しにしたり、小娘に仕えるのが嫌だと言ったりしていたのですが、彼と奈々生の関係が、いつしか変化していく展開にも注目です。
2人のやりとりが常にケンカ腰なところも、ストーリーに面白みをプラスしていて、楽しく読み進めることができますよ。
もちろん、ケンカばかりしている奈々生と巴衛の、主従としての関係をはじめ、しだいに惹かれあうようになっていく恋愛模様も見逃せません。
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